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シドニー発豪ドル見通し (2013年8月19日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

8/19(月)日本7月貿易収支

20(火)RBA議事録

21(水)米7月中古住宅販売

22(木)中国8月HSBC製造業PMI、米FOMC議事録、米7月景気先行指標、米ジャクソンホール年次シンポジウム、ダラス連銀総裁講演、新規失業保険申請件数

23(金)米7月新規住宅販売件数

 

マーケットの焦点

キーワード:米国量的緩和縮小観測、日本の消費増税問題、新興国市場不安(資金流出)、次期FRB議長人事、8月ネガティブサプライズ

先週は各種米経済指標が好悪両方の結果を示したことから米ドルが振幅しました。

結局量的緩和縮小観測が根強く、米債利回りが上昇する半面NYダウだけは主要国中でも前週末比400ドル程度値を下げています。

ただ前週発表された中国の小売売上や鉱工業生産、PMIなどの諸指標が堅調であったことや、欧州のQ2GDPが独仏中心に予想を上回ったことなどが支援材料となり、世界的に株価は堅調で商品相場も値を上げる1週間でした。

為替市場ではドルが神経質にups & downsしました。

発表された米指標では7月小売売上のコア(自動車除く)や新規失業保険申請件数は予想より良かったものの、鉱工業生産やNY連銀指数、フィラデルフィア連銀指数、ミシガン大学消費者信頼感指数などは冴えず、また7月PPI・CPIも落ち着いた数字で結局ドルは週末にかけて軟化しています。

ドル円は週中高値98円台半ばから97円半ばに反落しましたが、日本サイドでも週初安倍総裁が消費増税と抱き合わせて法人税減税の検討を指示したとの観測記事が出てドル円を押し上げましたが、後に閣僚から「指示した事実はない」との発言が出てドル円は反落しました。

また全般的なドル軟調を受けてユーロは1.33台に、ポンドは1.56台に上昇しています。

また8月は米債の償還利払い月(2,3,5,8,11月です)となり、この円転玉がドル円の上値を塞いでいるようですが、8月も後半になってこれらのドル売り玉がどの程度消化されたかもポイントです。

また22(木)に発表される7月のFOMC議事録は9月のFOMC(9/17-18)における米国の量的緩和縮小開始の有無を判断する上で重要です。

同時に来年1月に任期満了となるバーナンキ議長の後任人事からも目が離せません。

現在市場で取り沙汰されているのは、タカ派的とされる元財務長官サマーズ氏が任命されればドル上昇、またハト派と目されるイエレン副議長が任命されればドル軟調との見方もあります。

今朝発表された日本の7月貿易収支は-1兆240億円と事前予想-7,735億円(前回は-1,808億円)を大きく上回る赤字でした。

日本の貿易赤字が恒常化する一方、日本の機関投資家は7月以降外債買い越し額5兆2,291億円に上りこれらが需給面での円安要因となります。

8月は季節要因もあり過去の実績からはドル円が下落する傾向にありますが、アベノミクス・異次元の日銀緩和以降初めての8月としてドル円の動向が注目されます。

 

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9058-0.9215  AUDYEN 88.06-90.07

今週の予想レンジAUDUSD 0.9100-0.9400  AUDYEN 88.50-91.50

今週の豪ドルは底値固めで堅調推移でしょう

先週の豪ドルは8月初のRBAの利下げ後のショートカバーの動きが継続し堅調推移しました。

発表された8月のNAB企業景況感・信頼感は冴えませんでしたが、WESTPACの消費者信頼感は5カ月ぶりの高い水準となりました。

結局豪ドルは8月に付けた今年の安値88セント台半ば、86円台半ばから現在92セント台前半、89円台後半まで値を回復しています。

中国景気減速が当初予想ほど厳しくないとの観測や、先週発表されたユーロ圏のQ2GDPが7四半期ぶりにプラス成長となってことは、ユーロ圏が最大輸出先である中国経済にとっても朗報です。

また今朝のテレビによると9/7の豪州総選挙を前に、現在二大政党間支持率は自由連合56%、労働党46%と野党側がリードを広げています。

自由党は前から住宅バブルに警鐘を鳴らしており元々労働党の金融緩和一辺倒の景気対策に反対の立場ですから、自由党有利は豪ドルの支援材料となる可能性があります。

また自由党は従来から炭素税導入に反対の立場で産業界寄りでもあります。

5月以来3カ月近く続いた豪ドル下落相場ですが、徐々に底値を固めているように思います。

 

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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