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シドニー発豪ドル見通し (2013年12月16日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

12/16(月)日本Q3日銀短観、中国12月HSBC製造業PMI、米11月鉱工業生産、米12月NY連銀製造業景気指数、ドラギECB総裁議会証言

17(火)独12月ZEW景況感指数、ユーロ圏11月CPI、英11月CPI・PPI・小売物価、米11月CPI

18(水)日本11月通関ベース貿易収支、独12月ifo景況感指数、英11月失業率、米住宅着工件数(9月、10月、11月)、EU財務相理事会、FOMC(バーナンキ議長記者会見)

19(木)英11月小売売上高、米11月景気先行指数・中古住宅販売件数、米12月フィラデルフィア連銀景況指数、米新規失業保険申請件数、EU首脳会議

20(金)BOJ政策会合、英Q3GDP速報値、米Q3GDP速報値

 

マーケットの焦点

キーワード:日銀短観、米量的緩和縮小の行方(FOMC 12/17-18)、日本の11月貿易収支、日銀会合(12/18-20)

先週は今週のFOMCを巡って種々の思惑が交錯し相場は不安定な展開となりました。

株式市場は年末・クリスマス休暇を控えた調整色が強まりNYKダウ15,700ドル台、日経平均15,400円台に反落し今週も軟調気味にスタートしています。

発表された米国の11月雇用統計や小売売上高が強かったことから12月緩和縮小(テーパリング)観測が高まりましたが、むしろ株価は反落しました。

リスク回避的な動きからドル円も一時102円台前半に下落し、ユーロは1.38台、ポンド1.64台まで上昇し、ドル全面安でドルインデックスも一時80.00を割り込みました。

しかし週後半は米財政協議が予想外に早く合意したことからドル買い戻しが強まりドル円は金曜日には103.92まで今年の高値を更新し、円クロスもユーロ円は142円台、ポンド円169円台まで上伸するなどリスク選好の動きが活発化しました。

ただ今週は再び17/18日のFOMCでのテーパリングを織り込む形でドル円は103円台を割り込み、円クロスもやや軟調推移しています。

今週の最大の焦点はやはり17-18日の米FOMCで、現在月間850億ドルに上る債券購入額を100-200億ドル減少させるという見方が一般的です。ですからむしろ今回のFOMCでテーパリングが見送られたり、あるいは減少額が大きく予想を下回る場合にはドルの失望売りが出る可能性があります。

日本のQ4日銀短観は今朝は発表されましたが消費税導入前の駆け込み需要もあって大企業製造業DIが16と予想を上回る反面、景気先行きや設備投資に冴えを欠くなど消費増税など今後の不安を示したものでした。

また18日に発表される日本の11月貿易収支は予想-1.3兆円と17カ月連続の赤字であり、前月に続いて11月の経常収支も赤字化する可能性があり、引き続き実需面から円売りをサポートするでしょう。

全般的には円安地合の継続を予想しますが、下がる要因とすればFOMC後のSELL ON FACTによる売りや103-106円台に見受けられるオプション防戦売りに行く手を阻まれる可能性も残ります。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.8914-0.9168  AUDYEN 91.79-94.22

今週の予想レンジAUDUSD 0.8850-0.9150  AUDYEN 91.00-94.00

今週の豪ドルはベアセンチメント継続でしょう

先週の豪ドルは週初91セント台、94円台に調整反発したものの、週末に向けて89セント台前半、92円割れの安値圏に続落しました。

米GM(ゼネラルモータース)傘下のホールデンが豪州での自動車生産から撤退を決意したとのニュースが豪ドル売り材料視されました。

GMホールデンに続いて唯一の海外自動車会社となるトヨタ豪州も豪州撤退を考慮中との観測もあります。

そうなると自動車会社の直接従業員や、部品メーカー、下請けなどのサプライチェーン全体では4-5万人の雇用が喪失する恐れがあり、豪州経済への影響は深刻なものとなります。

また先週木曜日にファイナンシャル・レビューとのインタビューに応じたRBAのスティーブンス総裁が「豪ドルは対米ドルで85セント近辺に下落する必要がある」と述べ豪ドルの90セント以下への急落を誘いました。

同総裁の豪ドル高けん制は別に昨日今日始まったものではないですが、90セント台に下落してきたタイミングで、”更に500ポイント”と注文を付けた意図が良く分かりません。

需給面からは年末の資源会社の豪ドル買い需要や、豪ドル債投資がらみの買い需要もありますが、今週の米FOMCでテーパリングが決定されれば、金利差縮小の思惑から更に豪ドル売り圧力が高まる可能性があります。

ただ短期投機筋のポジションは既にかなり豪ドル売りに傾いており、下げ局面では調整買い戻しが出る可能性もあるでしょう。

 

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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