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シドニー発豪ドル見通し (2014年1月6日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

1/6(月)大発会、中国HSBC非製造業PMI、独12月CPI、イエレンFRB議長候補承認投票、米ISM非製造業景況感指数、米11月製造業受注

7(火)日本12月マネタリーベース、豪州11月貿易収支、独12月雇用統計、ユーロ圏12月CPI、米11月貿易収支

8(水)ユーロ圏11月失業率、米12月ADP雇用者数、12月FOMC議事録

9(木)豪州11月小売売上高、韓国中銀政策金利、英11月貿易収支、BOE/ECB理事会(ドラギ総裁会見)

10(金)米12月雇用統計、カナダ12月雇用統計

 

マーケットの焦点

キーワード:年初の株価調整、米国12月雇用統計、BOE/ECB理事会、日本の追加緩和観測、日本の貿易赤字拡大

いよいよ本日6日からマーケットも始動し始めました。

昨年末は今年の世界経済に対する期待が高まり、大引けは日経平均は16,291円(年初からの上昇率は36%)、NYKダウは16,524ドル(年初からの上昇率は19%)、ドル円は105円台(年初からの上昇率は17%)とまさに株高・円安で1年が終わりました。

しかし年初は各国の休日を挟んで相場は一変し、薄商いの中リスク回避の動きが活発化して日米の株価は100ポイント以上下落し、ドル円も104円近辺まで下げるなど不安定な動きとなっています。

中国の12月製造業PMIが51.0(前回51.4)と不冴えであったことも一因ですが、やはり今週発表される米国の12月雇用統計やECB/BOE理事会を控えて調整が入ったと考えるべきでしょう。

今年世界経済は昨年の2.7%程度(予想)から3.6%程度に拡大し、来年は更に拡大が加速することが期待されます。

しかし中国は昨年の7.6%程度から今年は7.3%程度に減速予想であり、日本は4月の消費増税が景気の重しとなることが懸念されます。

欧州は久しぶりにプラス成長が期待されますが、実情は独の一人勝ち状態であり、その他国の景気回復は未だ緩慢です。

従ってここまで世界経済をけん引してきた中国に代わって米国経済の大幅回復が期待される訳ですが、同時に米国は緩和縮小を推し進め、その後に予想される”出口戦略”(金利の正常化)が新興国経済に与える影響が懸念されます。

日本は4月の消費増税を控えて2年間で消費者物価2%達成の公約を守るためにも追加緩和は避けられない状況であり、加えてエネルギー輸入の増加と対中貿易縮小懸念から貿易赤字の更なる拡大が予想されます。

係る経済・金融面での日米格差の拡大からドル円は更に上値を伸ばす展開が予想されます。

米ドルの景気格差・金利格差面での優位性並びに、依然として脆弱な景況とECBの緩和政策継続の可能性を勘案すれば、現在過大評価されていると考えれるユーロに調整売りが入る可能性にも留意したいところです。

 

豪ドルマーケット

年末年始の相場レンジ AUDUSD 0.8833-0.9004 AUDYEN 92.89-94.07

今週の予想レンジAUDUSD 0.8850-0.9050  AUDYEN 92.50-94.50

今週の豪ドルは現レベル中心の上下動でしょう

豪ドルは12月に88セント台前半、91円近辺まで下落しましたが、年始には一時90セント台、94円台まで反発しました。

上げ幅は大したものではありませんが、やはり資源会社の輸出関連の豪ドル買いが出ていたことは間違いなさそうです。

豪ドルは10月の戻り高値97セント台、95円台から特に豪ドルドル中心に88セント台まで大幅に下落しました。

背景は中国経済減速懸念やその影響による資源価格の軟調があったのは確か。また米国の緩和縮小観測(テーパリング観測)も追い打ちをかけ、更にはRBAによる強固な豪ドル安誘導がありました。

財政赤字拡大懸念から大幅な財政出動が困難な豪州政府は、RBAによる更なる金融緩和を希望しています。

一方住宅バブル懸念や今年のインフレ上昇懸念を持つRBAは史上最低をさらに更新する金融緩和を実施するよりは豪ドル安による景気浮揚効果を狙いたいところです。

ポイントは今年世界経済が回復基調となって資源価格が持ち直すのか?あるいは再度縮小傾向となって資源価格が続落するか?

中国の大規模な資源需要は最早期待できませんが、一方欧米の景気回復期待や、中国以外の新興国経済の発展など、全世界的には豪州資源への需給バランスが更に悪化の一途を辿る地合ではないと考えます。

個人的にはRBAの「資源ブームの終焉予想」が杞憂に終わるように思いますし、RBAが望むような85セントを下回るような豪ドルの下落はあっても一時的であり、年後半には堅調地合を取り戻すように思います。

ただし米ドルが上昇基調となれば豪ドル米ドルのパリティー(1AUD=1USD)達成はかなりしんどいでしょう。

 

  なお、”今年の豪ドル見通し”については下記セントラル短資FXブログ(26 December)をご参照ください。

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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