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シドニー発豪ドル見通し(2011年9月26日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴29年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

9/26(月)NZ8月貿易収支、独9月ifo景況指数、米8月新築住宅販売、ラスキンFRB理事講演、ブラード・セントルイス連銀総裁講演、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演

27(火)独10月GFK消費者信頼感調査、米7月ケースシラ―住宅価格指数、米9月消費者信頼感指数、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

28(水)仏Q2GDP確報値、米8月耐久財受注、ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

29(木)独9月雇用統計、ユーロ圏9月消費者信頼感指数、米新規失業保険、米Q2GDP確報値、米8月中古住宅販売成約、ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

30(金)日本8月雇用統計、失業率、鉱工業生産指数、中国9月製造業PMI、ユーロ圏9月CPI、ユーロ圏8月失業率、カナダ7月GDP、9月シカゴ購買部協会景気指数、9月ミシガン大学消費者信頼感指数

マーケットの焦点

キーワード― ギリシャ・デフォルトの可能性(第6次融資80億ユーロ実施の有無)、9月末中間決算に向けたリパトリの円買い需要と日銀のドル円下落防衛姿勢(介入の有無)

先週も市場は欧州問題に関するリスク回避の動きが非常に強く、アセット市場が大きく売られる結果となりました。

また先週のFOMCで量的緩和第三弾(QE3)が実施されず、オペレーション・ツイストの実施に留まったことも、株売りに拍車をかけました。

NYKダウ(10730台)や日経平均(8320台)は軒並み年初来の安値に下落し、また商品相場(CRBインデックス)の301台も年初来安値でした。

また今年1900ドル台まで年初から40%程度大幅に上昇していた金価格も、株式下落の穴埋めの現金化の動きで1630ドル台まで急落しています。

週末にはG20やIMF総会などの国際会議が目白押しで、欧州債務問題が議論され、EUも2兆8千億ドルの救済プランを発表していますが、市場に安心感を与えるには至っていないようです。

また今朝の市場ではアスムッセン独財務次官が「次回10月3日に予定されるユーログループ会合では6度目のギリシャ融資(80億ユーロ)の決定はない」と述べたことも再びリスク回避の動きを強めています。

このように今週も”ギリシャはデフォルトをするのか?”が焦点です。市場の懸念が後退するには、6度目のギリシャ融資が順調に行われてギリシャのデフォルトが回避されること、あるいは最悪ギリシャがデフォルトする場合にも、前もって処理スキームが明らかにされる必要があります。

デフォルトとなればギリシャ債券を保有する欧州銀行債権の不良債権化の問題は残りますが、むしろ不透明感は軽減されるでしょう。

また、スイス中銀のスイスフラン軟化政策表明以来、リスク回避の円買い圧力が更に高まっており、加えて9月の中間期末に向けて本邦機関投資家のリパトリ(外貨建て資産売却して円買い)の動きが活発化する可能性もあります。加えて9月末の輸出企業決算対策上もドル円の更なる急落は日本の金融当局としても避けたいところであり、ドル円が再び史上安値を更新する事態となった時には、大規模な介入が発動される可能性も否定できません。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9668-1.0314 AUDYEN 73.64-79.32

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9650-1.0050  AUDYEN 73.00-78.00

今週の豪ドルは、”下値トライ後反発”でしょう

先週の豪ドルは”大幅下落”でした。

上述のように市場のリスク回避の動きが急激に高まり、8月上旬の”ミニクラッシュ”を下回るレベルまで値を下げました。

原因は欧州債務不安ですが、米国の量的金融緩和第三弾が実施されず、加えてRBA理事会議事録でも世界及び国内景気見通しが下方修正されるなど、非常に悲観的な見方が強まった一週間でした。

9月になってからはギリシャデフォルト懸念が強まりユーロが1.45台から1.33台、ユーロ円は111円から102円に大きく下落しましたが、月後半は市場不安が欧州から全世界に拡大した感があり、豪ドルむしろユーロの下落を追い越して、豪ドル9月上旬の1.07台から0.96台に、また豪ドル円も82円台から73円台へと大幅に値崩れしました。

やはり株式市場の年初来の下落に対する損失補てんのために、豪ドル資産や金資産などの含み益のあるアセットを売り戻す動きが活発化したのでしょう。

ギリシャのデフォルト懸念をはじめ市場の悲観的な見方が強く、加えて9月半期末と言うことで、市場の混乱を危惧する声も聞かれます。

ギリシャ不安真っ只中ということで、あく抜け感とはほど遠い状況ですが、一方最悪事態の”ギリシャデフォルト”に対しても、国際的なセーフネットなどがその処理スキームを確認しているのが現状です。

良くも悪くも一旦ギリシャ問題で白黒がはっきりすれば、市場の下方トライにもある程度達成感が出るものと思われます。

また豪ドル底値感が出れば、再び”buy on dips"のアジア中銀などの豪ドル買いが活発化するものと思われますが、足元は依然として売り圧力が強いのが現状です。

 

それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!

http://www.central-tanshifx.com/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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