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今週の相場の焦点by Joe Tsuda(津田 穣)29 May 2023

29 May 2023

<ポイント> 米国の一時的デフォルトを織り込んでのドル高か?

・ドル円は昨年11月以来の140円台後半に上昇。
・米Q1GDPの上方改定や強いデフレータや耐久財受注など、強い米指標から6月利上げ観測が再浮上する一方、植田日銀は強く緩和継続の姿勢を示し、再び日米金利差拡大観測がドル円を押し上げ。
・イエレン財務長官は米債務上限問題の期限を6/5に延ばしたものの、デフォルトに陥る可能性を強く示唆したが、「市場はデフォルトも一時的」として既に織り込んでいるかのようだ。
・米共和党もデフォルトになればバイデン政権の失政より「共和党の非協力姿勢」が問われることを恐れているのか、、、
・今年は175円までの上昇を予想する自分だが、果たしてこのまま上昇するのか?あるいは一旦下げるのか?
・ドル円ブルであるがゆえに“ショートにして捕まる危険性”を感じている。
・ただ140円台となればマスコミも再び騒ぎ出す→その時の植田総裁の言動に注意したい。
・米5月雇用統計は前月の強い数字(+25.3万人、3.4%)からやや下がる予想。
・しかし140円台でも過熱感が全く感じられない、、、→まだ上がるということか??

 

◎<豪ドル相場>――強いドルの影響が豪ドル、NZドルなどオセアニア通貨売りに

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6490-0.6667  AUDYEN  90.75-92.35
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6350-0.6650  AUDYEN  91.00-95.00

・先週は米ドル上昇の影響がまずNZドルの下落に出て、その後豪ドルや円が売られる展開に→ドル反落、豪ドル反発の読みは外れた、、、、
・特にNZ準備銀行が利上げすると同時に「今後の利上げ休止を示唆」したことの影響が強かった。
・また豪ドルは株価や商品相場の軟調も影響。
・今週水曜日に発表される豪州の4月CPIは前月の6.3%から6.4%に“上昇”予想となっているが、低下ではなく“上昇”となれば再びRBA再利上げ観測も出るだろう。
・しかし利上げ=豪ドル買い戻しとはならない状況―つまり米国の6月利上げ観測が強まれば、「豪ドルは米ドルの受け皿」で豪ドル反発の芽が摘まれる可能性。
・一方豪ドル円は徐々に90円を固める動きを予想する。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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