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シドニー発豪ドル見通し(14July 2014)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

7/14(月)ドラギECB総裁議会証言

15(火)日銀会合/黒田総裁会見、独7月ZEW景況感指数、米6月小売売上高、米7月NYK連銀景況指数、カーニーBOE総裁講演、イエレンFRB議長議会証言(上院銀行委員会)、BRICS首脳会議

16(水)米6月PPI/鉱工業生産、ダラス連銀総裁講演、FRBベージュブック、イエレンFRB議長議会証言(下院金融サービス委員会)

17(木)ユーロ圏6月CPI、米6月住宅着工件数/建設許可件数、7月フィラデルフィア連銀景況指数、米新規失業保険申請件数、セントルイス連銀総裁講演

18(金)日銀議事録、米6月景気先行指数、米7月ミシガン大学消費者信頼感

 

マーケットの焦点

キーワード:日銀会合、イエレンFRB議長の議会証言、GPIF、地政学的懸念(ウクライナ、イラク)、米企業決算、中国Q2GDP、欧州危機再燃?

先週は株安・円高など、久しぶりにリスク回避相場となりました。

前週の強い米国6月雇用統計の影響も一時的で、むしろ7月から始まる米企業決算を控えて”株高警戒感”が広がり、主要国の株式市場では”利益確定売り”が活発化しました。

またポルトガルの大手銀行の債務懸念から”欧州危機の再来”のうわさまで飛び出し、加えて根強い地政学的懸念もドル円を押し下げました。

ドル円は101.00近辺と、約2か月ぶりの安値を付けています。

ただドルは円以外の通貨に対しては”リスク回避のドル買い”もみられ、ユーロが1.36.00近辺、ポンドが1.7100近辺とむしろ堅調でした。

今週の主な材料は14/15に開催される日銀金融政策決定会合、15/16のイエレンFRB議長の半期に一度の”上下院での議会証言”ですが、本格化する米企業決算、欧州銀行問題、ウクライナやイラクの地政学的懸念、更に中国のQ2GDPなどそれなりに材料は豊富です。

このうち日銀会合では金融政策据え置き予想が大半ですが、アベノミクスの代名詞である「株高・円安」の構造が揺らぎつつあるため、何か追加緩和策が発表される可能性を指摘する向きもありますが、発表されればサプライズでしょう。

またイエレンFRB議長の議会証言では同議長の緩和継続姿勢が確認されるものと予想しますが、6月のFOMCでは利上げ時期の前倒し(出口戦略)も協議された模様であり、そのあたりに言及されれば、これまたサプライズとなるでしょう。

その他地政学的懸念やポルトガルの銀行不安の行方など気になるところです。

GPIFなど本邦機関投資家の外貨資産投資増額の思惑もありますが、一気に投資配分を増やすわけではないでしょう。

むしろ年初から”ドル円上昇”観測が強かっただけに、先週のリスク回避の高まりなどに耐えきれずに、しびれを切らしたドル円ロング筋の”投げ”が出て100円を割り込む可能性も否定できません。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9341-0.9456  AUDYEN 94.71-96.00

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9250-0.9450  AUDYEN 93.50-96.50

今週の豪ドルは売り買い交錯でしょう

先週はの豪ドルは木曜日に発表された6月雇用統計が就業者数+15.93千人と市場予想(+12千人、前回-5.1千人)を上回ったものの、失業率が前回の5.8%から再び6.0%と2月の6.1%に迫るレベルに悪化し、またfull-time-jobも前月の+22.2千人から-3.8千人に悪化しました。

発表後の豪ドルのファーストリアクションは0.9456、96.00への上昇でしたが、結局は内容が嫌気され93セント半ば、94円台半ばまで反落しています。

また金曜日には再びスティーブンスRBA総裁が豪ドル高けん制を行っています)。

同総裁は「豪ドルは高すぎる。向こう10年以内に(?なんと長いスパンですね?10年の間には通常好不況があるでしょうに、、)経済が低迷する可能性。FRBが利上げを実施した場合波乱が発生する可能性」などと述べています。

ただ豪ドルは今現在94セント近辺、95円台前半とむしろ底堅い動きです。

今週は豪州国内要因よりはむしろ上記のように対外要因がメインです。なかでも中国Q2GDP(予想7.4%、前回7.4%)や6月小売売上高・鉱工業生産は豪ドル相場に大きな影響を与えるために注視すべきでしょう。

また先週高まった”リスク回避の動き”が今週更に深まるのか、あるいはリスク回避も一巡してその巻き戻しが入るか?

今週の豪ドルの行方はなかなか見極めが付かず、上にも下にも動く可能性があることを想定すべきかもしれません。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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