つい先日「Hiromi: The Trio Project」のチケットを購入しました。

「Hiromi」とは、世界で活躍する日本人ジャズピアニスト、そうです、あの上原ひろみのことです！ 2011年に制作に参加したアルバム『The Stanley Clarke Band Feat. Hiromi』が第53回グラミー賞「Best Contemporary Jazz Album」（ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム）を受賞したことで一躍世界の桧舞台に躍り出たことは記憶に新しいところです。そんな彼女がシドニーに来るとあっては行かない手はありません。

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とは言え、実際のところはお財布との兼ね合いで行こうか行かまいか迷っていました。しかし、ピアノ、ベース、ドラムと好きな楽器が揃っているなら聴くしかない、そしてせっかくならいい席で、と思い最前列から3列目のチケット（96ドル＝学生料金＋手数料）を購入しました。彼女には世界中に熱狂的なファンがいるということで、間近で見られる席が取れたのは運がよかったと言えます。

しかしながら、私は特段ジャズファンというわけではありません。そんな私が彼女を知り得ているのは、小学生のころ、ジャズバンドのキーボードを担当する私の父がよく家で彼女のCDをかけていたためです。さほど音楽に興味がなかったのですが、彼女のアルバムの中に、ゲームのBGMをジャズ調にしたようなポップな曲があり、「こういう曲調もありなんだ、面白い」と幼い私を楽しませてくれました。残念ながら曲名は思い出せませんが、その印象だけは覚えているのです。

父は現在シドニーにはいないので、シドニー公演に行くと言えばおそらくとても羨ましがられることでしょう。昔はテレビを見ている最中にも流れてくる父のピアノの練習の音にうるさいと家族一同怒っていましたが、大人になった今、久しぶりに心を打つピアノの音色に自ら浸ってこようと思います。