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南太平洋フィジーの伝統・カヴァとメケって?

 

 

 

 

 

コメントどうもありがとうございます。で、カヴァって何さ?と、ご存じない方のために少々説明しますと、カヴァとは、胡椒科の木の根っこを乾燥させたものを石臼で粉末状に砕き、それをココナッツの殻の繊維で包んで水に溶いて飲む飲み物です。飲むと舌先に痺れるような感覚があります。幻覚や依存症はなく、たくさん飲むと目は充血し、瞼が重たくけだるい感じになり、眠たくなります。眠気を我慢して朝まで飲み続けると二日酔いしますが、ボクの場合、頭痛はまったくありません。お味のほうはというと、アーシー(Earthy)な中にペッパリー(Pepperly)なフレーヴァーが混ざり合うフルボディー、とご説明させていただきます。泥水というマトを得た表現もありますが、さておき、2,500年もの昔から太平洋のアイランダーたちに愛されてきた伝統ドリンクです。

 

   

 

 

 

カヴァ(KAVA)はフィジーに限らずサモア、トンガ、バヌアツ、タヒチ、ハワイなど太平洋の島々で広く嗜まれています。また、KAVA BARなるものが、欧米諸国の愛好家向けにあることも事実です。そんで、根源的にカヴァの儀式というのは、ある村を訪ねるとき、『自分らは敵じゃーありませんよ、食っちゃわないでねー』、という意味で酋長にカヴァを献上し、この儀式をへてはじめて正式に入村が認められるという慣例的なセレモニーです。伝統的なカヴァの儀式はビジターとホストが身分の順に2列に対座し、位の高い順に交互に1杯ずつカヴァを一気飲みしていきます。咳払い1つはばかられるほど、それはそれは厳かで神聖な儀式なのですね。

 

 

 

カヴァの儀式と同様に、メケはフィジーの伝統的な歌と踊りで構成される芸能です。(以下フィジー政府観光局の説明による)

男たちによるものと、女たちによるものがあり、前者は戦いの前に勇気を奮い起こすための、後者は来客をもてなすためという意味合いがあります。

ショーなどでは、男の踊りと女の踊りが交互に演じられ、男はタパクロスで作った腰みのに、鳥の羽や花で作った飾りで身を包み、女はブラウスにタパクロスという木の皮をうすく伸ばした繊維に模様を描いた、スルというスカートのようなものを着ます。楽器は「ラリ」と呼ばれる船の形をした太鼓と、「ンデルア」という竹筒を地面に打ちつけるものの2種類で、このリズムにあわせて口伝承の歌を歌う、素朴な感じのものです。

素朴とはいえ、男たちの踊りの勇壮さは素晴らしく、木のヤリなどを持って、戦いの様子を再現したものだけに迫力満点です。逆に女性たちの踊りは、体全体は使わずに、手と首の動きが中心。優しい雰囲気のものです。ほかにも来客も参加して、腕をくんだり、あるいは腰に手をあてて1列に並んだりして踊るものがあり、チャンスがあったらぜひ1度一緒に踊ってみるといいでしょう。

ビチレブ本島の大型リゾートでは、常磐ハワイアンセンター(年がバレますね、)のように夜になると観客に見世物としてメケショーを行っていますが、離島や田舎のほうに行くと、ショーではなく文化継承的な意味で、子供の頃からメケを習わされているようです。

Photo by Hidehiko Hama ←フィジーの写真を撮らせたら、ニッポンいちの人です (これ、ホント!)

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