22 December 2025

◎＜ポイント＞
　―先週の↓154円台、日銀会合後の↑157台はドンピシャ！―

今週の予想レンジ：156.00-159.00
先週のレンジ　154.39-157.78
（先週の予想レンジ：154.50-157.50）（マーケットビュー予想）

・先週は金曜日の日銀政策会合に向けて、今後の利上げ継続観測も高まり、ドル円は一時154円台前半まで下落。
・しかし金曜日の日銀会合後は植田総裁の会見が、然程タカ派的ではなく、むしろ会見では「今後の経済・物価・金融環境の反応よく見て判断（政策金利１％でも緩和的かとの質問に）」と答弁して、一部にあった継続利上げ観測が剥落→ドル円は157円台後半に大幅反発した。
・筆者が植田総裁の慎重発言を予測したのは、株価が5万円を割り込み、来年の利上げ路線を明らかにすれば株価続落を誘うであろうことや、植田総裁自身コアインフィレの2%達成に懐疑的であるとの印象を筆者自ら持っていたためであった。
・来年の相場見通しについては明日のセントラル短資FX社の“マーケット・ビュー”で述べたいが、個人的には今年達成できなかった170円を上回る円安ドル高水準を予想している。
・来年の米経済動向については筆者はあまりバイアスを持っておらず、“良くもなく、悪くもない動き”を予想。ここは他の多くのコメンテーターの意見に譲りたいが、むしろ日本発の円安要因がドル円の上昇継続を導くと考える。
・ドル円はコロナ禍の2022年に従来の天井120年を上放れし、その後160円手前まで上昇した。2022年にはコロナ禍やウクライナ戦争勃発による供給サイドの寸断が世界のインフレを暴騰させ、主要国が大幅な金融引き締めを行う中、-0.1金利に固執する日銀との金利格差拡大と、日本の大幅貿易赤字化により上昇トレンドを築いた。
・ただ足元主要国の金融緩和への転換とは対照的に、日銀が唯一金融引き締め路線を行くにもかかわらず、円が続落する背景には、日本＝円に対する根強い不信感があるのかもしれない（詳しくは明日のマーケット・ビュー参照！）

・先週豪ドルは米ドルが堅調推移する中、ユーロが1.17台を維持したことに影響されて、66セント台を割っても一時的で堅調推移した。
・対円では日銀会合を控えたドル円の乱高下を受けて102円台前半まで下落後、日銀会合後のドル円の急反発を受けて104円台と7月以来の高値まで上昇した。
・発表された12月WESTPAC消費者信頼感はRBAの金利据え置きを受けて-9%(94.5)に大幅悪化したが、然程豪ドル売り材料視されなかった。
・来年の豪ドル見通しにつては、明日のマーケット・ビューを参照頂きたいが、ウクライナ戦争が終結し、世界経済の足取りが確かなものになれば、豪ドルは筆者が「歴史的なニュートラル・ゾーン」と考える70セント近辺で取引されようが、依然として戦争終結の可能性は遠く、その他の地政学的リスクを考えると、70セント台は近くて遠いのかもしれない。
・対円では筆者の来年度のドル円上昇予想が正しければ、来年は109円台の今年の年間高値を上抜けする展開を予想する。
・年末にかけては来年の資源輸出見合いの豪ドル買い需要にサポートされて、豪ドルは対米ドル、対円共に堅調推移が予想される。

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