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シドニー発豪ドル見通し(2011年2月28日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら日本の投資家に市場情報を発信している。為替歴28年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

今週の主な予定、イベント

2/28(月)日本1月鉱工業生産指数、インドQ4GDP、米国1月個人所得、2月シカゴ購買部協会景気指数、1月中古住宅販売、ダドリーNYK連銀総裁講演、ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演

3/1(火)日本1月失業率、豪州Q4経常収支、豪州1月小売売上高、RBA理事会(金利据え置き予想)、中国2月製造業PMI、独2月失業率、ユーロ圏2月製造業PMI、ユーロ圏2月CPI、ユーロ圏1月失業率、カナダ政策金利、米国2月ISM製造業景況指数、1月建設支出、FRBベージュブック、バーナンキFRB議長上院議会証言

2(水)豪州Q4GDP、ユーロ圏1月PPI、米国2月ADP雇用者数、ブラジル政策金利、バーナンキFRB議長下院議会証言、ホーニグ・カンザスシティー連銀総裁講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

3(木)豪州1月住宅建設許可、豪州1月貿易収支、中国2月非製造業PMI、ユーロ圏1月小売売上高、ユーロ圏Q4GDP(確報値)、ECB政策金利(トリシェ総裁発言)、米国新規失業保険、2月ISM非製造業景況指数、コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演、ロックハート・アトランタ連銀総裁講演

4(金)米国2月雇用統計、1月製造業新規受注、イエレン・FRB副議長講演

 

マーケットの焦点

  為替相場の動きには一定のサイクルがあり、相場の焦点/主要変動要因が毎日あるいは毎週変わるということはあまりありません。つまり相場は各通貨のポジション(売り買いの持高)の増減やポジションの造成/利食いを繰り返しながら果てしなく続いて行くものです。さて先週もリビア情勢の激化やニュージーランドの大地震などのリスク要因が目立ちました。通貨市場の反応はリスク回避の円買い・スイスフラン買いでした。ドル円は2週間ぶりに81円台に下落し、ドルスイスは0.92台の史上安値(スイスの史上高値)に値を下げています。毎度のことながら市場の焦点はリスク回避の動きと米ドル(米金利)の動向です。市場のリスク許容度が低下すると、ヘッジ手段として”現在ゼロ金利”の円や米ドルが買われやすくなります。また米金利の上昇が今年のテーマの一つですから、米ドルには米ドル金利先高感で買われやすくなる一面があります。一方、為替というのは二国通貨間の交換比率ですから、最大取引通貨である米ドルは”対その他通貨取引”というもう一方の顔を持っています。リスクヘッジで米ドルが買われる度合よりも、たとえば足元のユーロ金利先高感でユーロが買われやすい局面であればユーロ>米ドルとなる訳です。主要通貨もそれぞれの”短期、中期、長期サイクルの中での上げサイクルか下げサイクルのどの段階にあるか”を考えながら、その時々に各通貨の優先順位をつける作業が常に必要になります。昨年末あたりの通貨の力関係は:豪ドル>スイスフラン>円>米ドル>ユーロでしたが、現在は:スイスフラン>豪ドル>ユーロ>円>米ドルに変わってきています。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.99691.0176 AUDYEN 81.91-84.29

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0000-1.0200 AUDYEN 82.00-84.00

”今週は高値圏での揉み合い” 

先週豪ドルは上の日足でも明らかなように”下げて上げ”でした。NZ地震やリビア情勢の悪化から火曜日には1.0000割れとなり、また米ドル円の急落を受けて豪ドル円も木曜日には82円割れまで下落しましたが、週後半はユーロ金利の先高感によるユーロの急反発(1.35→1.38)にフォローして1.01台、83円台まで値を戻しています。なおアイルランドの総選挙では最大野党の統一アイルランド党が第一党になることは確実で保革逆転となりましたが、まあ予想通りということか、ここまであまり目立った動き(ユーロの下げ)がありません。ただ新政権は今後”国際金融支援条件の見直し”を前面に押し出す構えであり、欧州財政問題はまだ尾を引きそうです。

さて今週豪州国内では久々にイベント目白押し。火曜日にはRBA理事会(金利据え置き予想)1月小売売上高、Q4経常収支の発表があります。また水曜日にはQ4GDP、木曜日には1月住宅建設許可に貿易収支です。RBA理事会後の声明内容が重要、また低迷している個人消費動向(小売売上高)が注目されます。米国サイドでも年一回のバーナンキFRB議長の上下両院議会証言があり、今までの慎重姿勢が再確認されるのか?金曜日の米国2月雇用統計同様に注目が集まります。また欧州サイドでもQ4GDP、雇用統計、インフレ指数、小売売上げとこれまた内容凝縮。ここまで盛り上がってきている「目先の欧州金利先高感―米国は利上げ期待後退」の構図に変化が訪れるのか?両陣営の各種指標が道筋を示してくれる可能性があります。

今週も内外とも豪ドルを取り巻く材料満載です。材料が多すぎて消化不良を起こしそうです!?

まあ繰り返しになりますが豪ドルは”平時には上昇、異常事態発生で急落”という特性があります。まだ一方的に上値を追う展開とは見ていません。

 

 

つボヤキコーナー

どうも洪水にサイクロンに山火事と火責め水責めにあっている感が強い豪州です。ただこれは豪州だけではなく日本の豪雨に猛暑に大雪など、おそらく世界的傾向なのでしょう。弊社の入るビルのエレベーターの週間天気予報。へたすると毎日”晴れマーク、雨マーク、曇りマーク”の三種混合です?(単に手を抜いているのか?)確かに15年前に来た時にはこんなことはなかったと思います。シドニーの天気など年間を通して温暖な晴れ日和。夏はそれよりちょっと暑く、冬はちょっと寒いだけ?まあ過去の良い記憶だけが残るのか、、、そういえばあの頃はシドニーのど真ん中、ハーバーブリッジの真下で50cm位の真鯛やシマアジがずいぶん釣れましたっけ。

ただこの15年間、地震らしい地震の記憶はなくこれは救いです。今回のNZ地震につけ、日本にいる方の心中は察し致します。

まあシドニーで一番の脅威は乾燥による山火事(ブッシュファイヤー)でしょうか。よく利用していた郊外の道の両脇の樹木が、ある日真っ黒こげになっているなんてことが起こります。朝からやけに煙たいなあ、、なんてこともあります。そんな時にはどこかで山火事が起きています。実際に住宅なども焼失しており、被害者にとって最大の天災になりますが、、、

「天の時は地の利にしかず、地の利は人の和にしかず」と孟子様は言っておられますが、、、

 

 

それでは 、Have a nice DAY!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

最近のサンプルを添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

 

 

       

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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