「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
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今日の日本に広く浸透した「OL(Office Lady)」という言い方は、1964年の11月25日、女性週刊誌「女性自身」に掲載されたことから始まりました。当時、事務員を表す言葉はもともと「BG(Business Girl)」が使われていましたが、英語圏ではBGが”Bad Girl”という娼婦の意味として捉えられることがわかり、この年の東京オリンピック開催前に同誌が公募した名称の中から「OL」が選ばれたのです。
ところでこの「OL」は和製英語なので海外ではまったく使われていません。日本ではこういった和製英語が数多く使われており、海外に出て初めてそのことに気づく人も多いはず。サラリーマン(Salary Man)などもそのひとつです。パソコンをタイプする際に使われる「ブラインドタイピング」も和製英語です(現在は”ブラインド”という言葉が盲目を意味し、差別的であるという理由から「タッチタイピング」という言い方が勧められているそうです)。
では、OLは英語では何と言うのでしょうか。事務員であれば「Office Worker」が一般的です。そもそも1980年代にアメリカ合衆国で始まった「ポリティカル・コレクトネス」、いわゆる差別や偏見を防ぐことを目的とした運動が盛んになって以来、英語圏では男女差別になるような単語は言い換えられています。また近年、日本でも差別的になるような言葉は言い換えられており、例えば客室乗務員を指すスチュワード(男)・スチュワーデス(女)はキャビン・アテンダント(これも和製英語なので英語ではフライト・アテンダント)に、看護婦は看護士などに統一されています。
自分の職業や相手の役職を正しく伝えられているか、無意識に和製英語を使っていないか、一度しっかり見直してみてはいかがでしょうか。
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