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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)15 June 2026

 

15 June 2026

 

◎<ポイント>
―160円台続伸に懐疑的な読みは当たったが、、、―

今週の予想レンジ:158.00-161.00
先週のレンジ 159.53-160.60
(先週の予想レンジ:158.00-161.00)

・先週ドル円は160.60まで上昇するも、結局週末に向けては終戦期待が高まり、一時159円台半ばに反落するなど、一方的に161円台に向けて続伸する動きとはならなかった。
・中東紛争を巡る軍事的緊張やその緩和、介入警戒感、主要中銀イベント(先週から今週に続く)、米CPI、PPIなどの材料にトランプ大統領の頻繁なSNS攻撃が加わり、相場をかく乱した。
・米5月CPIやPPIはほぼ想定内でインフレ鈍化を示したが、既に高まっていた米利上げの織り込みを否定するには至らず、ドル相場をサポート。
・しかし6/11(木)にトランプ大統領がSNSで「イランが核兵器を持たないことで合意した」と発言したことで、地政学リスクが大きく後退し原油価格は90ドル割れに反落。ドル円は一時159円台半ばに下落し、ユーロは1.15台後半に反発した。
・先ほどパキスタン首相は「米・イランが戦争終結に合意」と発表。“ホルムズ海峡の開放と米軍による海上封鎖の終了、イランの核計画の解体や濃縮された核物質の放棄、中東地域の長期的和平の保証、合意の履行状況についての査察、履行に応じた対イラン制裁の解除”が発表され、原油価格は80ドル程度に続落した。
・ただドル円が159円台後半に張り付いているのは、市場が戦争合意に懐疑的である証拠だろう。
・戦争を仕掛けたトランプ大統領としては自身の正当化のためにも、何とか「名誉ある終戦」に持ち込みたいところで、先週来の自身のSNSによる“終戦先取り発言”にもその意図が如実に表れていた。
・係る動きや日本の当局の介入警戒感で「160円台続伸に懐疑的」と述べ、一応その読みは当たったが、市場が終戦を既に織り込んだ上でドル円が下げ渋っているのであれば、次なる動きは再び↑ではないだろうか?
・今週の日銀会合での1.00%への利上げと、FOMCでの据え置き(3.50%)が確実視されるが、これらの“円買い材料”は市場既に織り込み済で、終戦効果が限定的となれば「次なる動きは再びドル円↑」と考えざるを得ない。

 

◎<豪ドル相場>
先週豪ドルは、米ドルが堅調を維持する中、一時70セントを割り込んだが、週末にかけて終戦期待高まる中、米ドルの反落を受けて再度70セント台後半に反発した。対円でも対米ドルの動きに呼応して一時112円近辺に下落した後、足元再び113円台に反発している。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6978-0.7077 AUDYEN  112.03-113.20
(先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150  AUDYEN  111.50-114.50)
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6950-0.7150   AUDYEN  112.50-114.50


・先週豪ドルは米ドルの上下動にフォローしてアップダウンしたが、週中米ドルの堅調を反映して豪ドルロングのポジション調整売りが活発化し、一時70セントを割り込んだ。対円でも対米ドルの動きに合わせて一時112円近辺まで反落。
・しかし週末にかけて中東紛争終結期待が高まり、原油が90ドルを割って反落する動きを受けて70セント台後半に反発。対円でも113円台を再び回復する動きとなっている。
・今週のイベントとしては6/16(火)のRBA理事会で、政策金利が先月4.35%に引き上げられたため、今月は据え置き予想となっている。市場は年末までにもう一度の利上げを織り込んでいる。
・今後終戦協定の内容通りにホルムズ海峡の航行の自由が保障される場合には、原油価格が足元の80ドルを割り込み、戦争前の60ドルまで反落すると見る向きが多い。その場合には豪ドルフェイバーな材料となって、再び豪ドルが上伸する可能性が指摘される。
・しかし筆者としてはこのまま戦争前の水準に原油が戻るとは考えない。つまり中東紛争の根本原因解決とは程遠く、原油価格も終戦を囃した後、下げ止まると考えるため、豪ドルの上値も71セント台で限定的と考える。
・対円ではドル円の調整反落が短期間で終わる場合には、依然として昨年4月に86円台で始まる上昇トレンドを転換するには至らないと考える。

―読者各位―
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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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