【NSW13日】 シドニーで侵略的外来種のヒアリが発見された。すでにQLD州南東部の一部に定着しているヒアリが、さらに生息域を広げている可能性が懸念されている。ヒアリの特徴や生態、発見した場合の対応、刺された際の対処法を紹介する。
ヒアリは、ストラスフィールドにあるエンフィールド・インターモーダル・ロジスティクス・センターのコンテナヤードで発見された。輸送用コンテナの近くで、コンクリートの下深くに巣を作っていたという。NSW州政府は、周辺にほかの巣がないか確認するため、今後2週間にわたって調査を行うチームを派遣した。住民には、当局への協力が呼びかけられている。
赤色輸入ヒアリは、世界で最も深刻な侵略的外来種の一つだ。体色は暗い赤褐色で、腹部は茶色がかった黒色をしている。巣は土が盛り上がった形で現れ、高さ40センチに達することもある。地面に広がる土の塊のように見える場合もあり、目に見える出入り口がないのが特徴だ。
ヒアリは攻撃性が強く、大群で襲いかかることがある。刺されると焼けつくような痛みを伴い、重いアレルギー反応やアナフィラキシーを引き起こす可能性もある。オーストラリアにはヒアリの天敵となる生物がいないため、環境や経済、農業、人々の健康、ペットに深刻な影響を及ぼすおそれがある。刺されると、体が燃えるような感覚に襲われることがあり、人によってはアレルギー反応やアナフィラキシーを起こす。
ヒアリは昆虫やクモ、トカゲ、カエル、鳥、哺乳類などを餌にする。連邦政府によると、ヒアリは生物多様性にも大きな影響を及ぼすと推定されている。鳥類の最大45%、哺乳類の38%、爬虫類の69%、カエルの95%に影響を与える可能性があるという。農作物も被害を受けるおそれがあり、生産コストや供給コストの上昇につながる可能性がある。
NSW州政府は、ヒアリの巣が灌漑設備や農業機械などを損傷させることもあると警告している。また、家畜が刺されたり、餌場への移動を妨げられて餌を食べられなくなったりする危険もある。さらに、ヒアリは配電盤や信号機、エアコンなどの電気設備の絶縁材をかじり、損傷させることもある。
シドニー大学のディーター・ホクリ教授は、今回、巣が一つ見つかったことについて懸念を示した。「迅速に行動できるかどうかが、早期の根絶と、何十年にもわたる高額な管理対策の分かれ目になる」と同教授は述べた。「シドニーでは以前にも発見されたことがある。深刻に受け止める必要はあるが、パニックになる理由はない。過去には根絶に成功している」
また、今回発見されたヒアリの遺伝的特徴から、QLD州の個体群が広がってきたものではない可能性が示されている点にも言及した。
ヒアリの疑いがあるアリを見つけた場合は、巣を刺激しないよう十分に注意しながら、可能な限り近くから写真や動画を撮影する。その後、オンラインの報告フォームを利用するか、電話1800 680 244で通報する。
NSW州第一次産業・地域開発省(DPIRD)は、国家ヒアリ根絶プログラムと連携し、周辺地域の調査や駆除処理を行い、ヒアリの拡散を防ぐ。これらの対応にかかる費用は、土地の所有者には請求されない。
ヒアリに刺されると、焼けつくような激しい痛みが生じる。巣を刺激してしまうと、わずか数秒のうちに何百回も刺される可能性がある。ヒアリは1匹で何度も刺すことができ、体が燃えるような感覚は最長で約1時間続くことがある。その後、48時間以内に皮膚に小さな白い膿疱(のうほう)ができる場合があり、かゆみが生じたり、感染したりすることもある。
NSW州政府は、アレルギー反応を起こしやすい人や、アナフィラキシーの症状が現れた人は、刺された場合に医療機関を受診するよう呼びかけている。腫れや痛みを和らげるには、刺された部分に冷たいタオルや保冷剤、氷などを当てるとよい。皮膚に水ぶくれができた場合は、つぶさずにそのままにし、石けんと水で優しく洗うことが推奨されている。
ソース:news.com.au – Everything you need to know about invasive red fire ants