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金融・投資部会「ゴールドコースト不動産事情視察会」を開催

金融・投資部会「ゴールドコースト不動産事情視察会」を開催


 金融・投資部会(部会長=西川博之・野村オーストラリア)は2008年4月4日、「ゴールドコースト不動産事情視察会」を開催、9人が参加した。

▼長期滞在型の開発進むサーファーズパラダイス

世界一高い居住空間を持つQ1タワー 今回の視察会は、複合型大型施設の建設が進むゴールドコースト地域の開発状況等を把握するために行ったもので、サーファーズパラダイス、エメラルドレイクスの2地域の不動産開発現場を視察した。

 まず、ゴールドコーストのメインエリア・サーファーズパラダイスにある世界一高い居住空間を持つQ1タワーの展望台からゴールドコースト全体を一望。今回のコーディネーターであるスターツ・インターナショナル・オーストラリア社長の荒木祥久氏から、各エリアの開発状況などについて話を聞いた。

 荒木氏は、「ゴールドコーストの特徴は、ホテル等の宿泊施設の建設よりも、長期滞在型のアパートメント型の開発が増えていることにある。投資目的、さらには、長期休暇を利用する海外の富裕層、リタイヤで新たな不動産を求める人たちに人気がある」と説明した。

建設プランの概要の説明を受ける参加者 その後、販売を開始したばかりの大型マンション「Circle on Cavill」に会場を移し、実際の物件を見学した。ゴールドコーストの観光客は減少傾向で、かつ、ホテルが過剰となっていることから、現在のホテルの宿泊費は他の豪州の地域と比べて安い価格帯となっている。

 「観光客が多かったころは、騒々しい、外国人が多すぎるということなどから、豪州国内のリタイヤメントや別荘としての人気低下が著しかったが、皮肉にも観光客の減少が、再びゴールドコーストの人気を高めている」と話す荒木氏。交通の利便性、そして気候のよさ、というもともとのゴールドコーストの利点が見直されている。何棟もマンションの工事現場を見かけるが、全ての建設が終わっても供給不足とのことだ。

▼まちづくりが進められるエメラルドレイクス

ディズニーシーを思わせるエメラルドレイクスの居住空間 その後、サーファーズパラダイスの西にあるエメラルドレイクスの開発現場に向かった。ここは、日本企業のニフコの豪州企業であるニフサンが開発を進めているエリアで、総面積210haの土地で壮大なまちづくりが進められていた。

 同社取締役の小笠原文子氏の案内のもと、同エリアのマスタープランについて説明を受け、各ブロックのコンセプト、さらには建設済みの施設見学を行った。もともとこの敷地内には私立の学校が併設されていたことから、そのマスタープランはまさに都市計画そのものとなっている。敷地内には、ゴルフ場、テニスコートなどのレクリエーション施設が建設されており、一戸建ての住居エリア、土地の分譲販売エリア、さらには、マンション、そして、商業エリアに区域が分けられている。「既に一戸建ての販売、土地の分譲については進んでおり、現在はマンション、そして、商業施設の建設を進めている」と小笠原氏。商業エリアはヨーロッパの街並みやディズニーシーを思わせるプランとなっており、テーマパークの様相を呈している。

不動産事情についてのセミナーを開催 エメラルドレイクスの視察終了後、ニフサンが所有するザ・ビラに会場を移し、不動産セミナーを開催した。

 まず、オリックス・オーストラリア取締役の貝津徹氏から、ゴールドコーストにおける日系企業による投資の変遷について、そして、豪州の不動産投信の状況、さらには、豪州の不動産価格のトレンドについて話を聞いた。

 次に、オーストラリアの不動産ビジネスの特徴について、弁護士のフランク・ドワイヤー氏から、外国企業による投資規制の現状、豪州の不動産関連法の特徴なども含めながら解説を受けた。

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