医療/保険

【専門医が解説】海外での皮膚ケアの重要性と対策

赤ちゃんや子どもの肌は非常にデリケートで、正しい知識とケアが欠かせません。特にオーストラリアをはじめとした海外での気候や医療制度の違いには、日本育ちの人にとって戸惑うことが多いかもしれません。

今回は、子どもに関する医療相談や発達・発育に関するオンラインカウンセリングを行っている佐治詩織先生が、乳児湿疹と小児アトピー性皮膚炎の違い、具体的なスキンケア方法、紫外線対策について教えてくれます

佐治先生は、メンタルヘルス領域で15年以上の経験を持つ首藤まり子先生によるカウンセリング「MARIKO’s Wellness」のカウンセラーの一人。

「MARIKO’s Wellness」は女性のヘルスケアサポートにも力を入れていて、ヘルスケア専門医/産婦人科医の西村陽子先生による日本からのオンライン医療相談もスタート。メルボルンにて診療を行うGPの富田愛子先生とも連携し、オーストラリア在住の日本人の心身の健康をトータルでサポートしています。

複数の専門家による連携で、海外生活におけるストレスや、女性特有の悩み、ライフステージ応じた悩みなど、一人ひとりさまざまな事情とプライバシーを重視し、共感と理解を基にしたアプローチをしてくれる、海外生活の心のケアの強い味方。それが「MARIKO’s Wellness」です。

それでは早速、佐治先生による乳児湿疹と小児アトピー性皮膚炎の違い、具体的なスキンケア方法、紫外線対策のお話を聞いてみましょう!

目次

  1. 皮膚ケアの重要性
  2. 乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い
  3. 具体的なスキンケア方法
  4. 日本と海外の医療事情の違い
  5. オーストラリアでカウンセリングという選択肢
  6. 小児科医・佐治詩織先生の経歴
    精神科医・首藤まり子先生の経歴
    連携先のGP(総合診療医)・富田愛子先生の経歴
    産婦人科・西村陽子先生の経歴
    MARIKO’s Wellnessへのお問い合わせ

皮膚ケアの重要性

近年、赤ちゃんや子どもの皮膚ケアの重要性が広く認識され、皮膚ケア製品の市場も拡大しています。では、なぜこれだけ皮膚ケアが大切といわれるようになったのでしょうか?

その理由の一つに、「アレルギーマーチ(Allergic March)」という考え方があります。

これは、アトピー性皮膚炎が皮膚のバリア機能を低下させ、外部からのアレルゲン(食物やダニなど)が侵入しやすくなり、その結果、食物アレルギーや喘息などのアレルギー疾患を次々に発症することを指します。

つまり、赤ちゃんや子どものスキンケアによってアトピー性皮膚炎を予防・治療することで、将来のアレルギー疾患予防にもつながるため重要視されているのです。

乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い

「乳児湿疹」は乳児脂漏性皮膚炎とも呼ばれ、一般的に生後1カ月頃に、顔や胸からお腹にかけて現れる湿疹のことを指します。これは、母親から移行したホルモンによって、赤ちゃんの皮脂分泌が過剰となることが原因となります。

一方、「アトピー性皮膚炎」は、遺伝的要因や環境要因などが複合的に関与するため、発症の原因は一つではありません。乳児期や学童期になると関節部位に好発しますが、新生児期から乳児期早期においては顔面から発症することも多く、乳児湿疹との鑑別は困難です。実際には、湿疹が良くなったり悪化したりを繰り返す中で、アトピー性皮膚炎と診断されることが多いでしょう。

「乳児湿疹」と「アトピー性皮膚炎」のどちらの場合でも、予防・治療の基本は「洗浄」と「保湿」です。

具体的なスキンケア方法

赤ちゃんや子どものスキンケアで最も重要なのは、前述の通り「洗浄」と「保湿」です。

特にアトピー性皮膚炎を持つ子どもの皮膚には、黄色ブドウ球菌が多く付着しています。この菌は皮膚を傷つけ炎症を悪化させ、また汗などの刺激物も皮膚炎を悪化させる原因となります。

