【NSW27日】 シドニー空港で新たに滑走路上で2件の安全事案が発生し、安全対策への注目が再び高まっている。今回の2件はいずれも「ニアミス(接触寸前)」には分類されていない。シドニー空港では今月さらに2件の事案が発生し、約2か月間で調査対象となった安全事案は計6件となった。
最初の事案は8月16日に発生した。ヴァージン・オーストラリアのボーイング737型機がシドニー空港の滑走路16に着陸し、誘導路Bを北へ走行していた。同じ頃、メルボルン発のカンタス航空ボーイング737型機も着陸し、同じ滑走路から離脱しようとしていた。航空管制官はヴァージン機の乗務員に対し、カンタス機を先に通すよう指示したが、「乗務員はその指示を復唱せず」、航空管制側もその誤りを見逃した。
オーストラリア運輸安全局(ATSB)は声明で、「カンタス機が滑走路を離脱した際、乗務員は右側から接近するヴァージン機を確認し、通常のブレーキ操作で停止。その後、走行順序を確認した」と説明した。
2件目は9日後の8月25日に発生した。この事案では、2機が同じタイミングで前後に誘導路を走行していた。ATSBによると、プッシュバック(駐機場から機体を後退させる作業)の準備をしていたジェットスターのエアバスA320型機に対し、不十分な交通情報が提供されていた。一方、その後方ではボンバルディアDHC-8(ダッシュ8)型機が誘導路を走行していた。
ATSBは、「A320のプッシュバック担当者が進路上のダッシュ8型機を確認し、プッシュバックを中止したうえで機体をゲートへ戻した」と発表した。
同局は、いずれの事案でも航空機同士が衝突する危険はなく、乗務員や地上スタッフが状況を適切に判断して対応したとしている。そのため、「重要な安全対策は機能しており、ATSBは今回の2件を『ニアコリジョン(衝突寸前)』ではなく、『重大事案』にも該当しない通常の『安全事案(インシデント)』として分類した」と説明した。
今回の2件に先立ち、7月から8月にかけてシドニー空港では4件のニアミス事案が発生しており、現在、その原因について調査が進められている。8月18日には、メルボルン発のカンタス航空ボーイング737型機が西方向へ向かい、右折の許可を受けていた。同時に、ゴールドコースト行きのカンタス航空エアバスA321型機も出発準備を終え、同じく右折の許可を受けていた。
ATSBは、「A321の乗務員は誘導路に近づいた際、左側から接近する737型機を確認し、通常のブレーキ操作で停止した。その後、737型機が前方を通過した」と説明している。同局は、この事案についても「衝突の差し迫った危険はなかった」としている。
8月9日には2件のニアミスが発生した。1件目では、シドニー発パース行きのヴァージン・オーストラリアVA555便と、シドニー発エアーズロック空港行きのカンタス航空QF728便が滑走路への誤進入により、離陸を中止する事態となった。さらに同日、ジェットスターのA320型機とカタール航空のボーイング777型機も衝突寸前となった。
また、7月27日には、キャンベラ発のカンタスリンク機が着陸中だった一方で、クイーンズタウン発のカンタス航空ボーイング737型機に同じ滑走路への進入許可が出され、滑走路上でニアミスが発生していた。
ソース:news.com.au – Sydney Airport investigates six separate safety incidents in two months