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ブログ第八十八回 料理とワイン13 “イースター料理”

Thursday 02/04/09

 イースターといえば、来週から始まる“Sydney Royal Easter Show”。今年は、息子君(15ヶ月)を連れて行こうと夫婦で計画中です。移動動物園に行っても、周りの芝生にいる鳩のほうが気になって追いかける始末なのですが、このEaster Showでどんな反応をするのかちょっと楽しみ。うふっ。

 

 さて、今回の料理とワインの会。お題は、“イースター料理”。これに決まったのは実は3日前なのです。Hideさん、今回も頑張って料理を考えてくれました。ホントありがとうございます。。。

 

 まずは、シュワシュワ担当のMさんが提供してくれたタスマニアのスパークリング・ワインで乾杯! 今回は料理業界のゲスト二人を招いてのランチ(どっちかといえば飲み会かなぁ)です。

 Kreglinger 2002は私が個人的に好きなスパークリング・ワイン。目隠しテイスティングだと、フランスのシャンパーニュと間違えそうなぐらいのレベルの高さ。Mさん持ってきてくれてありがとうございます。なかなか厚みのあるミネラル感が印象的で、軽やかな味わいと、フローラルとヌガーの香りとが、透明で気品のあるワインに仕上げているようです。優美な表情かと思えば、冷徹な性格。ソフトな質感と思えば、堅牢な構造。コントラストがあって、興味深いワインです。Score: 18/20

   その右にあるのが、今回私が持ってきたスパークリング・シラーズ。SAのMcLaren Vale産のUlithorne Flamma Sparkling Shiraz NVはチャーミングなスパークリング・シラーズです。果実(カシス、ブルーベリー・ジャム)のヴォリューム感が大きく、適度なスパイス(ブラック・ペッパー)、ソフトなタンニンでスムースに舌の上を流れていきます。一般的なスパークリング・シラーズと違って実に軽やかに仕上がっているのは醸造家が女性だから!? Score: 17.5/20

 

 一品目は、卵。やっぱり卵はイースターでは欠かせない食材の一つ。この“レッド・カリーと味噌の茶碗蒸し”は中にタピオカと帆立が入っていて、その食感と、レッド・カリーのスパイシーな味わいが、これからはじまる食欲を掻き立ててくれるのです。この料理には、Ueda君自家製のエールBatch 2との相性が良かったなぁ。エールの少し白味噌のような香りとの共通香、そしてスパイシーな味わいをうまく流してくれました。

 

 二品目は、“ラム・シャンク”。ローズマリーとガーリックが香るラム肉に、ホワイト・トリュフ・オイル(ほんのりと)を風味付けに使ったマッシュド・ポテトが素晴らしいマッチングです。そして、ブロッコリーニとカリカリのパンチェッタのテクスチャーがこのディッシュのアクセントにもなっています。これには、うーん・・・、やっぱりカベルネのブレンドがよろしいかと。

 Château Tanunda The Three Graces 2006(中央、ゲストのお二人が持ってきてくれました)がそのワイン。SAのBarossa Valley産のCabernet Sauvignon、Cabernet Franc、そしてMerlotのブレンド赤ワイン。なめらかで肉厚なプラムやチェリーの果実味、アーモンドやローストしたチックピーの香り、スモーキー、そしてミンティーな香りが印象的。全体的に統一が取れていて、ジェントルなタンニンがあり、グリップ感も◎。 Score: 15.5/20

 左のピノ・ノワールはTamar Ridgeのセカンド・ラベルDevil’s Corner Pinot Noir 2008(日通さん提供)。TasのこのPinot Noirはチャーミング! ラズベリー、クランベリー、ストロベリー、バラの花びらとハーブのすっきりとした香り。少し固めの酸味とタンニンは、若干青みがかかった印象を受けるけれども、密度の高い果実味が全体を包み込み、ミネラル感溢れる余韻へと導いていきます。 Score: 14.5/20

