【NSW17日】 ボンダイ・ビーチでのテロ事件から9カ月、NSW州政府が小児外傷研究所を設立する。「前例のない規模と複雑さ」の事態を受け、子どもの身体的外傷の治療法を研究する画期的な研究所がNSW州に設立されることになった。
NSW州政府は17日、州初となる「NSW小児外傷研究所」を設立すると発表した。州政府が50万豪ドルを拠出して設立する新研究所では、臨床医、研究者、専門家が連携し、病院や医療サービス向けの専門的な外傷トレーニングやシミュレーションの進歩について研究する。
今回の設立は、ボンダイ・ビーチでのテロ事件を含め、NSW州で小児が外傷を負う事例が増加しているとの州政府の警告を受けたものだ。NSW州のライアン・パーク保健相は、テロ事件とボンダイ・ジャンクションのウェストフィールドで発生した襲撃事件が「NSW州に大きな爪痕を残した」と述べた。
「我々は、シドニー小児病院ネットワークに国内でも特に高い技能を持つ小児外傷専門医がいることに恵まれている。今回の新研究所は、その専門知識を最大限に生かし、NSW州全域の臨床医や医療サービスと共有できるようにするものだ」
パーク氏は、専門家が「常に外傷を伴う出来事を防げるわけではない」と述べた。「しかし、子どもや家族が最も支援を必要とするときに、我々が対応できるよう準備しておくことはできる。研究、教育、情報発信、そして臨床面での質の高さに重点を置くことで、この研究所はNSW州をこの分野のリーダーにすることに貢献するだろう」
新研究所は今後6カ月以内に稼働する予定で、ランドウィックにあるシドニー小児病院を拠点とする。ウェストミードにあるザ・チルドレンズ・ホスピタルや、新生児・小児救急搬送サービスなど、シドニー小児病院ネットワーク全体が持つ外傷医療の専門知識を基盤とする。研究所では、けがや緊急時の治療に関する臨床ケア、治療、転帰、予防に関する研究、臨床ガイドラインや医療の質の向上について重点的に取り組む。また、シドニー小児病院財団を通じた寄付による支援も受ける予定だ。
シドニー小児病院の外傷医療サービス共同ディレクター、ガイ・ヘンリー氏は、今回の研究所について、臨床の専門知識、研究、データを結集し、「重傷を負ったすべてのケースから学び、提供する医療を改善するとともに、決して起きてほしくない事態に備えて一緒に訓練できるようにする」と述べた。
「NSW州ではすでに子どもたちに優れた外傷医療を提供しているが、その専門知識をさらに高め、州内のどこにいても、家族が適切な医療と支援を受けられるようにする余地がある」と同氏は述べた。「子どもは小さな大人ではない。身体、けがの状態、臨床上のニーズは大人とは異なり、重傷を負った子どもの治療は、けがをした大人の治療とは大きく異なる場合がある。そこには専門的な知識、技術、経験が必要となる」
ソース:news.com.au – NSW to establish paediatric trauma institute following Bondi Beach terror attack