43「意外な国で日本酒が飲まれている その2 ブラジル」
前回のコラムでも意外な国で日本酒が飲まれているということで、中東のドバイを紹介しました。今回は引き続きブラジルの紹介をしたいと思います。
ブラジルといえば、サッカーの国、サンバの国、そして日本から見ると、地球の裏側の国で、とても遠いというイメージがあります。実際に日本からは飛行機で24時間程度かかります。
そんなブラジルのサンパウロで南部美人は3年前から飲まれています。なぜ南部美人がブラジルで飲まれているのか、と良く聞かれますが、実はこれはブラジルには世界最大の岩手県人会があり、そことの縁でお酒の輸出が始まりました。
実際に行ってみて驚くのは、なんとブラジルには「東麒麟」という現地生産の日本酒の工場があり、和食のレストランや和食のマーケットで当たり前に売られ飲まれていることでした。
日本酒の造りは、現代では冷蔵設備が整ってきて、四季を通して日本の大手では造っていますが、まさかブラジルで、暑い中日本酒を現地生産しているのには本当に驚きました。しかも、この東麒麟では、昔、岩手出身の南部杜氏が来て酒造りをしていたこともあると聞いてさらに驚きました。
そういった意味では日本酒を飲む、という土台は出来ており、近年ブラジルの郷土料理シェラスカ料理の店よりも和食レストランが増えてきた、との報道もあるくらい、和食の市場は伸びてきています。
そして2008年はブラジルへの日本移民100周年、岩手県人会も創立50周年という記念の年になりました。6月に開催された式典には岩手県の達増(たっそ)知事も参加され、鏡開きは南部美人で行われました。私も、もちろん参加してお祝いをさせていただきました。
地球の裏側でまで地酒が飲まれる今の時代にあらためて感謝したいと思います。
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