 右はTahbilk Shiraz 2004(日通さん提供)です。Centaral VictoriaからのShirazはまとまりのよい安定した味わいです。やわらかい黒系果実の甘さと、カラッとしたタンニン、少し固めの酸の、古典的なバランスが魅力。アフターに少し粗さが目立つけれど、果実味が心地よく味わいを補って余韻を構成しているようです。Score: 16.5/20

 

 続いて、ウズラのロースト。セクシーなウズラの脚線美に男性陣の眼は釘付け??? ウズラにはオイル付けのアーティチョーク、サンドライ・トマト、オリーブ、ウズラの卵が詰められ、ポテトのバーズ・ネストに盛りつけられています。ウズラの肉の味わいにそれぞれの詰め物の違う味わいが加わり、加速度的に味わいが増長していきます。ワインがすすむこと間違いなしなのです。

 このウズラに合ったワインは・・・、

 ポルトガル産のGrão Vasco Douro 2005(Ueda君持参)です。Ueda君が最近引っ越した先にはポルトガル・ワインをメインにセレクトしているボトル・ショップがすぐ近くにあるので、ポルトガル産のワインを飲む機会が多いようです。このワインはTouriga Nacional, Touriga Francesa, Tinta Roriz、そしてTinta Barrocaのブレンド・ワイン。ポルトガルの主要な黒葡萄品種のブレンドは、やわらかく可憐な果実味と、穏やかなタンニンと酸のバランスが上品に演出してあって、心地よい余韻まで綺麗なプロポーションを保ちます。ブラック・ペッパー、シナモン、スミレ、ダージリン・ティーの葉、そしてスモーキーな香りのどれも抜きん出ていることなく、バランス重視。Score: 15.5/20

  右の白ワインはお馴染みTempus Two Semillon / Sauvignon Blanc 2008です。ゲストのお二人からのこのワインは、私自身あまり飲む機会がないので、気軽に飲めるワインなのにじっくりテイスティングです。干草のような青々しさを感じつつ、やさしいさらりとした果実の甘味や、カプシカムなどのベジタブル系の味わい、そしてしなやかな酸味がスタイリッシュ。厚みはないが、無理なく、クリーンで均整の取れたボディを見せてくれます。青りんご、ライム、ミネラル感の爽快感はいいアクセントです。Score: 14/20

 

 気になった方がいるかもしれませんが、ウズラの向こうに見えるのは、お馴染み“ホット・クロス・バンズ”。Hideさんが作ったのではありません。どこで買ったかは言いませんが、おそらくあそこのスーパーのものじゃないかなぁ???

 

 さて、デザートです。

 うちの息子君が好きな"Humpty Dumpty"なのか? て、ことは、落ちちゃって割れたりするのかなぁ。

 

 ハイ、割れました。。。。

 それを取り分けられると・・・、

 チョコレートの卵の中には、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリーのババロワが入ってました。なめらかなテクスチャーにフルーツのヒントが好印象。ミルク・チョコレートの殻の部分と一緒に食べれば、なおよろしい。

 

 まだワイン残ってますよー。

 左は、Moorebank "Summar" Semillon 2006(日通さんからののご提供ワイン)です。滑らかな舌触り、一瞬ほのかに甘味を感じ、ライム、金柑、みかんの葉、そしてミネラルが口内をゆったり流れ、深みのある余韻を形成していきます。メリハリが在る味わいなので、どんな料理にも合わせやすいでしょう。Score: 16/20

 右は、ドイツのShlosssVollards Edition Riesling 2006です。このワインは、途中参加のもう一人のゲスト(レストラン関係の方です)が持って来てくれたワインです。酸がピチピチ弾け、生き生きとした果実味(マンダリン、ライム、ビター・オレンジ、シトラス)。青りんごを齧ったようなシャキシャキ感。クリーンで、ミネラリーで、ジンジャー・フラワーのようなフレーバーには爽快感があり、心地よい余韻に浸れます。Score: 16.5/20

 

 今回もよく飲みました。皆さん、お疲れ様です。Riseチームいつもアリガト。

 来月のテーマは、もうすでに決まってしまったので、あと一ヶ月じっくりと料理を考えてください、Hideさん!

 

 

 

 

 

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