これらを除去するためには、弱酸性~中性の石鹸でしっかりと、揉みこむように皮膚を洗うことが大切です。

まずたっぷりの泡を準備して、指の腹を滑らせるように洗いましょう。近頃は、泡が出るポンプ式の石鹸も多くあります。固形石鹸を使用する場合は、泡立て用のネットを使用して、ホイップクリームに近くなるよう泡立てることがポイント。シワはしっかりと伸ばして洗い残しのないようにしてください。また、石鹸が残ってしまっても、それが原因となって皮膚炎を生じるため、洗った後はしっかりと流してください。

洗浄後は保湿が大切です。保湿を行うことで、皮膚のバリア機能が保たれ、外部からのアレルゲンの侵入を防ぐことができます。赤ちゃんの時期は特に1日2回の保湿ケアが推奨されており、これにより皮膚の角質水分量を高め、乾燥を防ぐことができます。

保湿剤には、大きく分けてエモリエントとモイスチャライザーの2種類があります。エモリエントは、油分で皮膚表面を覆って皮膚からの水分の蒸発を防ぐもので、ワセリンが代表的です。一方、モイスチャライザーとは、水分を保持する作用を持つ物質を含み、天然保湿成分を補う作用があります。日本ではヘパリン類似物質含有製剤(ヒルドイド)が有名です。

また、保湿剤には成分の違いだけでなく、クリーム、ローション、化粧水、泡など、さまざまな剤形があるのも特徴です。使用感の違い、それぞれの地域で入手しやすいものなど、総合的に考えて使用する保湿剤を決めるといいでしょう。ただし、食物成分が含まれる製剤は、皮膚からアレルゲンが侵入する可能性があるため、避けるほうが無難です。

紫外線対策について

紫外線はアトピー性皮膚炎を悪化させる要因の一つになります

帽子やラッシュガードによって物理的な遮断を行うほか、日焼け止めの使用も有効です。日焼け止めには紫外線吸収剤と紫外線散乱剤がありますが、紫外線吸収剤は接触性皮膚炎を起こす可能性が高いため、赤ちゃんや子供に使用することは避け、肌に影響の少ない紫外線散乱剤を使用しましょう。

初めて使用する際には、必ず腕の内側などに少量を塗布し、皮膚が反応しないか確認してから使用してください。また、湿疹部位には日焼け止めを塗らないようにしましょう。

海外での子育てと医療支援

私はこれまで、小児科、新生児科として、多くの赤ちゃんや子ども、ご家族とかかわりながら、子どもたちの健やかな成長をサポートしてまいりました。NICUでの急性期管理から地域での子育てサポートに至るまで、さまざまなご家庭にかかわる中で感じてきたのは、「医学的な正解」だけでなく「そのご家族暮らしにあったケア」が何よりも大切ということです。

また、私自身もこれから海外での駐在を控えており、言葉の壁や医療制度の違い、子どもの育児に対する不安など、海外で暮らす家族の気持ちを、身をもって理解し始めているところです。だからこそ、海外で子育てをされているご家族の気持ちに寄り添ったカウンセリングができると自負しています。

 

湿疹、アトピー性皮膚炎をはじめとするアレルギー疾患は、薬剤による治療だけでなく、生活習慣、住環境など、毎日の生活で改善できる部分が大きい疾患でもあります。

佐治先生は、現地の医療事情を踏まえながら、日本の小児医療の知見を活かして柔軟かつ現実なサポートを提案してくれます。そのほか、離乳食や栄養の相談、発達・発育の相談など、赤ちゃんの専門家だからこそできることも。病気のことはもちろん、「母乳やミルクが足りているかわからない」「離乳食が進まない」「発達が心配」「落ち着きがない」など、子どもにまつわる悩み全般に対応し、家族の不安が少しでも軽くなるよう、やさしく丁寧にサポートしてもらえます。

異国の地での子育てには、不安や戸惑いがつきものかと思います。同じ立場だからこそ寄り添えることがあると信じて、医師として、そして一人の親として、オーストラリアをはじめとした海外で子育てをする保護者の毎日に少しでも安心を届けられるよう、オンラインカウンセリングに取り組む佐治先生。

まずは、オンラインカウンセリングで先生に相談をして、今の状況を把握するところからセルフケアを始めてみてください。子どものことも、自分のことも、不安や不調を我慢しないことが、海外生活での健康への第一歩となります。

