オーストラリアの学生ビザが却下された場合、ART(Administrative Review Tribunal)へ不服申立て(Merits Review)を行うことができます。
前回の記事では「不服申立ての仕組みと期限」について解説しました。
これまで学生ビザ却下に対するARTの審査では、通常ヒアリング(口頭審理)が行われ、申請者が直接自身の状況や主張を説明する機会がありました。
しかし、近年の申請件数の増加により、審査までに1年以上、場合によっては2年近くかかるケースも見られるようになっています。
こうした状況を受け、2026年6月1日から学生ビザの不服申立て手続きが大きく変更されました。
2026年6月1日以降、学生ビザのRefusal(却下)に対するARTのMerits Reviewは、原則としてヒアリングを行わず、提出された書類のみで審査・結審されることとなりました。
これまでは、まず期限内に不服申立てを行い、その後ヒアリングの案内を受けてから追加資料や説明を準備することも可能でした。しかし今後は、ヒアリングで補足説明を行う機会が基本的になくなるため、申請時点で十分な主張と証拠資料を提出しておくことが非常に重要になります。
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書類審査のみとなったことで、ARTへ提出する資料の質と内容がこれまで以上に重要になります。
特に、なぜ移民局の却下判断が誤っているのかを具体的に説明すること、そしてその主張を裏付ける客観的な証拠資料を準備することが重要です。
これまではヒアリングの場で補足説明を行うこともできましたが、今後は提出書類が審査の中心となるため、できる限り申請時点で十分な主張書と証拠資料を揃えて提出することが望ましいでしょう。
「後で説明すればよい」という考え方は通用しにくくなり、最初の申請段階からしっかりと準備を行うことが成功の鍵となります。
現在、ARTには非常に多くの案件が集中しており、審査完了までに1年以上、場合によっては2年近くかかるケースもあります。
しかし、2026年6月1日から学生ビザ案件が書類審査のみとなったことで、今後は審査期間が短縮される可能性があります。
ただし、新制度が始まったばかりであるため、現時点ではどの程度短縮されるのかはまだ不透明です。今後のARTの運用状況によって、実際の審査期間が明らかになっていくものと思われます。
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2026年6月1日からの制度改正により、学生ビザのART不服申立ては、これまでのようなヒアリングを前提とした審査から、提出書類を中心とした審査へと大きく変わりました。
そのため、ARTへ申請する際には、なぜ移民局の判断が誤っているのかを明確に説明し、その主張を裏付ける証拠資料を十分に準備することがこれまで以上に重要になります。
学生ビザの却下後にARTへの不服申立てを検討されている方は、早い段階から専門家へ相談し、戦略的に準備を進めることをおすすめします。
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