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シドニー発豪ドル見通し(2012年2月27日)

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

2/27(月)豪与党労働党党首選―ギラード首相勝利71票-31票ラッド氏独連邦議会第二次ギリシャ支援策について採決、米1月中古住宅販売成約数

28(火)独3月GFK消費者信頼感調査、米1月耐久財受注、米S&Pケースシラー住宅価格指数

29(水)豪1月小売売上高、独2月雇用統計、ユーロ圏1月消費者物価指数、米Q4GDP改定値、米地区連銀報告(ベージュブック)、ECB3年物資金供給オペ、地区連銀総裁講演(ピアナルド・クリーブランド連銀、プロッサー・フィラデルフィア連銀、フィッシャー・ダラス連銀)

3/1(木)EU首脳会議、中国2月製造業PMI、ユーロ圏1月失業率、米新規失業保険、米2月ISM製造業景況指数、バーナンキFRB議長半期に一度の議会証言、地区連銀総裁講演(ウイリアムズ・SF連銀、ロックハート・アトランタ連銀)

2(金)日本1月雇用統計、日本1月消費者物価指数、ユーロ圏1月生産者物価指数、カナダ12月GDP、ブラード・セントルイス連銀総裁講演

マーケットの焦点

キーワード― 欧州債務問題(G20・IMFの欧州支援体制、EU首脳会議)、円安傾向、豪州労働党の内紛バーナンキ議長の半期議会証言

先週は週末の中国利下げ(預金準備率引き下げ)やユーロ財務相会合におけるギリシャ第二次支援体制の合意を背景に、世界的にリスク許容度が増加しました。

株価は先週末比総じて値を上げNYダウは一時13,000ドルを付け、また日経平均も9,600円台を回復し今週も堅調理にスタートしています。

ギリシャの緊縮財政実行能力に対する不安は依然として根強いものの、第二次支援で合意を見たことから、”最悪の事態は回避された”との安ど感が市場に漂いました。

また週末のメキシコG20ではEUへの支援表明がなされました。

中国の周中国人民銀行総裁は「中国はIMF資金増強で役割を果たす」と言明しています。

このように先週から今週にかけてはリスク選好の動きも市場に戻ってきており、通貨市場では“円安・ドル安”傾向が鮮明になっています。

つまり”ゼロ金利の円や米ドルを調達して、高金利通貨や商品相場で運用する”という「円・ドルキャリートレード」の復活でドル円は一時81円台半ば、ユーロ円は110円近辺、豪ドル円は87円台半ばなど全面円安地合いです。

一方ユーロが1.34台後半、ポンドが1.59近辺まで反発するなど米ドル安の動きも顕著です。

この中で豪ドルは1.07台で頭が重く、やはりギラード首相とラッド前外相の確執など、政局不安が悪料視されています。

欧州債務不安は落ち着きを取り戻しつつありますが、ギリシャの財政規律遵守能力や、欧州安定メカニズム(ESM)の融資能力拡充問題など、まだ詰めるべき点が多く存在します。

またイラン・シリアなどの中東リスクも存在し、原油価格の更なる急騰は世界経済に不安を与える元凶となる可能性があります。

円はここまで日本サイドの材料(日銀の追加金融緩和、貿易収支赤字転落)に加えて原油高騰、更には上記円キャリートレードなどの複合要因がもたらしてきました。昨年の本邦大企業製造業のドル円想定レートは79.02とのことで、このレベルを大きく超えてくると、輸出ヘッジのドル売りの買い戻しの動きが活発化する可能性もあり、これに円キャリートレードの円売りが加われば、もう一段の円安も想定されます。

また今週は半期に一度のFRBバーナンキ議長の議会証言が行われますが、米景気回復地合いにあって、”超ハト派”である同議長の景気認識が変わってきたか注目されます。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 1.0597-1.0806 AUDYEN 85.60-87.47

今週の予想レンジ AUDUSD 1.0500-1.0800  AUDYEN 85.00-88.00

今週の豪ドルは豪ドル円堅調、豪ドル米ドル揉み合いでしょう

先週の豪ドルは欧州不安が根強かったことやRBAのリダウト理事からの豪ドル高弊害論なども出て、週初豪ドルは弱含みでしたが、後半は欧州懸念が後退したことや発表された経済指標(12月WESTPAC先行指数、12月コンフェレンスボード先行指数、11月平均週間賃金)が総じて強かったことから下げ止まりました。

豪ドル円は上記の円安要因から堅調推移し、昨年7月以来の高値87円台後半を付けましたが、一方豪ドル米ドルは労働党内のゴタゴタに加えて、スティーブンスRBA総裁が金曜日の議会証言で「介入を決して行わないと言っている訳ではない」と発言したこともあり、1.07台が重くなる展開となっています。

本日の労働党党首選でギラード首相がラッド氏に勝利しましたが、労働党内の亀裂が明らかになり、今後労働党の更なる支持率低下から、総選挙の時期が来年から今年に繰り上げられる可能性も否定できません。

今週の豪州サイドの注目ポイントは政局に加えて水曜日に発表される1月の豪小売売上高。

豪州以外では水曜日のECB3年物資金供給オペの金額(予想5000億ユーロ~1兆ユーロ)、3月1/2のEU首脳会議、木曜日の中国2月製造業PMI、同日のバーナンキ議長議会証言などになります。

今週は豪ドル円が利食い売りをこなしながら、どの程度上値をテストするか注目されます。

それではHave a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

・豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。 http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「29_december_2010.pdf」をダウンロード

・現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

・外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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