美容/健康

オーストラリアで人気!栄養価が高い「Beetroot」って?

シドニーでは徐々に気温が下がり、冬が近づいているのを感じられます。オーストラリアには夏に入国をしたので、オーストラリアという国の寒さを甘くみていてほぼ夏服しかもってきていないことを後悔しています。

「これから寒くなったら何もしなくても風邪をひいてしまいそう、とにかく栄養のあるものが食べたい…」と、今さら健康食品に疎い私が調べた結果、一つの食材にたどり着きました。

それが「Beetroot(ビートルート)」です。

健康志向の強いオーストラリアではポピュラー(らしい)なこの食材。名前を聞いたことはあるけれど、食べたこともなく、何がどのように健康にいいか、そもそも味はどうなのか…など詳細がわからない方もいるかもしれません。

そこでオーストラリアを代表する栄養価の高い食材「Beetroot(ビートルート)」についてこの記事で詳しくご紹介。健康になぜいいのか、どんな調理法があるのかひも解いていきます。

Beetroot(ビートルート)とは

真っ赤な色が特徴であり、カブや大根に似ているビートルート。実はほうれん草などと同じアカザ科に属します。砂糖の原料となる甜菜(テンサイ)と同じ仲間で、根菜の中でもかなりの甘さがあります。基本的に暑さに弱く、冬が旬の野菜と言われています。

主要産地はオーストラリア、ニュージーランド、オランダで、現在では缶詰めタイプもあり、年中食すことができます。

ビートルートの成分

ビートルートには豊富な栄養素が含まれてます。成分には、

  • カリウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 鉄分
  • 亜鉛
  • 食物繊維
  • NO(一酸化窒素) など

が含まれ、不足しがちなミネラルやビタミンを幅広く補えます。そしてビートルートの成分で注目を集めているのが「NO(一酸化窒素)」。NOは、血行を良くする働きと、血管を柔らかくする働きがあり、血管内での血栓の発生を防ぐ=動脈硬化の予防につながるとされています。このほか血行を良くすることで疲労回復や、基礎代謝向上によるダイエット効果も期待できます。

ビートルートの健康効果

「食べる血液」「スーパーフード」とも言われているビートルートは、豊富に含まれる栄養成分から多くの健康効果が得られます。

高血圧の予防、むくみ改善

ビートルートには、塩分を排出し血圧の上昇を防ぐ役割をもつカリウムがトマトの2倍以上含まれており、高血圧の予防、むくみの改善効果があります。

貧血や動脈硬化の予防

食べる血液と言われるほど、血液や血管に有効な鉄分などを多く含んでいるため、貧血予防に効果的。またNO(一酸化窒素)の働きにより、血栓をできにくくするため動脈硬化予防につながると言われています。

デトックス効果でアンチエイジング

ビートルートに含まれる食物繊維には、体内の老廃物を体外に排出する働きで便秘改善など、デトックス効果が期待できます。また食物繊維は腸内環境を改善する効果もあるため、腸内環境の改善で得られる肌質の改善・向上につながり、アンチエイジング効果があります。

がんの予防

特徴的な色の色素であるベタシアニンは、ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持っています。体内の活性酸素を取り除いて、老化を防ぐとともに、細胞ががん化することを防ぎます。

肝機能の向上

ビートルートに含まれるベタインというアミノ酸成分が、有害物質の解毒・分解などを担う肝機能を高めてくれます。高脂血症を減らし脂肪肝をつきにくくするため、肝硬変や脂肪肝の予防効果があるとされています。

どんな料理があう?

ビートルートを使った代表的な料理は、ロシア料理の赤いシチュー「ボルシチ」が挙げられます。ボルシチ独特の赤みにはビートルートは欠かせません。ビートルートは根菜になるので、ほかの根菜と同様、メインディッシュ、スープ、炒め物などさまざまなメニューに活用できます。また、生食もできるため、サラダやジュース、スムージーにすると彩り鮮やかな一品に仕上がります。

効果的な食べ方

ビートルートの皮には抗酸化作用をもった色素であるポリフェノールが多く含まれているため、加熱して調理する際は皮つきのままがおすすめです。皮を取ってから調理すると、色素が抜け白くなってしまうためです。

またスープなどの煮込み料理の場合、ビートルートの栄養素が煮汁にも含まれてるため、しっかり取ることを忘れずに。

摂取する際の注意点

栄養素が豊富なビートルートには注意する点も。まずビートルートの過剰摂取が挙げられます。過剰摂取すると、ビートルートに含まれる赤い色素「ベタシアニン」が溶け出し、尿が赤くなる現象が見られます。基本的に体に害はないものの、初めて経験する際は血尿と勘違いする場合がありますのでご注意を。

そして調理時の注意点として、ビートルートの色素が付着しやすい点が挙げられます。まな板や手、服などに赤い色が付着しやすいため、調理時はゴム手袋やエプロンを着用した方がベターです。まな板に付着した色素はレモン汁を使うと落としやすくなるのでお試しください。

はじめてBeetroot(ビートルート)を食べてみた!

今回、スーパーでビートルートを購入し、実際に食べてみました。まずそのままの味を知るためにオーブンでローストして塩とオリーブオイルで挑戦。

食べてみると触感はホクホクとしていて、少し固めの茹でたじゃがいものような、にんじんのような、大根のような…(笑)。そして気になる味ですが、「美味しい」!少しコーンに近い甘みがあるように感じました。ただローストして塩をかけただけでも十分美味しかったです。

缶詰で売られているから年中手に入る、簡単にスーパーで手に入るビートルート。栄養成分も豊富で、煮る・焼く・蒸すなど料理のアレンジの幅も広いため、美味しく健康効果が得られます。

寒さに負けないよう、オーストラリアにいる今だからこそ、ぜひ一度食してみては?

(文/吉田友理)

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