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日本の伝統技術「金継ぎ」を使ったアクセサリー作りを体験♪

割れた陶器をつなぎ合わせる技法として室町時代から行われてきた、日本の伝統技術「金継ぎ」海外では「Japanese art」と評され、その奥深さと作品の美しさに心を奪われる人が後を立ちません。また、金継ぎの持つ「完璧でなくても美しい」という哲学に魅了されて金継ぎを習う人も多いそう。

そんな「金継ぎ」をモダンにアレンジした「金継ぎアクセサリーワークショップ」がシドニーで開催されています。

古くから伝わる伝統技術を手軽に楽しんでほしいと、アクセサリーワークショップの講師も務めた経験のあるHitomiさんが今年開講。開講以来、国籍や年齢を問わずさまざまな方からの予約が絶えないそう。

Hitomiさんのこだわりや工夫がいっぱい詰まった空間で作る、世界でたった1つのオリジナルアクセサリーは、自分使いでも、プレゼントにしても、記念の品として残すのにも最適!

今なら2人以上での予約に限りレッスン料88ドルが55ドルになる割引キャンペーンも実施中!

古き良き日本の伝統技術「金継ぎ」を手軽に、そしておしゃれに楽しめる「金継ぎアクセサリーワークショップ」にJAMSスタッフが行ってきました♪

金継ぎアクセサリーワークショップの詳細

  • 素材:陶器、アクリル、ビーチグラス
  • アクセサリー2ピース:ピアス両耳/イヤリング両耳/ブローチピンとペンダントトップ
  • 時間:2時間
  • 含まれる内容
    1.金継ぎアクセサリー作りに必要な材料や道具類すべて
    2.オリジナルテキスト(英語版、日本語版)
    3.簡単な金継ぎの歴史と哲学の知識
    4.アクセサリー作りに必要な基本知識
    5.ティータイム

日本発祥の伝統技術「金継ぎ」について知ろう♪

金継ぎとは?

金継ぎとは、割れたり欠けたりした陶磁器を、漆(うるし)で接着し、継ぎ目に金粉をまぶして修理する、日本独自の修理法。始まりは、500年前の室町時代、伝統文化や茶の湯が好きだった8代将軍足利義政の時代まで遡ります。

彼は、鎌倉時代に平家が中国からもらった器がお気に入りで、大切に所有していましたが、ある日、誤ってその器を割ってしまいます。「なんとか修理し、再び使いたい…」と思い、生産地である中国にその器を送りました。

しかし、中国では器を修復する技術を持っている人がいなかったため、器のヒビをホチキスで留めたような見た目の、鎹(かすがい)で補修した器が戻されたそう。そんな器を見て残念に感じ、器を修復する技術「金継ぎ」が考え出されました。

金継ぎアクセサリーとは?

その名の通り「金継ぎ」の技術を使い、2つの違った素材を繋ぎ合わせて作るオリジナルアクセサリー。日本古来の伝統技術を気軽に楽しめると、今大注目のハンドメイドアクセサリーです。

ビーチグラスやアクリルグラス、陶器の中から好きな素材を2つ選び繋ぎ合わせます。今回のワークショップでは既に用意されている素材の中から選びますが、自分で作る場合は、使えそうな素材であれば何でもOK♪

伝統的な金継ぎで使う漆(うるし)は使わず、エポキシという水などにも強いのりを使うため、誰でも簡単に作ることができます。素材の選び方、色の組み合わせ方、線の引き方で全く違った雰囲気を醸し出す「金継ぎアクセサリー」。同じものは1つとしてない自分だけのオリジナルアクセサリーです。

人々が惹きつけられる金継ぎの哲学とは?

元はと言えば、大切にしていたものをどうにかして元通りに修復したい、という強い気持ちから生まれた「金継ぎ」。これは日本人が持つ「勿体無い文化」と通づるものがあります。壊れたからといって直ぐに捨ててしまうのではなく、愛情を持って最後まで使い切る。そんな日本人の美徳が、国境を超えさまざまな人を魅了する「哲学」として浸透していったのではないでしょうか。

ただ綺麗に直したいのであれば、透明ののりや接着剤などで傷を目立たせずに直すことは可能です。ですが、金継ぎは傷の部分に「金」を入れ込むため、傷をより目立たせます。「一度壊れたものを、より一層強く、そしてより美しく蘇らせることができるのが金継ぎ」と講師のHitomiさん。

傷を隠すのではなく、もっと綺麗にして目立たせるもの。負った傷は決して悪いモノではなく、あなたの個性となり、これから先輝くために必要なモノ。と金継ぎが現代の私たちに教えてくれているような気がします。

金継ぎアクセサリー作りを体験!