「MARIKO’s Wellness」では、オーストラリアをはじめとした海外で暮らす日本人女性が、より健康で前向きに個々の人生を過ごせるよう、寄り添いながらサポートします。オーストラリア生活中に不調が続く場合は、我慢せず、専門家への相談を視野に入れてください。

オーストラリアでカウンセリングという選択肢

オーストラリア生活中に自分や家族が不調を感じたとき、医療機関(GP)の受診とあわせてカウンセリングという選択肢もあります。「誰かに話を聞いてもらいたい」「気持ちの整理をしたい」「生活の中で起こっている心の揺れを自分の中で言語化したい」といった時には、カウンセリングがより適している場合もあるかもしれません。

また、「医療機関(GP)を受診するほどじゃないかもしれないけれど、早い段階で対処したい」と感じた場合も、カウンセリングを医療との中間地点として、または併用する手段として活用することを考えてみてください。

「MARIKO’s Wellness」では、日本語での丁寧なカウンセリングに加え、必要に応じて医療機関への受診や他の専門家との連携も含めたサポートを提供しています。日本で精神科医として十分なキャリアを持つ首藤まり子先生によるカウンセリングや、オーストラリアでの医療機関の受診の必要性についての相談にも対応しています。

誰かに相談しづらい内容も、もちろんプライバシー遵守。ワーキングホリデー、語学学校、専門学校・大学・大学院進学、駐在、結婚、育児など一人ひとりさまざまな事情があるオーストラリアでの海外生活だからこそ、特にプライバシーを重視し、共感と理解を基にしたアプローチでサポートしてくれます。

MARIKO’s Wellnessへのお問い合わせ

【予約フォーム】
https://clientportal.powerdiary.com/clientportal/marikocounselling/AppointmentBooking/ClientAppointment

【サービス概要】
本サービスはカウンセリング/医療相談であり、診療行為(診断・投薬など)は含みません。一般的な診察や投薬をご希望の場合、富田愛子先生のオンライン診療(GP)をご検討ください。診療とカウンセリングの併用も可能です。

【海外旅行保険の適用について】
ご加入の保険の種類によって適用となる場合があります。保険の種類や契約内容により条件が異なります。詳細はご加入の保険会社へ直接ご確認ください。

【オーストラリアでのご利用について】
海外旅行保険を適用する場合、事前に総合診療医(GP)の診察が必要となります。

【支払い】
銀行振込または。各種クレジットカードによる事後決済

【予約】
予約締切は予約日の3時間前までとなります。予約キャンセルは予約開始時刻の6時間前まで、「My Appointments」から手続きすることができます。6時間前以降の直前キャンセルは、キャンセル料金が発生する場合があります。予約スケジュールが合わず、個別に日程調整を希望される場合、気軽に下記連絡先までお問い合わせください。

【ご質問・お問い合わせ先】
admin@marikos-wellness.com

小児科医・佐治詩織先生の経歴

群馬大学医学部医学科卒。東京警察病院で初期臨床研修、聖マリアンナ医科大学病院産小児科で専門研修を修了。

小児科・新生児科のカウンセリングを担当。

これまでNICU、PICU、総合病院一般小児科、クリニックなどで勤務。新生児医療、乳幼児健診、発達障害、アレルギー疾患診療、一般小児科などさまざまな分野での小児に従事。

小児科専門医としてのこれまでの経験を活かし、オンラインでお子さんに関する医療相談や発達・発育についてなど、カウンセリングを行っています。

精神科医・首藤まり子先生の経歴

沖縄県出身。筑波大学医学専門学群医学類卒。精神科医として各地を転々とし、沖縄県、千葉県、神奈川県、愛知県での勤務歴あり。精神科救急から回復期、慢性期を経験。

【精神科医】社会医療法人友愛会 豊見城中央病院で初期臨床研修を修了。総合病院国保旭中央病院で精神科専門研修を修了。医療法人誠心会 あさひの丘病院、京ヶ峰岡田病院、ココカラハートクリニック、あつた白鳥クリニックと、これまで医療機関や医療刑務所・児童相談所で精神科医として勤務。訪問診療にも従事。

