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シドニー発豪ドル見通し(2011年2月3日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場情報を発信している。為替歴28年。

趣味:ゴルフ、テニス、空手(体空道)、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

今週の主な予定、イベント

1/31(月)12月日本鉱工業生産指数、1月カナダGDP、2/1(火)1月中国PMI、RBA理事会(4.75%に金利据え置き)、1月独・ユーロ圏失業率、1月米ISM製造業景況指数、ECBトリシェ総裁講演、2(水)中国旧正月入り、1月米ADP雇用統計、3(木)ECB理事会、1月米ISM非製造業景況指数、独スペイン首脳会談、バーナンキFRB議長講演、4(金)1月米雇用統計、EU首脳会議

 

マーケットの焦点

 いやあ、今年に入ってからもこの1カ月あまりで、色々な出来事が起きました。それもどちらかと言うと不安材料となる出来事だらけです。欧州財政不安の再燃、クイーンズランド州の大洪水、中国の金融引き締め、日本国債格下げ、エジプトの反政府デモ等々。また多くの国では久しく死語であった”インフレ懸念”という言葉が不気味に復活しつつあります。

 現在為替市場で通貨を動かしている要因は、やはり”リスク許容度の増減”にあるようです。つまりリスク度が高まると、ユーロや豪ドルなどのリスク通貨を売って、米ドルや円などのゼロ金利通貨を買い戻す動きです(リスク度が下がれば逆のオペレーションです)。

 市場ではBad Newsが出るたびにリスク許容度が減少し、リスクアセット=株価下落という現象が起きました。

 しかし、総じて言えば今年は年初から世界的に株価が堅調であり、商品相場も2008年の金融危機で暴落した後の最高値圏まで回復してきています。

 やはり”リスクはあるけど、世界経済は回復過程にある”、、、こんなところでしょうか?

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9866-1.0020 AUDYEN 81.31-82.46

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9850-1.0200 AUDYEN 81.00-83.00

 やはり豪ドル相場を見る上で、豪ドルという通貨の特殊性を忘れることはできません。それは豪ドルは”二つの顔を持つ投機通貨である”ということです。その二つの顔とは?

 ①豪ドルは米ドルの受け皿であるということです。つまり米ドルが上がれば豪ドルは下がり、逆もまた真。米ドルから資金が抜けて、豪ドルに一時滞留なんてことが良く起こるのです。

 ②豪ドルは高金利通貨、資源通貨として投機/投資の対象になりやすいということです。つまりリスク感応度が高い豪ドルはホットマネーとしてリスクに敏感な動きとなる訳です。先週は市場のリスク選好の動きが高まったこと及び、米国の中央銀行政策会議(FOMC)で改めて超低金利政策の継続が確認されたことから、米ドルが全面的に軟調となり、豪ドルは98セント台から100セント台に上昇しました。ただし対円ではドル円の下落と相殺し合いながら81円~82円台での揉み合いとなりました。ただ週末にかけてはエジプトの反政府デモが他の中東・アフリカ諸国に拡大するとの懸念からリスク回避の動きが強まり、豪ドルはやや軟化して越週しました。

 今週は中国旧正月前の金融引き締めがなかったことや、欧州財政不安が峠を越したとの見方からユーロが1.35台から1.38台に大きく反発。豪ドルは火曜日のRBA理事会での声明で(金利据え置きは予想通り)洪水のネガティブな見方がなく、むしろ”復興需要が景気押し上げ”との見方が示されたことにもサポートされ、ユーロ上昇にフォローする形で1.01台、対円で82円台半ばまで上昇しています。

 さて、イベント的には今週は明日(金曜日)の米国1月雇用統計とEU首脳会議が焦点です。豪ドルはこのまま上昇し続けるか?

 私はまだ上昇トレンド確立とは行かないように思います。何故かと言えば、やはり不安材料がまだ尽きないからです。エジプトの反政府デモも、親ムバラク派と反ムバラク派が衝突し複雑化していますし、豪州北東部の洪水や今回の超大型サイクロンの襲来を受けて、欧米格付け機関では豪州のリスクレーティングを下げるとの観測もあるようです。また週末のEU首脳会議では欧州金融安定化基金の強化策を巡って対立も予想されます。

 景気格差、金利格差で勝る豪ドルですが、まだ”青天井で上昇する”局面ではないようです。

つボヤキコーナー

 いやあ、長友はインテルへ、岡崎はシュトゥットガルトへ、みんないいいなああ!もちろん結果を出したからなんでしょうが、アジア大会も彼らにとっては”次のステップへのオーディション”なんですね。 日本ハムの佑ちゃんも ”なにか持ってます” し。

 そういえば2006年に引退した豪州水泳界のスーパースター イアン・ソープがロンドンオリンピック目指して現役復帰を表明しました!!やはりスポーツ界はやっている人にも見ている人にも夢を与えるんですな。それに引き換え日本の角界は????

 麻薬、野球賭博と来て締めくくりは八百長疑惑ですか、、、

本音を言えば”ええかげんにせえよ!”ですが、10年ほど前に”シドニー場所”巡業を見た私としては、、、、地球の片隅にもファンがいることをお忘れなく!

 

それでは 、Have a nice DAY!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

       

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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