金継ぎについて知ると、その技術を今から体験できることに期待が高まります。

ワークショップでは、伝統的な金継ぎの材料である漆や金の代わりに、手軽に買える材料を使い、誰でも簡単に、そしてスピーディーにできる方法で金継ぎアクセサリーを作っていきます。

先ずは、組み合わせる素材選び

ワークショップで作ることができるアクセサリーは2つ。

ピアスかイヤリング、ブローチとペンダントヘッドの3種類からどれか1つを選びます。(ピアスとイヤリングの場合は両耳合わせて2つとカウント)

組み合わせる素材は2つ。陶器の中から1つ、ビーチグラスと人工ガラスの中から1つを選びます。いろんな素材を手にとっては組み合わせ、手にとっては組み合わせをし、どんなデザインになるか確かめていきます。

サイズや形、色柄もいろんな種類があるので、本当に迷ってしまいました。

素材にはそれぞれの良さがあり、置き方や色の組み合わせ方でも仕上がりが全然違います。アクセサリーはぶら下がるので、あまり重たくない方がいいですね。だから素材のサイズも大事です。

欲しいと思う形がない場合は、ボックスの中で自分で割ることができます。完全に望んだ形にはなかなか割れないそうですが、納得いく作品を作りたいなら、トライしてみるのもいいかも♪

ステップ1:素材を削る「ファイリング」

金継ぎは繋ぎ合わせるというより、素材と素材を合わせてできる溝に金を埋めていくイメージなので、陶器の淵を削って角を無くしていきます。溝の彫り方で金色の線の出具合が変わってくるため、この作業が金継ぎ技術の見せどころと言われています。

削ってみると、思ったより難しく根気が必要。でも削っているときは、なぜか無心…。それが、とても心地いいことに驚きました!

アクセサリーが身体に触れたときに痛くないよう角をすべて丸くするので、ちょっと時間がかかりますが、慌てずリラックスしながら無心で削ってもらうのが1番いいですね。

丸くなっているかの目安は、手首に軽く当ててみて感触を確かめてください。

ステップ2:陶器ともう1つの素材を繋ぎ合わせる

瞬間接着剤を使い、2つの素材をくっつけます。すぐに乾いてしまうためスピード感が大事。とは言いつつも、ここでも急がずリラックスしながらやることがポイントだそう。

Hitomiさんが接着方法をホワイトボードに書いて詳しく説明してくれたので、上手にくっつけることができましたが、細かい作業なので集中力が必要でした。

ステップ3:マスキングテープを貼る

素材を合わせた箇所の溝から2 mm 離して、マスキングテープを貼ります。これは、次からのステップのための準備。このテープが金粉(真鍮)を撒く時の目安になると同時に、余分なエポキシや金粉が付くのも防げます。

ステップ4:溝をエポキシのりで埋める

伝統的な金継ぎではこのステップで漆を使いますが、今回はエポキシのりで代用します。すぐに手に入るエポキシのりなら金継ぎを気軽に楽しめるうえ、技術面でも簡単になるそうです。

エポキシのりのAとBを同量ずつ出し、つまようじでよく混ぜます。しっかり混ぜないと接着効果が薄くなってしまうので、きちんとかき混ぜるのがポイント。

マスキングテープに沿って、溝を埋めるようなイメージでエポキシのりを乗せていきます。陶器側のマスキングテープを外し、陶器の外側の淵にもエポキシのりを乗せます。

エポキシのりは剥がれにくいと同時に、ふっくらと仕上がるので、そのふっくら感がアクセサリーをさらに可愛くさせます。

ステップ5:金粉を撒く準備をします

ここでは、ステップ4で乗せたエポキシのりの上に、ベースコートを乗せて、金粉を撒くのに必要な土台を作ります。

ステップ6:金粉を撒きます

いよいよ金粉をまくときがきました!

金粉(真鍮)を筆につけ、エポキシのりを乗せた箇所にまんべんなくかかるように金粉をまきます。コツは、タバコの灰を落とすように筆の持ち手をトントンと優しく叩くこと。

優しく叩いているからか、自然と気持ちが穏やかになっていきます♪

エポキシのりが乾わかないうちに金粉をまかないといけなので、ちょっと焦り気味になりますが、500年の歴史を持つ技術ですから、せかせかやらずに落ち着いて丁寧に作業しましょう!

ステップ7:仕上げの作業

余分な金粉を筆でなぞりながら落とします。このステップでも、優しくなぞることがポイント!

金粉がまかれたエポキシのりの上(線)を、自分が思う以上に優しく優しくなぞりました。すると、金が光り輝いてきました!

その後….素材の表面についている金粉(真鍮)を、水を含ませた綿棒で拭います。そして、しっかりと綺麗にするために、その上をアルコールで拭きます。このとき、金粉(真鍮)をまいた線の上は絶対に触ってはいけません。

ここでの作業も集中力が必要でした。ちなみにビーチグラスはアルコールをつけると曇ってしまうので、水だけで拭うそうです。

ステップ8:アクセサリーパーツの取り付け

いよいよラストステップ。瞬間接着剤でブローチのパーツを裏側につけます。

このときに注意するポイントは、パーツをつける位置。アクセサリーをつけたときを想定してパーツの位置を決めます。

完成!!!

そして、完成! ふう〜っと集中力が切れる瞬間でした。透明の袋に入れてくれるので、プレゼントにしてもいいかも。日本の伝統技術で作った素敵なアクセサリーは海外の人に喜ばれそうです♪

お気に入りのセーターに付けても、ワンポイントとして映えます♪

「金継ぎアクセサリーワークショップ」の講師であるHitomiさんからメッセージ

目の前で作業する皆さんの目は、とてもキラキラしています。こうしたらいいかな、ああしたらいいかなと考えながら素材を選んでいる姿や、無心になって作業をしているのを見ていると、楽しい時間なんだなと思うんですね。

また、日本の伝統文化である「金継ぎ」を広めるのが、私たちがオーストラリアに来た1つの意味だと思います。物を大切にする日本の「勿体無い文化」から生まれた金継ぎをもっとたくさんの人に知ってもらいたい、そういう思いで作ったキャンペーンです。一緒に楽しんで、世界で1つのアクセサリーを作りましょう!

JAMSスタッフの感想

アクセサリーを作り始める前に受けた金継ぎの哲学や歴史の説明では、金継ぎの奥深さについて知ることができ楽しかったです。

削っていくことで変化する陶器の感触を肌で感じたり、陶器を削る音を聞いたりと五感を使うため、気持ちをリフレッシュさせることができました。まさにセラピー効果ですね。

作業中は無心になり、これがとても心地よかったです。筆で金粉を払っている、継ぎ目がとキラキラと浮き上がるように出てくるのを見たときは、「できた!」と達成感と喜びを感じました。

作業時間は2時間ほどでしたが、夢中になって作業をしていたのでアッという間だったなと思います。不器用なので上手にできるか不安でしたが、Hitomi先生の丁寧な指導や細やかな工夫のおかげで綺麗なブローチを作ることができ大満足です♪

JAMSを見た方へのスペシャル価格

「金継ぎアクセサリーワークショップ」では、2ピースのアクセサリーを作ることができて

通常1人88ドルが友達やカップルなど2人以上で申し込みすれば
9月末までの期間限定で1人55ドルに!

日本人同士や現地のお友達、ご夫婦や親子など、どなたでも参加可能。内容は通常ワークショップと同じなので、とってもお得なスペシャル価格です。

予約・お問い合わせ

予約の際には「JAMSを見ました!」とお伝えください。

Email : kintsugiaccessory@gmail.com(日本語対応)
※お子さんはの参加には必ず保護者同伴でお願いいたします。

本格的な金継ぎが学べるコースも!

割れてしまった大切なカップやお皿を修復したい! 伝統的な金継ぎ技術を学びたい!

そんな皆さんには、本格的な金継ぎコースがおすすめ。金継ぎビギナーから、毎日でも金継ぎを作りたいという方まで幅広い要望に応えるために3つのコースを設けています。

ビギナー(モダン金継ぎ)

約2時間の1回完結型レッスン。エポキシ樹脂などモダンな材料を使って、簡単な修復ができるようになります。

料金:教材費全て込み120ドル
レッスン時間:平日10:30-12:30、13:30-15:30、18:00-20:00

トラディッショナル(伝統的な金継ぎ)

材料も手法も伝統的な金継ぎを学べます。2つのコースのどちらかを選択。

料金:どちらも教材費全て込み470ドル(100ドル相当の金継ぎキット付き)

3日間コース

シドニー在住の方におすすめ。好きな日時で受講可能。漆を乾かす時間が必要なため、各回の受講は1週間以上空ける必要があります。

レッスン時間:平日10:30-12:30、13:30-15:30、18:00-20:00

週末短期集中2日間コース

シドニー以外の町や他州在住の方におすすめ。週末2日間の受講が可能です。

レッスン時間:土曜日13:30-15:30、15:30-17:00/日曜日13:30-15:15

道場(Dojo)

トラディッショナルコースを終了された方が、ご自身の割れた器などを修復したり、作品を作る場です。

料金:道場と道具の使用料 1回チケット44ドル/5回チケット 198ドル (発行日より6ヶ月有効)
レッスン時間:平日10:30 – 20:00/週末10:30 – 15:30

M’s studioへのお問い合わせ

まずは、お気軽にお問い合わせください!

金継ぎアクセサリーワークショップ講師:諸岡ひとみ
金継ぎコース講師:諸岡
Emailkintsugi2000@gmail.com
電話:(02)9262-2258

※講座中で電話にでられない場合がございますので、Emailにてお問い合わせください。
※お問い合わせの際は「JAMSを見ました♪」とお伝えください!

M‘s Therapeutic & Kintsugi Australiaのウェブサイトはこちら
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