【産業医】三菱電機株式会社等で産業医として勤務。

【カウンセラー】2021年に公認心理士資格を取得。 COVID19パンデミックを契機にオンラインカウンセラーとして活動開始。他カウンセラーのアドバイザーも担う。

連携先のGP(総合診療医)・富田愛子先生の経歴

神奈川県藤沢市生まれ。オーストラリア滞在歴25年以上。

日本とオーストラリアにて旅行業界業務、秘書業務、英会話講師、翻訳業務等従事後、医学部に入学。NSW州のシドニー市内・郊外・僻地と広範囲にわたり、救急外来から内科、外科、総合診療科まで勤務。

2015年よりメルボルンに在住し、総合診療医としてまり子先生と連携しています。

 

産婦人科医・西村陽子先生の経歴

東京都生まれ。産婦人科系のカウンセリングを担当(日本では産婦人科医)。
これまで総合病院、産科専門病院、クリニックでの生殖補助医療や婦人科診療などを経て、現在は総合周産期母子医療センターに勤務。専門は周産期医療、女性ヘルスケア。

これまでの経験から、周産期医療全般、一般婦人科診療(月経困難症や更年期障害など)、生殖医療(不妊相談、カウンセリング)、プレコンセプションケアなど、年齢に関わらずあらゆる女性が抱える悩みに対応いたします。

 

MARIKO’s Wellnessへのお問い合わせ

オーストラリアでオンラインカウンセリングを受けられる「MARIKO’s Wellness」は、日本の医師資格を持つ首藤まり子先生をはじめ、産婦人科や小児科など各分野の専門家に、自分の都合に合わせた時間でオンライン相談することができます。

人間関係によるストレスなどの繊細な悩みや、女性特有の悩み、ライフステージに応じた悩みなど、抱える悩みは人それぞれ。一人ひとりさまざまな事情があるオーストラリアでの海外生活なので、特にプライバシーを重視し、共感と理解を基にしたアプローチでサポートしてくれます。

首藤まり子先生は、日本で15年以上の経験を持つ日本の精神科医。医師・産業医・公認心理士というバックグラウンドを持ち、児童・学生・主婦(主夫)・高齢者など幅広い層へのケア、虐待やひきこもり、依存症などに関しても経験豊富です。豊富な知識・経験を活かし、心身のトータルケアについて一人ひとりの状況に適したサポートを提供します。

メルボルン在住のGP (総合診療医)の富田愛子先生、 そして新たに、日本で産婦人科医およびヘルスケア専門医として活躍されている西村陽子先生、小児科・新生児科の専門医として活躍している佐治詩織先生が、新たにカウンセリングメンバーとしてチームに加わりました。様々な分野の専門医が、日本とオーストラリア両方の医療・福祉システムに精通した包括的なサポートを提供します。

オンラインセミナーや、対面でのサービス提供についての相談も、受付中!オンライン、メルボルンでの対面、どちらでもお気軽にご相談ください。

【予約フォーム】
https://clientportal.powerdiary.com/clientportal/marikocounselling/AppointmentBooking/ClientAppointment

【サービス概要】
本サービスはカウンセリング/医療相談であり、診療行為(診断・投薬など)は含みません。一般的な診察や投薬をご希望の場合、富田愛子先生のオンライン診療(GP)をご検討ください。診療とカウンセリングの併用も可能です。

【海外旅行保険の適用について】
ご加入の保険の種類によって適用となる場合があります。保険の種類や契約内容により条件が異なります。詳細はご加入の保険会社へ直接ご確認ください。

【オーストラリアでのご利用について】
海外旅行保険を適用する場合、事前に総合診療医(GP)の診察が必要となります。

【支払い】
銀行振込または。各種クレジットカードによる事後決済

【予約】
予約締切は予約日の3時間前までとなります。予約キャンセルは予約開始時刻の6時間前まで、「My Appointments」から手続きすることができます。6時間前以降の直前キャンセルは、キャンセル料金が発生する場合があります。予約スケジュールが合わず、個別に日程調整を希望される場合、気軽に下記連絡先までお問い合わせください。

【ご質問・お問い合わせ先】
admin@marikos-wellness.com

MARIKO’s Wellness

ウェブ:https://www.marikos-wellness.com/en
メール:admin@marikos-wellness.com

お問い合わせフォーム:https://www.marikos-wellness.com/contact

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