土曜日9日に、スペースシャトルの最後となる「アトランティス」が打ち上げられましたね。国際宇宙ステーションにドッキングして、12日間の活動を予定しています。米国の宇宙ロケットもいよいよ最後を迎えたわけです。結局、国家財政が厳しいために、莫大な費用のかかるスペースシャトルを断念せざるを得なくなりました。
ところでいまから32年前の今日、1979年7月13日、その宇宙から宇宙ステーションの残骸がオーストラリアに落ちてきました。
当時、米国の宇宙ステーション「スカイラブ(Skylab)」が、1973年から79年まで地球を周回していました。宇宙飛行士が宇宙に滞在して、果たして人類は宇宙で生存できるのかどうかの実験を行ったわけですね。
計画終了後、スカイラブは大気圏に突入して地球にのどこかに落下するということになったのですが、一応、落下地点は南半球のインド洋からオーストラリア西部辺りと予想されました。そして実際には、破片が西オーストラリア州のエスペランス(Esperance)近辺に散らばって落ちてきました。
スカイラブの大気圏再突入は世界的に注目され、米国の新聞サンフランシスコ・イグザミナー紙が「最初にスカイラブの破片を持ってきた人に1万ドルの賞金を出す」と広告したところ、エスペランスに住む17歳の少年が自宅の屋根に破片が落ちているのを発見、サンフランシスコまで持って行って賞金を獲得したというエピソードがあるそうです。
このスカイラブの大気圏突入は多くの見物人が「非常に美しかった」と話すほど、破片が大気圏で燃える様子が、明け方の夜空をオレンジ色に染めたといいます。
ところでNASAがスカイラブの落下地点をオーストラリアに決めたのは、もちろん北米では危険すぎるとし、人口密度の低いオーストラリア西部のブッシュ地帯を選んだわけです。
なんだかこれって、原発を東京に作らずに地方の過疎地に建設する理屈と同じですね。原発で思い出しましたが、結局、「絶対安全」という神話にすがりついて自らその呪縛に取り込まれてしまった科学者や技術者の姿は、スペースシャトルの事故でも同様です。
打ち上げ後に断熱材の損傷が明らかとなって何度も危険性が訴えられましたが、結局、NASAの上層部は警告を無視してしまいました。
「まさかそんなことは」「大丈夫だろう」という気持ちが、次第に「絶対安全」神話にまで行き着くのはそんなに大きなステップではないのかもしれません。くわばら、くわばら。
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