「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda(津田 穣)21...
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5 May 2025
◎<ポイント>
―ドル円145円台に急反発―トランプ関税受けて日銀のタカ派色後退―
・今週の予想レンジ:143.00-147.00
先週のレンジ 141.97-145.92
先週の予想レンジ:140.00-145.00
・先週ドル円は大きく反発。
・先週の予想としては、日米関税協議での為替協議が取り沙汰されていたが、「杞憂で終わればドル円大幅反発」が実現した形。
・しかしドル円を大きく押し上げたのは日銀政策会合であった。トランプ関税受けて日銀が2%目標実現時期を1年先送りし、植田総裁も「基調物価が伸び悩んでいる時に無理に利上げすることはしない」と発言したことがドル円大幅上昇の背景。
・これに“日米為替協議なし”と“予想より強い4月米雇用統計が追い打ちをかけた。トランプ関税の混乱期であるこのタイミングで円安是正が議題に上れば日本経済への大打撃になるという認識が日本側から米国側に密かに伝えられたとしても不思議ではないだろう。
・もっともトランプ関税(特に米中関係)、ウクライナ情勢ともに依然不確定部分多く、強い米雇用統計発表後に一時143円台後半まで反落したのは市場の気迷いの表れか。
・米実体経済は発表されたQ1GDPが2022年Q1以来12期ぶりにマイナスに転落する一方、デフレータは上昇するなど”スタグフレーション“の様相を呈す。
・事前にシカゴIMMの円先物ポジションが17万枚以上の買い持ちに傾いており、月末控えたポジション調整の円売り戻しとの見方もできる。
・米経済の先行き不安が払しょくされたわけではなく、トランプ関税やウクライナ情勢の決着を見ない限りドルの戻りもポジション調整の域を出ないというべきではないか?
・それにしても植田日銀総裁は学者出身らしく、トランプ関税の影響を率直に危惧し、従来のタカ派姿勢から素早くハト派に方向転換したのは”さすが”というべきか。
・日本経済や財政が孕むファンダメンタルズの脆弱性(筆者の従来からの主張)を考えれば、日銀のタカ派姿勢の堅持は困難というのが筆者の持論であった。
・さらに言えば一昨年のインフレ高騰下での無策(利上げせず)が足元の食料品、エネルギー牽引の“おかしなインフレ”に繋がっていることに反論の余地なし。
・不透明感取り巻く状況で日銀は目先「利上げも利下げもできず」、その手詰まり感が早晩円売りに結びつく可能性があるだろう。
◎<豪ドル相場>
トランプ関税がやや落ち着く中、総選挙での与党労働党優勢を囃して豪ドル堅調
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6356-0.6469 AUDYEN 90.58-93.57 (先週の予想レンジ―AUDUSD 0.6200-0.6500 AUDYEN 90.00-94.00) 今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6350-0.6550 AUDYEN 91.00-95.00 |
・先週豪ドルは、トランプ関税問題がやや落ち着く中、溜まりに溜まったリスク回避の豪ドル売りポジションに調整買戻し入り、週末にかけては64セント台半ば、93円台半ばを回復した。
・発表されたQ1CPIは2.4%(予想2.3%、前回2.4%)、前期比0.9%(予想0.8%、前回0.2%)と強めであり、RBAの金融緩和予想が後退したことも豪ドルをサポート。
・週末に行われた総選挙では与党労働党の予想を上回る勝利(下院150議席中80議席以上の確保が予想される)となったが、勝因は反トランプの風潮が労働党を後ろ押ししたことであった―保守党はトランプ寄りとの見方。
・ただ上述のようにトランプ関税、ウクライナ情勢いずれもまだ決着を見ておらず、先週の豪ドル買い戻しはポジション調整が主体と思われる。
・トランプ関税については従来の世界貿易戦争を想定した悲観色一辺倒がやや和らいだ感があるが、依然決着までには紆余曲折が予想される。
・したがって買い一巡後は65セント、95円といった重要ポイントが再びレジスタンスとなることが予想される。
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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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