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シドニー発豪ドル見通し(2012年4月30日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

 

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

4/30(月)日本祝日(昭和の日)、上海休場(メーデー)、カナダ2月GDP、米3月個人所得

5/1(火)上海・香港休場(メーデー)、中国4月PMI製造業、RBA理事会(25bp利下げ予想)、米4月ISM製造業景況指数、連銀総裁講演(コチャラコタ・ミネアポリス、ロックハート・アトランタ、プロッサー・フィラデルフィア、ウイリアムズ・サンフランシスコ)

2(水)独4月失業率、ユーロ圏3月失業率、米4月ADP雇用者数、米3月製造業新規受注、ユーロ圏財務相会合、ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演

3(木)日本祝日(建国記念日)、NZQ1失業率、中国4月PMI非製造業、ユーロ圏3月PPI、ECB政策金利、米新規失業保険申請件数、連銀総裁講演(ロックハート・アトランタ、プロッサー・フィラデルフィア、ウイリアムズ・サンフランシスコ)

4(金)日本祝日(緑の日)、豪RBA四半期金融政策報告、ユーロ圏3月小売売上高、米4月雇用統計、ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁講演

5(日)仏大統領選決選投票、ギリシャ総選挙

マーケットの焦点

キーワード― 日銀の追加緩和不十分?欧州不安再燃―仏大統領選、ギリシャ総選挙、米4月雇用統計中国PMI

先週は豪州のQ1CPIの発表、FOMC、日銀金融政策決定会合など重要イベントが相次ぎましたが、結局株式や商品相場は行ったり来たりで、明確なトレンドは出ませんでした。

日銀会合では国債買取り等基金を5兆円増額して70兆円とし、買い入れ国債残存期間を1-3年とするなどの追加緩和策が決定されましたが、株価の反発も弱く、ドル円も一時81円台半ばまで反発しましたが結局80円台前半まで反落するなど、”追加策を不十分”との市場反応のようです。

また金曜日の早朝にはS&Pによるスペイン格下げがあり、今週末も仏大統領選決選投票やギリシャの総選挙が実施されます。

仏大統領選では現職のサルコジ氏苦戦が伝えられており(リビアからの献金疑惑なども出ています)、またギリシャも野党有利との見方で、これらの国で野党勢力が勝利する場合には新財政協定自体に見直しが入る可能性が出てきます。

スペイン格下げに続いて仏格下げの観測にも拘わらず現在ユーロドルは1.04台半ばと予想外に堅調推移していますが、再び欧州リスク再燃が懸念されている点には留意すべきでしょう。

今週はこのほかにも注目の米国4月の雇用統計や、中国の製造業/非製造業PMIが発表されます。

先週のFOMCにおいて追加緩和が示唆され米ドルは軟調地合いとなりましたが、3月に続いて4月も弱い雇用統計観測があり、もし冴えない数値が出る場合には再びQE3観測が高まることになります。

また前回の中国PMI製造業(3月)は53.1と強めの数字でしたが、これまた金融緩和観測が高まっている中で、今週発表される4月の製造業/非製造業PMIは大いに注目されます。

今週も総じてリスク回避とその巻き戻しがテーマですが、上記のように材料的には再びリスク許容度が減少傾向にあるようです。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ   AUDUSD 1.0247-1.0474  AUDYEN82.87-84.74

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0250-1.0550  AUDYEN 82.00-85.00

下部の押し目買いと1.0500、85.00以上の利食い売り

先週の豪ドルは火曜日発表された第一四半期の消費者物価指数が前期比+0.1%(予想+0.5%、前回0.0%)、前年比+1.6%(予想+2.2%、前回+3.1%)、RBAアンダーライイングインフレーション(より平準化したRBAが注視する数値)は前期比+0.3%(前回+0.55%)、前年比+2.2%(予想+2.4%、前回+2.6%)と弱い数字となり、5月利下げが確実視される状況です。

中には50bp利下げ観測や、5月、6月連続の利下げ観測も出ています。

ただ5月の25bp利下げは市場既に織り込み済みで、CPI発表後に豪ドルは一旦1.02台半ば、83円割れまで下落しましたが、FOMCにおける追加緩和示唆の影響もあり、現在1.04台後半まで反発しています。

豪ドル円はドル円の軟調と豪ドルの堅調が相殺しつつ83円台後半にやや軟調推移です。

今週は明日のRBA理事会の他にも金曜日にRBAの”四半期金融政策報告”が発表され、その景況感や金利見通しが注目されます。

欧州債務危機が最悪期を脱している現状、今回予想される利下げは、インフレ鎮静化の元国内景気浮揚を目したものとなるでしょう。

5月上旬に発表予定の”2012/13年度連邦予算案”では財政の黒字転換が盛り込まれるでしょうし、また7月には炭素税や資源利用税などの新税の導入など国民負担の増加が予想されるますが、それらの軽減も5月利下げ観測のバックグランドにあります。

豪州国内景況・金融政策、中国の景況(今週のPMI)と金融政策、更には米国の金融政策と米ドル動向など、従来にも増して豪ドル変動要因が複雑化しています。

豪ドルに対する悪材料が目立ち、足元豪ドルの上値が重い展開を予想しますが、中期的には国内外の景況感好転と共に、再び堅調地合いを取り戻すものと予想します。

 

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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