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シドニー発豪ドル見通し(2012年12月10日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

12/10(月)日本Q3GDP(二次速報値)、日本10月国際収支(経常収支、貿易収支)、中国11月貿易収支、イタリアQ3GDP(改定値)

11(火)独12月ZEW景況感指数

12(水)米FOMC、英11月失業率、EU財務相理事会

13(木)EU首脳会議、ユーロ圏財務相会合、米11月小売売上高/PPI

14(金)Q4日銀短観、ユーロ圏11月CPI

マーケットの焦点

キーワード:欧州情勢(イタリア首相辞任など)、米財政の崖と今週のFOMC、年末の米ドル本国送金―リパトリ、日本の総選挙

先週は週前半ギリシャの国債買い戻し条件の決定やスペイン銀行への支援要請などで欧州危機ムードが後退し、ユーロは1.31台、108円近辺まで上昇しました。しかし週後半はユーロが急落しました。

銀行同盟について各国意見がまとまらず、スペイン債入札は不調、S&Pはギリシャを選択的デフォルトに格下げしました。

更にECB理事会ではECBスタッフ予想で景気の下方修正が行われ、ドラギ総裁が利下げについて言及したことで一気にユーロ売りが強まりました。

欧州問題解決の道のりが長いことは周知の事実ですが、再び格付け会社が暗躍し始めているのが気になるところ。

またイタリアではモンティ首相が辞意を表明し、ベルルスコーニ前首相が来年の選挙への再出馬を表明するなど依然として不安定な状態です。

米国財政の崖問題を巡っては議会と大統領側の平行線は変わらずここまで目立った進展はありません。

12/23が実質的な期限と言われますが、崖問題が難航する場合には緊急FOMCを開いてQE3の拡大策やQE4導入の可能性が取り沙汰されています。

先週金曜日に発表された11月の米雇用統計はサンディの影響にもかかわらずNFPR、失業率共に予想を上回る強い数字となりました。

しかし市場は労働参加率の低下や、非労働人口の増加をむしろ指摘しており、今週のFOMCにおけるQE3拡大予想を覆すほどにはなっていません。とは言っても就業者数が14万人台増加したのは事実であり、ちょっと市場の見方が悲観的過ぎるようにも思えます。

いずれにしても財政の崖に加えて米景況懸念が更なる金融緩和に結び付く可能性が指摘され注目されるところです。

通常年末にかけては米系企業の海外の利益送金や外貨資産売却のいわゆるリパトリによって米ドルが堅調推移する場合が多いのですが、一方係るFOMCの追加緩和はドル売り材料であり、クリスマスに向けて両者の思惑が交錯することになりそうです。

ドル円は3月の高値84円台に迫る82円台後半まで上昇しました。

引き続き円売り要因としては自民党の政権奪還観測、朝鮮半島を巡る緊張、本邦企業の米系企業買収の思惑、更には需給面での円売り圧力など多種多様です。

今朝発表された10月の本邦国際収支で経常黒字は3769億円と予想の2309億円を上回り、また貿易赤字は前回の4713億円から4503億円にやや縮小していますが、依然として円買い需要の減少を印象付けます。

一方円買い材料としては米財政の崖協議の難航や米景気減速懸念からFOMCが追加緩和を行う場合や、欧州懸念の再燃などが考えられます。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 1.0393-1.0515 AUDYEN 85.38-86.71

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0350-1.0550 AUDYEN 85.50-87.50

今週の豪ドルは豪ドルドル揉み合い、豪ドル円上値テストでしょう

先週豪ドルは冴えない経済指標(10月小売売上高、Q3経常収支、10月住宅建設許可件数、Q3GDPなど)やRBAによる利下げにもかかわらず堅調地合いとなり、一時1.05台、86円台後半まで値を上げました。

サポート要因は中国新指導部による”安定成長堅持”の姿勢やPMI指数の改善から上海総合指数が260ポイントばかり反発して2000ポイント以上のレベルを回復したことや、発表された11月の豪州雇用統計が堅調であったことが挙げられます。

加えて世界のトリプルA格付けの国が減少傾向にある中、中央銀行を含めた国際投資家のトリプルA格豪ドル債に対する需要が根強いのも事実で、彼らは目先のキャッシュレートの低下にあまり影響されずに、豪ドル金利の相対的な優位性や安全通貨としてのステータスに投資をするものなのです。

資源産業と非資源産業の格差や、豪経済の減速懸念があるのも事実で依然として金利先安観が強いですが、12月は豪州資源会社の来年度資源輸出に係る輸出予約(豪ドル買い)締結の動きるが活発すること、及び円クロスの堅調も手伝って、足元豪ドルが堅調推移する可能性が指摘されます。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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