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「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)26 February 2024

26 February 2024

<ポイント>
主要国株価史上高値更新→リスク選好の動き――「勝ちに不思議の勝ちあり――by Katsuya Nomura

・日米欧、オセアニア、インドこぞって株価インデックスは史上高値更新――思い返せば1989年年末に外資系に転職するため東京銀行を退職し、銀行の持ち株を年末の当時の日経史上高値(38,915.84)時に全売りした。
この史上高値売り逃げが“株の素人”である筆者の“唯一の勲章(笑)”であったが、一生届かないと思われた日経平均の史上高値はアッサリとブレイクされた、、、(汗)。
・この世界的な株価の史上高値更新?!―――“不思議の勝ち”ではないのか?
ウクライナ戦争は2年目に突入して泥沼化、中東は依然きな臭い、中国・ロシア・台湾・北朝鮮なの極東地政学的懸念は一向に収まらず。
・ただ、世界はゴルディロックス(適温)相場を目指す!
インフレがピークアウトし、主要国金融当局は金利の天井感を匂わせ、コロナ収束を先取りしたサプライチェンの復活や消費回復が企業収益を潤す。
―リスク選好の円安復活である―
・日米金融政策格差は拡大したまま—―さすがに米利上げを囃したドル円上昇は過ぎ去った、、しかしFRBは「仮に利下げはあっても継続的にはならない」、日銀は「仮にマイナス金利を解除しても緩和を継続する」。
・要は日米金融政策格差に変化ない限りドル円の大幅下落はない→ただ、新高値(152 over)を示現し、筆者の今年の高値170円を目指すには、米国の金利高止まりだけでは無理→市場の芽が“長らく存在する”日本のファンダメンタルズの悪化に向かう必要がある。
・野村HD社長は日経平均の史上高値更新を受け「日本の成長の信頼を取り戻した」と述べた。本当にそうか??虚飾に彩られた“日本の成長”とやらの化けの皮は早晩引っ剥がされるだろう。
・今現在、青い目も加わって30年以上続いた“日本株アンダーウエイト”の修復作業中だが、中国とまでは言わないが、日本の経済、金融、財政の特異性に青い目が疑念を感じ、国際スタンダードからの乖離に耐えきれなくなった時に本当の“円の崩壊”が始まる。それを目指して「根っこはドル円ロング―日々のトレードはポジションの積み上がり具合を見てSell /Buyどっちもアリ作戦」。
・なお、バイデン(82才)vsトランプ(77才)の老々戦争、、、NY40年在住の某氏によると、バイデンは日増しに老化し、8月には撤退の見込みとのこと。
一方トランプも年齢に大差ないが、支離滅裂な言動は無知は米市民には受けるだろうが、世界にとっての害悪以外のなにものでもないことは明白。
民主党ではミシガン州の女性知事グレッチェン・ウイットマー氏(52才)とカリフォルニア州知事ガビン・ニューサム氏(56才)の美男美女がバイデンに変わって候補者として浮上する模様。このどちらかがトランプ爺さんを粉砕するのも良し。
さすがに共和党にも良識があれば、トランプを見限って若返りを図るも良し。

◎<豪ドル相場>――株高を受けて対米ドルでは65セント台で底堅い動き。対円では一時2014年12月以来の99円aboveをヒット。


先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6521-0.6595   AUDYEN  97.99-99.05
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6450-0.66500   AUDYEN  97.50-100.50

・先週は主要国の重要指標の発表もない中、世界的に株価が史上高値を更新し、係るリスク選好の流れの中豪ドルも対米ドルでは65セント台で底堅い動き。「ドル高局面継続での豪ドル一段下げ」を予想したが、やはり65セント割れは実需の豪ドル買い意欲(資源輸出筋)が強かった。
・対円ではドル円が150円台で堅調推移する中、一時2014年12月以来の99円台を示現した。当時のAUDUSDの月レンジが0.80-0.85台、USDYENの月レンジが115-121円レンジであったことを考えると、現在のドル円、豪ドルの水準とは“隔世の感”がある。
・主な指標は来週3/8の米2月雇用統計まではなく、暫くはリスク選好—その巻き戻しと、米豪の金融政策格差で豪ドルも動きそうだ→「豪ドルは米ドルの受け皿」。
・特に株高から、各通貨に対してリスク選好の“円クロス”高が顕著であり、もう一段のドル円上昇は豪ドル円の100円トライを後押しするだろう。
もし100円ヒットがあれば2014年12月以来である。ただ上記のようにドル円の上昇も一方的ではないだろう。つまりドル円のロングポジションの巻き戻しが今後も起きうるだろう。
・したがって、たとえ100円示現の局面はあっても、100円上を保証するにはまだ時日を要するだろう―
ドル円が新高値へ新たな上昇トレンドを形成した時以降となるだろう―。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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