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今週の相場見通し

<主なイベント>

4/1(月)NAB3月企業信頼感・景況感、新元号決定(令和)、Q1日銀短観、中国3月財新製造業PMI、米2月小売売上高、米3月ISM景気指数、中国付加価値税引き下げ
2(火)RBA理事会、豪州2月住宅建設許可件数、米2月耐久財受注
3(水)米3月ADP雇用者数、米3月ISM非製造業景気指数、中国3月財新サービス業PMI
4(木)日本4月対外内証券投資、ECB理事会議事録、米3月チャレンジャー人員削減数
5(金)日本2月景気動向指数、米3月雇用統計、中国・香港休場

<マーケットの焦点>

先週主要国の株価は堅調であったが、主要国では日経平均のみ値を下げた。
前週は予想外にハト派的なFOMCの結果から米経済に対する懸念強まり、株安、債券利回り低下、ドル安となったが先週はそれも一巡に調整が入った。
前週109円台に下落したドル円も110円台後半で越週した。
Brexit関連では英国議会がメイ首相のEU離脱案を3度否決しポンドが急落したが週末控えて買い戻しも入り乱高下。
また28/29と行なわれた米中通商協議への期待もありむしろリスク選好の動きも見られた。米中協議は双方ともに新たな進展に言及しているが未だ合意に至らず、4/3からワシントンに移って協議を続ける。
今週も引き続きBrexitや米中通商協議が焦点となるが、Brexit関連ではメイ首相が4度議会採決の可能性を模索する一方、EU側は「我慢も限界に達しうるし、終わりうる。数日中に今後の方針で合意する必要がある」(ユンケル委員長)と述べてこれ以上の猶予に否定的だ。
また米中協議では中国側が昨年来の追加関税の全廃を要求する一方、米国は中国が合意を守るようかなりの期間追加関税を残す方針で両社に隔たりがある。
中国は知財法や技術移転問題解決のために国内法を整備することで譲歩を示したが米国側は安易な妥協をしない方針で、合意が困難な状況では米中諸脳会談も設定できない状況だ。
いずれにしても今しばらくは米中摩擦とBrexitという二大リスクを巡る思惑が市場の焦点となる。
また今週発表される米国の3月雇用統計は先々週のFOMCでの超ハト派的声明(今年の利上げなし、バランスシート調整終了の前倒し、成長・インフレ見通しの下方修正)後に発表される重要指標であり、その内容が注目される。
雇用指数は景気の遅行指数であり、そろそろ米経済減速の影響が表れてくる可能性も否定できない。
本日の新元号発表に沸き立つ日本であるが、本日発表された日銀短観(Q2)は二期ぶりに悪化を示しており、10月の消費増税を控えて日本経済に対する懸念も払しょくできない。
日本の景気減速は円安要因とはならず、むしろ株価下落・輸出不振からリスク回避的円買いに結び付くことも留意すべきであろう。

<豪ドル相場>

足元の豪ドル相場―ブルセンチメントやや戻る

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.7063-0.7141 AUDYEN 77.54-79.00

今週の予想レンジ―AUDUSD 0.7000-0.7200 AUDYEN 77.50-80.50

 

先週の豪ドルはドル上昇(ポンドの軟調)に引っ張られる形で70セント台半ば、77円台半ばの下値をテストしたが、週末にかけては米中通商交渉への期待感もあり反発に転じた。
週末に発表された中国3月製造業PMI及び本日発表された財新製造業PMIはいずれも予想より強く50を上回り、豪ドルはシドニー市場で「小窓」を開けて71セント台前半79円台前半に上昇している。
ただ4/3からワシントンで再開される米中通商協議では依然として両者の溝も指摘されており、過度の楽観論は禁物であろう。
今週は再び毎月恒例の豪州ウイークとなりRBA理事会、住宅建設、小売り売上、貿易収支など主要指標が発表される。
勿論明日予定される来年度連邦予算案(選挙の関係で5月から4月に繰り上げ発表)は最大の関心事であり、特に総選挙を5月に控えて政府の減税策含む財政支出が注目される。
予定通り来年度に財政の黒字転換が盛り込まれるか?拡大財政との両立を危ぶむ声も聞かれる。
足元豪ドルは70-73セント、77-80円レンジをブレークできないだろう。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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