ご存知のとおり、オーストラリアには、すし、うどん、弁当など数多くの 日本食レストランがあります。
中でも、ラーメン店の数はシドニーだけでも約50を数え、人気の日本食のひとつとなっています。
そんなオーストラリアのラーメン業界を支えているのが、
ラーメンの麺や餃子、シュウマイを製造しているWPM JAPAN CO PTY.LTD.(以下、WPM)です!
シドニーのLane CoveにあるWPMの工場では、1日に8000~10000食分のラーメンの麺が製造され、
シドニーをはじめ、ブリスベンやキャンベラ、メルボルン、アデレード、パースといった国内の主要都市へと運ばれていきます。
他都市にも製麺所があるなか、多くの店が遠方にあるWPMの麺を使用するのには、他社と一線を画す「なにか」があるはず!
早速、製麺所を取材させてもらいました。
ラーメンの麺の製造工程は、5つの段階に大きくわかれています。
STEP1 生地づくり STEP2 生地の麺帯化
STEP3 麺帯の熟成
STEP4 圧延、麺線カット、梱包
STEP5 出荷
WPMでは昨年、STEP1・2・4で使用している機械をリニューアルし、
これまで以上に高品質なものが作れるようになったそう!
それでは詳しく見ていきましょう!
まずは、STEP1の生地づくり‼
オーストラリア産の最高品質の小麦粉やその他材料を、リニューアルしたミキサーの中に入れて混ぜ合わせます。
以前は1軸だった機械の羽が2軸になり、クルクルと内回りに、外回りにと回ります。
内から外からと混ぜ合わせることで、ムラがなくきれいな麺ができていきます。
もうひとつ注目したいのが、安全面です。
新しい機械は電源が切れないとフタが開かない仕組みになっていて、
スイッチを入れる際には機械の蓋を閉めて両手でボタンを押さないと動かないシステムになっていることです。
ミキサーは毎年人が巻き込まれる事故が起きているほど、扱いに注意する必要がとくにある機械です。
機械をリニューアルしたことで、質だけでなく安全性もアップしました。
手間を惜しむことなく、従業員の安全を確保することをWPMは第一に考えているのです。
ミキサーで練り上げた生地は、フィダーというところに落ちていきます。
以前は人の手で全体をすくっていたのですが、今では大きなタライの中でグルグル回しながら生地をまとめていきます。
つづいてSTEP2 生地の麺帯化です!!
混練した生地を帯状(麺帯)にし、それをロール状にしていくのですが…
ここでもリニューアルした機械が登場です‼
上からこね合わさった麺の塊(細かなソボロ)が落ちてきます。
その後複合機で2枚の生地を1枚に複合していきます。
上下から少しずつ圧力をかけて複合することで、生地が滑らかになり、きめ細かな麺ができるそうです。
以前は下の写真のように1つ1つを手で巻いていました。
しかし、手作業では器用・不器用によってムラができたり、麺にストレスがかかってしまいました。
その作業を機械化したことで、生地にストレスを与えず、きれいな麺帯ができるようになったのが以前との大きな違いです。
麺帯をロール状にした後は、STEP3の熟成。
麺の歯ごたえやコシを引き立たせるために、麺帯を最適な温度と湿度で熟成させます。
そして、STEP4の圧延、麺線カット、梱包へと移ります。
熟成した麺帯をリニューアルした圧延ローラーを使って、圧延べを繰り返し、さらにコシを出していきます。
以前はローラーが2つだったのですが、リニューアル後にはローラーが4つに。
ほとんどの製麺所ではローラーの厚みを調整しながら生地を通す作業を繰り返すのですが、
WPMでは4つのローラーにより、一度で作業が終了するだけでなく、
ストレスを与えることなく生地を薄くすることができ、一石二鳥なのです!
さらに、ここでも安全装置がありました!
作業中に万が一、両手が挟まってボタンが押せない状況になってしまっても、
機械横にある赤い線に体を触れるだけで機械が緊急停止する仕組みになっているそうです。
(安全装置の線について説明する担当者)
(安全装置)
そして、いよいよ一食分ずつにカットしていく工程に入ります。
(カットする際に使用する切刃)
(圧延した麺帯を麺線カットする様子)
取材時はちぢれ麺を製造しており、切刃についたゴムの摩擦によって 麺をちぢれさせている様子を見ることができました。
切刃には番号がついていて、切刃の数字が大きくなるほど細い麺になっていきます。
カットされた麺は包装されベルトコンベアーによって運ばれます。
その後、人の手によって重さや、異物が入っていないかを確認したうえで梱包していきます。
全体の工程をとおして機械化を図っているなかでも、やはり人の目や手が必要となる作業があり、
それをうまく組み合わせていることがWPMの高品質な麺を生み出す一つの秘訣なのだと感じました。
(最終チェックの様子)
(梱包の様子)
こうして梱包された麺(生麺/冷凍麺)は、国内の主要都市へと出荷されていきます。
シドニーでも自家製麺を売りにしているラーメン店の数は増えています。
自家製麺と工場で作る麺では、材料はさほど違いはありません。それではなにが違うのか。
それは、優れた機械を使用することで、大量生産できるだけでなく、
人の手では真似できないようなきめ細かな作業ができることです。
さらには、手作業を減らすことで、 安心安全なものをお客様に届けることにつながるのです。
WPMでは「自家製麺ではできないものを作らないといけない。そして、ほかには真似できない、WPMでなければできない商品を作らなければいけない!」 をモットーにしています。
高性能の機械を使用することで、たとえ同じレシピで作った商品でも他社が真似することのできないものを作ることができます。
WPMではほんの小さなことでも積み重ねていくことで良いものを製造しているのだということを、
今回の取材を通して強く感じました。
5年後、10年後を見据えてトップランナーでいるためには、それなりの努力をしなければなりません。
WPMでは常により良いものを作り続ける努力をしているのです。
じつは、STEP1で使用しているミキサーだけでも
自家製麺機が4~5台買えるほどのお値段なのだそう。
これにはJAMSスタッフもビックリ!!
これだけの設備を兼ね備えた製麺所は、オーストラリア広しといえど、なかなかないのではないでしょうか…。
WPMでは組み合わせ次第で100種類以上の麺を、
さらには依頼者の相談に応えたカスタムの麺を作ることができます。
惜しみなく投資された最新設備と熟練したプロのアドバイスによって、
自家製麺ではなかなか難しい、安価でおいしい麺を作り出すことができるようになります。
ますますシドニーのラーメン市場が熱くなっていく予感がしますね。
WPM JAPAN CO PTY.LTD.
所在地:Unit 7, 79-85 Mars Road, Lane Cove
電話:(02) 9427-3547
Email:info@ramengyoza.com.au
営業時間:月〜金 7:30~14:30
定休日:週末および祝日(NSW州)
メンバー一同こころよりお問い合わせ・ご相談をお待ちしております。
JAMS.TVによる取材のご相談はこちらから JAMS.TV Pty Ltdによる日本の祭典「酒フェスティバル(Australian Sake Festival)2024」ならびにBtoB商談会が、7月のメル…
日本から輸入した本格和牛焼肉とお寿司、惣菜が食べ放題のビュッフェレストラン「Gyuniku Buffet」が、シドニーのチャイナ…