【ACT12日】 オーストラリアの職場で死亡する労働者の数が13年ぶりの高水準に達した。死亡原因として特に多いのは、車両事故となっている。
オーストラリアの職場での死亡者数が13年ぶりの高水準に達したことが、セーフ・ワーク・オーストラリアが発表した最新の統計で明らかになった。
12日に公表された公式データによると、2025年にオーストラリアの職場で死亡した労働者は222人に上り、2012年以来、最も多い人数となった。労働者の死亡原因として最も多いのは、引き続き車両事故だ。また、都市部に比べ、遠隔地では労働者が死亡するリスクが8倍高いことも分かった。農業、建設、運輸、製造業、医療・ヘルスケア、行政・公共安全の各分野を合わせると、職場での死亡者全体の75%を占める。
オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のリアム・オブライエン副書記長は、222人という死亡者数について、「恥ずべき数字であり、このような犠牲が続くことは許されない」と述べた。「安全が十分に優先されなかったために、仕事に出かけたオーストラリアの労働者が、その日の終わりに家に帰れなくなるようなことがあってはならない」
オブライエン氏は、廃棄物管理会社クリーンアウェイについても批判した。同社の施設では、2022年以降、8人の労働者が死亡している。「クリーンアウェイのように安全基準に違反し、労働者の命を奪うような問題を起こす悪質な雇用主が後を絶たない。こうした企業には責任を取らせなければならない」と同氏は述べた。
これに対し、クリーンアウェイの報道官は、過去3年間にわたり、健康・安全・環境に関する戦略と、5年間の「改善ロードマップ」の策定・実施を加速させてきたと説明した。報道官によると、安全戦略の取り組みは、ガバナンスの強化、対応能力の向上、資金投入の拡大によって支えられているという。
昨年12月には、メルボルン西郊にあるクリーンアウェイのメルボルン地域埋立処分場で、下請け業者の労働者が死亡した。当時、同社の報道官は「ある顧客のトラックが、別の顧客の車両に乗っていた労働者に衝突した。事故は、ごみの投棄場所から離れた区域で発生した」と説明した。その2か月前には、メルボルン北部にある同社の施設で、プラブジョット・シンさん(27)が死亡している。
セーフ・ワーク・オーストラリアの新たな統計によると、職場での死亡原因の最多は車両事故だが、事故は農場、鉱山、工事現場、公道など、さまざまな場所で比較的均等に発生している。過去10年間で、メンタルヘルス関連の労災補償申請件数は6,600件から1万7,900件へと増加した。
オブライエン氏は、医療・ヘルスケア分野や社会福祉分野で働く人々も、職場での死亡者数に占める割合が高まっていると指摘した。「死亡率を引き下げる取り組みには進展があったものの、ここ数年は改善が停滞し、再び労働者の死亡者数が増加傾向に転じている」労働組合の全国組織は、危険な事故を調査する権限の拡大も求めている。
オブライエン氏は、「安全基準の執行を独占的に担う現在の規制当局には、徹底的な調査を行い、安全基準に違反した雇用主を追及することが社会から期待されている。当局がそれを行わない場合には、労働者と労働組合にも調査を行える権限が与えられるべきだ」と述べた。
セーフ・ワーク・オーストラリアの最高経営責任者(CEO)、マリー・ボーランド氏は、死亡者数を減らすために取るべき対策は明らかだと語った。「このデータは厳しい現実を突きつけているが、同時に、どこで対策が必要なのかも示している。私たちは、危険性が分かっており、管理する方法も確立されている要因によって、今なお労働者が死亡したり、重傷を負ったりしている」
ボーランド氏は、政府、規制当局、雇用主、労働組合、業界団体のすべてに「行動する責任がある」と述べた。「こうした死亡や負傷は、単なる統計上の数字ではない。仕事に伴う避けられない出来事として、決して受け入れてはならない。現在の結果は、到底十分とはいえない」
セーフ・ワーク・オーストラリアの統計によると、2025年の死亡者数222人は、過去5年間の平均である197人を上回った。前年の死亡者のうち、車両事故によるものは41%を占めた。死亡原因の2番目に多かったのは、高所からの転落、または落下物への衝突だった。2024~2025年度には、1週間以上の休業を必要とする労災補償申請が14万7,200件あった。このうち、深刻な労災補償申請の12%をメンタルヘルス関連が占めた。セーフ・ワーク・オーストラリアの暫定データによると、2026年1月1日から10月8日までに、職場で死亡した労働者は95人に上っている。
ソース:news.com.au – Australian workplace deaths reach 13-year high