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東京タワー(オカンバージョン)よみました

自転車を運転中向かいのカフェの男の子に見られていたらしく、 「あんな運転してたら死ぬぞ!!」と怒られた、交通ルール完全無視、常時右側通行の奈々子です。(でも、ヘルメットかぶってます)

最近暇。

暇ですよ。

ケアンズはまだまだ雨季。もういい加減あきました。雨の音がしとしととロマンティックどころか、雨の音がうるさくて眠れない日もあります。(まじでバケツがどこかでひっくりかえされてます)

恐るべしケアンズ、、、。ていうか、熱帯雨林気候

そんな中、日本に帰国中のお店のスタッフから本を何冊か借りて、この動けない時期のために家でのんきに読書タイム。(料理も相変わらず続行中)そんな中読んだのが、最近映画化もされている「東京タワー~ボクとオカンと、時々オトン~」を読みました!!

内容は、まあ、結構知ってる人も多いと思いますが、母子家庭だった彼が、上京し、お母さんと一緒に暮らしていく、みたいな感じです。

この作者、リリーフランキーという人を、私はよく知りません。名前だけはしっていたのですが、なにやってる人だったのかはさっぱり。

この本、どちらかというと男性に人気らしい。下手な恋愛小説より男性ならこちらの「お母さんもの」にぐっと来てしまうでしょう。

ま、私もお母さんは大好きです。が、やはり、息子と娘ではやはり息子のほうがお母さんに対して異性なので、少し違った愛情があるのかな、なんて思いました。

リリーさんが主役だったけど、やはり私は女性、どちらかというと、オカンに共感しながら読んでしまった。(子供もいないくせに)

ですが、読んでみて彼に共感できる部分がありました。

まず、東京という街への価値観。

東京という都市は大きい。私も高校を卒業し、半年くらいぷらぷらフリーターした後、なんとなくかっこいい響きだった東京に上京6件落ちて、7件目受けた美容室に入社。(ここで落ちたら、静岡に帰ろうと思ってた)

7年間その美容室で働きながら暮らし、シドニーに渡り、今ケアンズにいるわけですが、、、

東京に暮らしてた頃、方言を意識して直して標準語をしゃべり、朝9時から夜11時まで仕事に追われ、なけなしのお金で服を買い、(しかも似合ってない)髪はぼろぼろなのにすぐに髪型を変え、(しかも似合ってない)家賃8万の新宿の西口風景の見えるアパートに住んで、(大家さんがちょっと変態でしたが)楽しんでいたあのころ、、、

完全に流されてましたね。 「人からよく見られたい」という原動力のもとに頑張れたけど、そのおかげで無駄遣いや、自分を見失っていた部分がいっぱいあった。

シドニーに来て、帰りたくても東京に帰れなくなり、そんな中で気づいたこと。やっちゃいけないことは法律で決まってるが、何が良くて何が悪いか、何がしたいのかを決めるのに世論は関係ない、自分が決めていくのだということ。

結局、東京の大きな流れを作ってる一つに同化しようとしていたに過ぎなくて、頑張っていたのだがどこかから回り。すべてが中途半端でどうしたらいいのか分からなくて苦しい。

この本を読んでいると、リリーフランキーさんという人は、上京したばかりのころから既に「東京の流れ」みたいなものに気づき、まあやってることこそ最初のうちはだらしなく、「お母さんを悲しませんなよなー」なんてはらはらしながら読んでいたが、やはりそういった人とは違った視覚を文章や絵で最終的に表現していって成功した人なのだろうと思う。

仕事をして、お洒落をして、素敵な飲み屋にいって、充実した週末を、、、という、東京生活マニュアルに 流されながら、流れの先端に立つこと、小さな流れの中の権力になることが、ある意味東京でのステイタスであり楽しみなのです。それは東京だけに言える事ではありませんが、アジアでもその極みの街の一つ、それが東京でしょう。

そして、オカン。

この本に出てくるオカンはほんとにいい味出してます。女一人で子供を育てる。今でも「大変なんだろうな」くらいにしか想像できないし、今の自分の状況に子供が一人いたら、、、なんて考えると、生活なんて成り立たない!!(植木すら育てられないのに、、、)

私くらいの年齢で、独身であれば、誰もが一度は思うはず 「自分は子供を生むのだろうか?」

子供を生まず、自分の仕事や、他の何かを生きがいに生きていく人もたくさんいる。逆に、子供を生んで仕事をお休みする、またはやめる女性もたくさんいる。どんな道が自分にあっているのか、大きな悩みだ。

 

でも、リリーさんの一言 「お母さんは自分の人生を削って僕に分けてくれたのだ」みたいなことを言った時、当たり前だがお母さんとは、普通で、ありきたりな響きだが、偉大な存在であり、中途半端にキャリアを伸ばすよりも、もっと困難な道なのだろうな。と感じた。

何かの犠牲がない限り次世代とは続いていかないものなのだ。

ある尊敬する女性に、「女は子供生んで一人前」といわれたことがある。絶対にしなければならないことではないし、あくまで人生の選択の一つなのだが、決して平凡な選択ではなく、女の一大勝負。

私?わたしはねー、、、まだまだ、勇気はないですが、、、。

あ、ていうか、おとーさんがいねえじゃん!!

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