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シドニーの新鋭ギタリストSam McMahon

ストリート・ミュージシャンのサム・マクマーンについて、以前チラッと触れましたが、あれからも何度か週末のマーケットやシドニー湾沿いで演奏する彼を見かけています。

サム・マクマーンの弾き方は、マイケル・ヘッジズやアンディ・マッキーのように、ギターのボディを軽く叩くことでドラムやボンゴのような音を表現する演奏スタイルに通じるものがあります(ギター・テクニックとしては「ラップ・タッピング(rap tapping)」や「ボディ・スラム(body slam)」と呼ばれているもの)。カナダのエリック・モングレインや、イギリスのジョン・ゴムも叩き系ギターでは有名ですが、極めると1本のアコースティックギターで、ドラム、ベース、メロディ・ラインを同時に表現することができるんですよ。

サム・マクマーンも、直接フレットを叩いて音を鳴らし、ボディをパーカッションのように叩いてリズムをとります。ギターのおともには、エフェクターとバス・ドラム。黄色いトローリーにくっついたお手製ドラムは腰かけにもなります。フットボードが前後逆なので若干むずかしそうです。

そしてギターだけでなく、スウェーデン生まれの見た目がカホンのようなコンパクト・ドラム・セット「GigPig」と、オーストラリアの先住民族アボリジニの民族楽器、ディジュリドゥも演奏します。彼の音楽ルーツは、生まれ育ったNSW州南のベガ・バレーという古き良き田舎のコミュニティだそう。

 

そんなサム・マクマーンが『TED×Youth@Sydney』にパフォーマーとして登場すると聞き、いちファンの私は即座にチケットを購入。当日の会場には、ハリス・ファームの店頭に出せない見た目のちょっと悪い果物が並んでいたり、シドニー大学の『Unlearn』というプログラムにSNSで参加すると無料コーヒーがもらえたりと小腹を満たすものが多く、また一般人向けの通常の「TED」よりも若者向けとあって英語のレベルも自分にはちょうどよく、思いのほか楽しめました。

 

隣に座っていた人が、じつはシドニー音楽院のオルガン専攻の学生で、いつの間にか壇上にのぼって約8000本のパイプを巨大なパイプ・オルガンを見事に演奏してしまったことに驚きましたが、こうして講演者と観客の距離が近いのもTEDのおもしろいところ。スピーカーやパフォーマーの多くが自分のセッションを終えるとホールに顔を出し、若者の質問に答えていました。

私もセッション後のサム・マクマーンと会って話せたことに満足! とはいえ、彼とは路上パフォーマンスの休憩時にも普通に話せるので、見かけたら声をかけてみてください。

 

サム・マクマーンの最新情報はこちら(今後もっと更新してくれるように頼んでみました)
https://www.facebook.com/sammcmahonmusic/
https://www.instagram.com/sammcmahonmusic/

 

文:武田彩愛(編集部)

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