The Sun-Herald City2Surf / 8月14日@Sydney (Hyde Park-Bondi Beach)
シティのハイドパークを出発しボンダイビーチまでの14kmを走る、いまやシドニー名物のひとつとも数えられる人気イベント、“City2Surf”が今年も8月14日(日)に開催されました。今回で41回目を迎える世界最大規模を誇る“ファンラン”に86,000人以上の申し込みがあったと聞きつけ、さっそく見物に行ってきました。
車イス部門を含め、6グループに分かれてスタート
日曜の朝、曇り。スタートが8時と聞きつけ先乗りしてハイドパーク入りしてみると、2時間前の6時過ぎにもかかわらず、スタート地点にはすでに数人のラン ナーの姿がありました。何人かに話しを聞いてみると、いわゆるシリアスな市民ランナーにとっては最前列付近の場所取りからレースが始まっているらしいので す。ちなみに6時からスタートラインに立ち最前列で出番を待っている顔ぶれは例年だいたい同じだそうです。そしてスタート時間が近づ くに連れてにぎわいの度合いも増していきます。今回のレースは、参加者のレベルや楽しみ方によって6つのグループに分類され、それぞれ時間差でスタートす るしくみになっています(以下参照)
6つのグループ(カッコ内は出走時間)
①車いす部門(7:55)
②赤:エリートランナー、去年のCity2Surfを70分以内で完走した市民ランナーなど(8:00)
③緑:前回City2Surfを1時間30分以内で完走したランナー(8:10)
④青:2時間以内に完走したいと思っている人(8:30)
⑤黄:Westpac Rescue Helicopterをサポートしている参加者*(9:10)
⑥オレンジ:ゆっくりと14kmを歩きながら参加する人(9:30)
*このレスキュー隊は1973年以来今までに22,000人を救助しており、参加者はWestpacの黄色と赤色の靴ひも($4)を購入(寄付)することで同レスキュー隊を資金援助することになります。
ウィリアムストリートを埋め尽くす人、人、人…
第一グループ出走の30分前には、いわゆるエリート・ランナーや日々トレーニングをして自己ベストを目指す市民ランナーから仮装してイベントをのぞむ人、乳母車を押しながら子供同伴で参加する人たちなどまで含め、スタートエリアはごったがえしの状態。オーストラリア人は運動好きと耳にしていましたが、実際に参加者の人の波を目のあたりにし、まずはその数と熱気に圧倒されました。今年のハプニングは、出走30分前に降った大粒の雨! 10年以上も快晴が続いていたので、誰もが考えてもいなかったでしょう、ズブ濡れになりながら、今か今かとそわそわしながらレースのスタートを待つ参加者たち。みんなの思いが空に伝わったのでしょうか、出走5分前には雨もあがりました。いよいよスタンバイです。ランナーたちが脱ぎ捨てた上着やドリンクボトル、新聞紙などが歩道に散乱していき、スタート前の緊張感も高まっていきます。7時55分まずは車いすのランナーがスタート。軽快にウィリアムストリートをキングスクロスに向かい滑走していく12人の車イスランナーたちを傍目に出走を待つランナーたち。8時ちょうど、いよいよスタートです。ウィリアムストリートに吐き出される人の群れ…。先頭の白バイを追いかけるように走る参加者の姿はまるでムレータをめがけて走る闘牛の群れのようでした。そして10分後、その次の一団がスタート。ストリートを流れる人の波。結局時間差でこのあと8時30分,9時10分、9時30分とスタートは続きました。ここまで見ているだけでも結構疲れます。とは言えスタートの熱気をあてられて、これはゴールも見ておかなければと思い立ち、市民ランナーたちのスタートが一段落してさっそくバスでボンダイビーチに移動しました。
68,920人の笑顔であふれるボンダイビーチ
ゴール地点のボンダイビーチは、一言で言うとカオスでした。ボンダイビーチを訪れる観光客や昼からビーチサイドでビールを楽しむオージー、海でサーフィンを楽しむサーファーたちに加え、ゴール付近を見守るギャラリーたちでボンダイビーチはまたまたごったがえし。そんな中ランナーたちが絶え間なくノースボンダイからフィニッシュラインを目指し、最後の気力を振り絞って走る光景が目に入りました。ゴールゲートに向かってランナーたちが吸い込まれていきます。スタート地点ではシリアスな面持ちだった参加者の顔が満面の笑みであふれます。みんなゴール前ではバンザイ!緊張感が完全に解れる瞬間です。ゴールするランナーたちで賑わうボンダイビーチ、そして沿道のバーはどこもフルハウス、乾きを癒すランナーたちで溢れかえっていました。オーストラリア人のスポーツの楽しみ方の一端を垣間見たような気がする一日でした。ちなみにCity2Surfはチャリティイベントとしての顔も持ち、今年は327万ドルの募金が集まりました。イベント自体に参加しなくても参加する人をスポンサー(募金)することによって誰でもイベントをサポートすることができるわけです。単なるファンランというだけでない、そんな取り組みが背景にあるからこそCITY2SURFがこんなにも多くの人に支持されているのではないでしょうか。
今年の優勝者は以下の通りです。
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車いす部門 |
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男性 |
女性 |
男性 |
女性 |
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氏名 |
タイム |
氏名 |
タイム |
氏名 |
タイム |
氏名 |
タイム |
1位 |
Liam Adams |
41:11 |
Jess Trengove |
47:29 |
Kurt Fearnley |
38:03 |
Christie Dawes |
47:35 |
2位 |
Michael Shelley |
41:13 |
Emily Brichacek |
48:05 |
Nathan Arkley |
40:57 |
Madison de Rozario |
1:01:57 |
3位 |
Martin Dent |
41:45 |
Clare Geraghty |
49:01 |
Brett McArthur |
41:37 |
Rosemary Little |
1:36:18 |
CITY2SURFの歴史
1971年 第一回“City2Surf” 開催。参加者は2,107人(2%が女性)。
1991年 Steve Moneghettiが40分3秒で完走。現在もこの記録は敗れていません。
1999年 参加者50,000人突破(50,716人)。
2003年 最年長99歳の参加者が3時間8分で完走。
2006年 女性の参加者が男性の参加者を上回る。
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計測タグつき(裏面)のゼッケン |
上着を脱ぎ捨てスタートに備える |
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ゴールに向け力走する車いすランナー |
今回は68,920人が完走 |
ゴール後の水分補給エリア |
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仮装ランナー(?)も見どころのひとつ |
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