at_money_service
未分類

シドニー発豪ドル見通し(2011年5月30日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴29年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

今週の主な予定、イベント

5/30(月)NZ4月貿易収支、カナダ3月GDP、英・米休場

31(火)日本4月雇用統計、独5月失業率、ユーロ圏4月失業率、米5月シカゴ購買部協会景気指数、米5月消費者信頼感指数、カナダ政策金利、ドラギ・イタリア中銀総裁講演

6/1(水)豪州第一四半期GDP(前期比予想-0.3%、前回+0.7%)、中国5月製造業PMI、米5月ADP雇用者数、米5月ISM製造業景況指数、トリシェECB総裁講演、ピアナルド・クリーブランド連銀総裁講演

2(木)豪州4月小売売上高、豪州4月貿易収支、米4月製造業新規受注、米新規失業保険申請件数、トリシェECB総裁講演

3(金)米5月雇用統計、米5月ISM非製造業景況指数

 

マーケットの焦点

キーワード― 米景気スローダウン懸念→米ドル安再燃、欧州ソブリンリスク(ギリシャ債務再編問題)、中国―景気スローダウンとインフレ懸念、日本の政局(内閣不信任案の行方)

先 週は週央に仏G8サミットが開催され、欧州財政赤字、米国の財政健全化、日本の復興と財政など諸問題が討議され、必要な行動を継続的に行うことが確認されましたが、予想通り大枠を確認したに留まり市場の不安感を払拭するには至りませんでした。

先週末の主要国株価を前週末と比較しますと、原油高を好感したカナダとインドが小幅上昇した以外は世界的に株価が軟調推移し、特に中国(上海総合指数)は前週から7営業日連続の下げとなっており、中国の景気スローダウン/インフレ懸念が世界経済見通しに影を投げかけているようです。

また米国の4月耐久財受注や住宅関連指標の弱さが目立ち、超低金利の継続のみならず、一部には量的緩和第三弾(QE3)に対する思惑も出る始末で、長期金利の低下傾向が米ドルに圧力をかけた1週間となりました。

明らかに第一四半期の景気スローダウンが第二四半期も続いている状況で、今週は3日(金曜日)発表の5月雇用統計が注目されます。

ギリシャの財政問題は依然として一進一退で、今週も債務再編や再構築問題がリスク要因として認識されます。

先週ドル円は82円台から80円台に、またドルスイスは0.84台に史上安値を更新し(スイス買いや金買いはリスクヘッジの意味もあります)、ユーロは欧州不安にも関わらず1.40割れから1.43台まで戻しており、米ドル安が欧州不安に勝った形となっています。

相変わらず世界の国/地域それぞれが問題を抱える状況に著変はありませんが、その中で再び米景気の回復立ち遅れに市場が注目し出した点には留意すべきでしょう。

また内閣不信任問題では民主党内部でも不信任案に同調する動きが見られます。ただ菅首相は民主党員の賛同を得た不信任案には内閣総辞職で対抗することが予想されます。

昔から”日本の政局混迷は円相場に影響しない”という事実はありますが、原発問題プラス政局混迷は日本の更なる格下げにつながる可能性がある点要注意です。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0442-1.0731 AUDYEN 85.49-86.94

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0500-1.0800 AUDYEN 84.50-87.50

今週の豪ドルは対米ドルで堅調、対円で揉み合い

先週の豪ドルは”下げて上げる”の展開でした。

週初は欧州不安を主因としたリスク回避の動きが活発で水曜日には1.04台半ば、85円台半ばまで下落しましたが、その後は仏G8を控えたポジション調整の買い戻しが活発化し、週末に向けては米ドル全面安地合を受けて1.07台まで反発。豪ドル円は豪ドルの上昇と米ドル円の下落が相殺し合って86円台中心に揉み合い状態でした。

今週も上記のように金曜日の米雇用統計に向けて米ドル軟調の可能性が強く、豪ドルは堅調地合が予想されます。豪ドル円は米ドル円が80円を割り込む事態となればドル円の引っ張られて軟調となるでしょうが、円の独歩高にならない限り豪ドル堅調地合にサポートされて85-86円台中心の揉み合いとなるでしょう。

今週は水曜日に注目の豪州第一四半期GDPが発表されます。予想値は洪水の影響などから前期比-0.3%となっていますが、この悪い数字は市場が既にかなりの部分織り込んでいる可能性があります。

むしろ木曜日発表される4月小売売上高が3月は-0.5%と予想外のマイナスであっただけに、より注視されます。

米ドル軟調の裏返しの豪ドル堅調を予想をしますが、国内指標が予想外に弱かった場合、また欧州債務問題は常にリスク要因として認識する必要があります。

ただ先週も豪ドル下げ局面(1.04台、85円台)の投資家の豪ドル需要は根強いものがあり、この押し目買いにより豪ドルの下値も限定的との見方です。

それでは 、今週も Have a nice WEEK!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!

http://www.central-tanshifx.com/

 

       

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら