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シドニー発豪ドル見通し(2011年12月19日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

12/19(月)ユーロ圏財務省会合(?)、ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

20(火)RBA理事会議事録、12月英GFK消費者信頼感調査、12月独ifo景況感指数、1月独GFK消費者信頼感調査、11月米住宅着工、建設許可件数

21(水)ニュージーランドQ3GDP、日銀政策会合、白川総裁講演、BOE議事録、ECB期間3年流動性供給オペ、11月米住宅販売件数

22(木)12月日銀金融経済月報、英Q3GDP確報値、米Q3GDP確報値、米新規失業保険、12月米ミシガン大学消費者信頼感指数、11月米景気先行指数、ECB定例理事会(金融政策発表及び記者会見なし)

23(金)日本休場、Q3仏GDP確報値、11月米個人所得/支出、11月米耐久財受注、11月米新規住宅販売件数

マーケットの焦点

キーワード― 引き続き欧州債務問題の進展、日米欧格下げ観測、日本の2011年貿易収支赤字転落、年末のドル需給(リパトリ、覆面介入)

先週も欧州債務懸念から主要アセット市場(株、商品相場、リスク通貨など)は軒並み値を下げ、リスク回避の動きが更に拡大する展開となりました。

前週のEU首脳会議では英国抜きでの条約改正に合意を見ましたが、ムーディーズなど格付け会社からは首脳会議の結果は不十分との評価。

またメルケル独首相がESM(欧州安定化メカニズム)拡大に難色を示すなど、依然として各国一枚岩ではなく、フランス格下げの思惑もありました。

また欧州のみならず、更に赤字規模の大きな日米に対する格下げ観測もあり、来年にかけても日米欧三極の格下げ観測が市場に陰を落とすこととなります。

また先週の米FOMCでは新たな金融緩和策(QE3)の発表はなく、米経済についても緩やかな景気拡大が確認され米ドル底入れの一因となっています。

また今週水曜日には日本の11月貿易収支が発表になりますが、今年1月~10月の日本の貿易収支は1兆5897億円の赤字となっており、また11月も4800億円程度の赤字が予想されます。

原因としては震災後のサプライチェーンの寸断やタイ洪水被害による生産調整、更には歴史的な円高という複合要因が考えられますが、かつては巨額の貿易黒字を誇った日本産業のの構造的な転換も指摘され(産業の空洞化等)、この貿易赤字への転落は”円買い需要の後退”を意味するものとして今後も注目されます。

今年もクリスマス前週である今週が実質的に最後の実労週となります。

市場の活性度は徐々に落ちますが、一方年内にカバーを済ませたい実需筋の最後のカバーや、薄い相場を好む一部投機筋の動きにより、ただでも薄い相場で値が飛ぶ可能性もある点、注意する必要があるでしょう。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9861-1.0207 AUDYEN 77.00-79.25

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9800-1.0100  AUDYEN 76.00-79.00

今週の豪ドルは”投機的な下値トライと、実需の豪ドル買い需要が揉み合い展開”でしょう

先週の豪ドルは欧州債務不安が払拭できず、むしろ12月になってからの戻り安値を試す展開となりました。

相場の流れとしては12月8日に始まるダウントレンドが更に加速する形となり、週末に向けてやっと下げ止まった状況です。

発表された国内指標では11月のNAB企業信頼感/景況感は改善が見られる一方、12月WESTPAC消費者信頼感指数は5ヶ月ぶりの低水準となり、今月のRBAによる追加利下げや軟調であった11月雇用統計後のベアセンチメントを回復するには至りませんでした。

また欧州不安に加えて、最近の中国景気減速観測も豪ドルの地合を悪くしているのが確かです。

現在外需依存度が高い豪州経済にとって、欧州及び中国経済の来年の動向がキーポイントなります。

緊縮財政から政府支出の削減が不可避な欧州経済の減速懸念を、中国初めとするアジア経済がいかに穴埋めできるかに掛かっていると言えます。

今週は上記スケジュールのように欧米の経済指標はクリスマス直前まで発表予定ですが、豪州については主なイベントは既に終了した感があります。

したがいまして、豪ドル相場も上記の”マーケットの焦点”で述べたように欧州問題など対外要因に左右されそうです。

その中で、やはり何度か指摘しているように、来年度の資源輸出に絡んだ豪ドル買い予約がどの程度出回るかが注目ポイントとなります。

資源価格の決定方法は年間価格からクオーターベースに変更されていますが、特に日系企業では来年度の事業計画が固まる年末に、ある程度来年度分の為替レートを確定させる傾向は変わっていません。

それでは 、皆さん Merry Xmas & Happy New Year!!!

(来年は1/12(月)から始めます)

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

・外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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