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第3回 サッカー・オーストラリア代表監督 ピム・ファーベークさん 1

ことし6月に南アフリカで開催される4年に一度の世界最大のスポーツイベント「FIFAワールドカップ(W杯)」。オーストラリアは、アジア最終予選で同組に入った日本と激しく火花を散らし、日本に勝ち点5差をつけて首位通過を果たしてW杯へ鳴り物入りする。「サッカルーズ」ことオーストラリア代表の指揮を執るのは、オランダ人監督のピム・ファーベークさん。代表監督として初めて挑むW杯への意気込みのほか、07年12月にスタートさせたシドニーでの生活ぶり、そして、日本がW杯でオランダと同組に入ったのを受け、ピムさんなりの見解も語っていただいた。

取材・文・写真:飯田裕子

2009年を振り返っての感想をお聞かせください。

 われわれサッカルーズにとってはいい一年だった。とても良い結果を残したし、最重要課題としていたワールドカップ予選も突破できた。アジア最終予選もグループ首位で通過したし、素晴らしい一年だったよ。

2009年で最も厳しかった時、または試合は?

アウェイで行われた日本戦。これは厳しい試合だったよ。われわれは準備もまったくできていない状況で、選手たちは月曜日の夜や火曜日の朝に日本入りして、横浜スタジアムではわずか1度しか練習できず、そのまま翌日に試合という流れだった。とても強いチームを相手に準備なしで臨んだわけだから難しい状況だった。それにもかかわらずスコアレスドローで乗り切れたのだから結果には非常に満足したよ。

 

ワールドカップにおいては、過去に韓国代表のアシスタントコーチとして参加しましたが、今度は初めて監督としてオーストラリア代表の采配を振ることになります。そのことについてお聞かせください。

まだワールドカップまで大分時間はあるので、うまく表現できないね…。韓国でアシスタントコーチを務めていた時も、韓国代表をワールドカップに連れて行くことに対してとても誇りに感じていた。2002年、2006年とワールドカップは大変難しい大会だった、何しろ短い準備期間で臨んだからね。今回のワールドカップは、予選を勝ち抜くために2年間も準備を費やせたので、さらに特別な大会に感じるよ。

ワールドカップは単一スポーツでは世界最大のイベントだし、とても楽しみにしている。あの舞台にたどり着ける監督はわずか32人だけで、私はその一人だ。そのこと、そしてチームがことし(昨年)達成したことを誇りに思うよ。

今回のワールドカップでは、もちろん韓国代表時代にフース・ヒディンク(元)監督の下で学んだことを活かしていくつもりだが、何を活かすかという点について簡単には説明できないね。私は25年間もフットボール業界にいるわけだからフットボールのことは熟知している。私はクラブチームでの監督を務めたことがあるが、代表監督としてワールドカップにチームを率いるのは初めてだ。(ヒディンク元監督が)ワールドカップ前の準備段階で見せた、選手の扱い方などは参考にしていきたいと思う。ヒディンク氏は世界でも最高の監督の一人だし、彼とともに1年半働いたことは本当に良かったと思っている。

今回のワールドカップを迎えるに当たっては2002年に比べてよりプレッシャーを感じますか?

プレッシャーはまったく感じないよ。2002年のワールドカップは、私も韓国に住んでいたし、日本との共催ということでメディアからの注目もすごかったし、最低でも16強入りしなければならない状況にあった。私は韓国語読めないけど、どんな新聞記事にも「16」の文字があったぐらい。今と比べるとものすごいプレッシャーを感じていたよ。

監督として今回のワールドカップでの目標は何ですか?

その目標を達成するために何をすべきだと思いますか?

最も重要なのは、グループリーグを突破することだ。今現在の目標は「16強入り」だけだ。その後は何があってもおかしくないからね。

南アフリカの高地に慣れたいのでかなり早い段階で現地入りするつもりだ。おそらくオーストラリアは最も早く現地入りする国の一つとなるだろう。すでに昨年の3月に現地の合宿地を確保しており、素晴らしいホテルと施設と抜群の環境で大変満足している。

 

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