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【生活情報】教育[第5回] 就学前教育について

【シドニー生活情報】 教育について

子どもを持つ親にとって、教育は非常に大事なことです。

オーストラリアの教育について、知っておくべきこと、注意しなければならないことを、数回にわたって解説します。

[第5回] 就学前教育

まだ小さくて学齢に満たない未就学児については、これまで保育や託児のサービスを紹介してきました。そして子どもが大きくなると、いよいよ学校に入れることになりますが、その前に「就学前教育」というものがあります。保育もこの就学前教育のひとつですが、ここでは小学校入学前の準備期間での子どもの教育を取り上げます。

●就学前教育

これまで0歳から5歳までの子どもについては、託児所や保育サービスの説明をしてきました。小学校入学前の就学前教育としては、3歳、4歳児を対象とした保育園(Pre-school)があります。このプリスクールで子どもたちは就学に備えた集団生活をすることになります。

その後、4歳半から6歳未満の子どもは、小学校に併殺されている幼稚園(Kidergarten)、通称キンディー(Kindy)に通学することになります。

この就学前教育は義務教育ではありませんが、ほとんどの子どもは5歳から小学校併設の準備学級(Kindergarten=キンディー(Kindy))に入学します。入学申込は、入学の1年前の4月頃から受け付けられます。直接、最寄りの学校に申込をします。ニューサウスウェールズ州の公立校に関しては、こちらを参照。

これらの就学前教育を通して、子どもたちは小学校入学前に、集団生活に慣れ、情操教育を受けて、身体的にも感情的にも、また社会的にも、その発育を促進していくことになります。もちろんキンディー(Kindy)では、簡単な読み書きや算数なども学習していきます。

ところで、日本では満3歳から小学校入学までは幼稚園に通い、4月1日時点で満6歳の子どもが小学校に入学します。オーストラリアでは、その年の7月31日までに6歳になる子どもが小学校に入学しますが、7月31日までに5歳になる子どもたちは、小学校に併設されている準備学級(Kindy キンディー)に入学するのが一般的です。

小学校の平均入学年齢を国際比較すると、日本6歳、韓国6.6歳、シンガポール6.7歳、中国6.7歳、フィンランド6.7歳、英国5歳、オーストラリア5.2歳となっています。(OECD, PISA 2012) オーストラリアでは小学校入学が、4歳(12%)、5歳(58%)、6歳(27%)、7歳(3%)、となっています。

オーストラリアは他国に比べて2年近く早く入学しています。早い段階から就学しているので、一見よいように思えますが、実は子どもにとって悪い影響があるとの指摘があります。子どもの就学には、プリスクールでの子どもの状況をよく観察して、就学前教育に適応できるかどうかを判断する必要があります。5歳になるからといって、年齢だけで決めるのには注意が必要です。

子どもを早い段階で就学させるのには、高額な保育・託児サービスも影響しています。公立校は基本的に無料ですので、どうしても入学可能年齢に達するとすぐに入れようとしてしまいます。専門家によると、就学開始は6〜7歳がふさわしく、5歳では早すぎると言います。その後の学習到達度に大きな影響がでてくると言います。

いよいよ次回は、初等教育についてです。(来週掲載)

※なお、このシドニー生活情報で取り上げてもらいたいトピックスがありましたら、お知らせください。

 

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