【ACT7日】 オーストラリア人の83%が、重要な栄養素である食物繊維を十分に摂取できていないことが、栄養に関する調査で明らかになった。不足しているのは、タンパク質ではない。
スナックバーやサプリメントが次々と登場し、マクドナルドのメニュー画面にも表示されるようになるなど、オーストラリアではタンパク質への関心が急速に高まっている。しかし、新たな調査によると、タンパク質が食生活のキーワードとなる一方で、実際には別の重要な栄養素が不足していることが分かった。
栄養改善を推進する慈善団体「ドクターズ・フォー・ニュートリエンツ(DFN)」が紹介したデータでは、オーストラリア人のタンパク質への関心は一定の成果を上げているようで、すでに98.5%が食事から十分なタンパク質を摂取している。その一方で、80%を超える人々が、推奨される1日の食物繊維摂取量に達していない。
データによると、オーストラリア人の83%が食物繊維不足となっている。これは、同国が50歳未満の大腸がん発症率で世界最高水準にある中で明らかになった。専門家は、近年の高タンパク質食への注目が、食物繊維不足に影響している可能性を指摘する。
DFNのレベッカ・ストナー最高経営責任者(CEO)は、「タンパク質は、ほぼすべての栄養に関する疑問への答えのように扱われている。しかし、ほとんどのオーストラリア人にとって、問題はタンパク質ではない」と述べた。「もっと重要なのは、食物繊維をどこから摂取するかということだ」
ストナー氏は、食物繊維の推奨摂取量を満たせない理由として、全粒穀物を含む食品が敬遠され、全粒粉パンやマルチグレインパンよりも白いパンが好まれるようになっている可能性を挙げた。「食物繊維を豊富に含む全粒穀物食品は、最近あまり選ばれなくなっている」と同氏は語った。「食物繊維を十分に摂取するメリットについて、もっと広く認識してもらう必要がある。それには、社会の上層部からの働きかけも必要だと思う」
オーストラリア人に推奨される食物繊維の摂取量は1日25〜30gだが、調査によると、多くの人がこの基準を大きく下回っている。ストナー氏は、「オーストラリア人が必要以上に気にするべき栄養素はタンパク質ではない。豆類、レンズ豆、エンドウ豆、全粒穀物、ナッツ、種子、果物、野菜など、植物由来の食品をもっと食べるよう促す必要がある」と述べた。「これらの食品はタンパク質を含むだけでなく、長期的な健康を支える食物繊維や、幅広い栄養素も供給してくれる」「タンパク質はステーキや卵だけではない。食品を上手に選べば、十分な食物繊維も摂取できる」
シドニーを拠点とする栄養士のマンディ・サッカー氏は、普段食べている食品を簡単に置き換えるだけでも、食物繊維の摂取量を増やせると説明する。例えば、白いパンを全粒粉パンに替える方法がある。
同氏は、オーストラリアでは「栄養リテラシー」、つまり食品や栄養について正しく理解する力が不足していると指摘する。多くの人が、タンパク質や食物繊維を豊富に含むと期待して食品を選んでいるものの、実際には期待どおりの栄養素が含まれていない場合があるという。
「タンパク質が多いという理由で、加工食品が健康的な食品として宣伝されているケースをよく目にする。しかし、そこで使われているタンパク質は合成されたものだ」と同氏は述べた。「これも、人々が必要な栄養素を十分に摂取できていない理由の一つだ。また、果物や野菜のことも忘れられている」
サッカー氏によると、食品に必要以上に高いタンパク質含有量が求められることで、食物繊維を摂取できる別の食品が見過ごされている場合もある。「ラップサンド用のパンなどは、必ずしもタンパク質を多く含む必要はない。中に挟む具材からタンパク質を摂取できるからだ」と同氏は説明した。
食品の栄養評価システム「リアル・フード・レーティング」を立ち上げたサッカー氏は、重要なのは栄養素の量の多さだけを追い求めるのではなく、質の良い栄養素を選ぶことだと強調した。
ストナー氏は、食物繊維の不足は単なる栄養上の小さな問題ではなく、「公衆衛生上の懸念」だと指摘する。食物繊維はさまざまな食品に含まれるが、特に豆類、全粒穀物、果物、野菜、ナッツ、種子などの植物性食品に豊富だ。主な役割の一つは、血糖値やコレステロール値を調整し、腸の健康を維持することだ。消化器系の働きを支えるほか、心臓病、2型糖尿病、大腸がんなど、深刻な健康問題のリスクを減らす効果も期待される。
マンディ・サッカー氏が勧める食物繊維を増やす5つの方法
ソース:news.com.au – More than 80 per cent of Australians aren’t getting enough fibre, study shows