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神経治療 (:: Dental Clinic ::)


歯根神経治療Root Canal Therapy

神経治療とは歯のパイプである歯髄(神経と血管が通っている)が、外部からの打撃や、虫歯などバクテリアに侵されひどい炎症を起こし回復不可能になった神経をきれいに取り除き天然歯を保存する一連の治療のことをいいます。回復不可能ほど悪化した神経を治療せずに放置しておけば、歯根から膿が溜まり周囲の歯までが炎症を起こし、結局は抜歯しなければならなくなります。

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6-3 ひどい虫歯により炎症を起こした歯根断面図とその治療過程

神経治療を始めてから終えるまで何回くらい通院しなければなりませんか?

神経治療は最初の治療から数えると、通常は週に一回来院していただき、最低3回以上の治療を受けていただく必要があります。また前方の歯よりも内側の奥歯の神経治療の方が難易度が高いため、治療期間が長くかかります。
神経治療を受けるとき気をつけて欲しいことは、初回の治療から何週間も期間をあけて治療に来なかった場合、また最初から神経治療をしなければならなくなるということです。終了するまで定期的に治療をうけなければ、神経治療の成功率も低くなります。神経治療は短期間で終了できなければ、神経管の中に炎症が再発してしまうからです。

6-4 a 健康な歯 6-4 b 虫歯に感染した歯

6-4 c 神経治療開始 6-4 d 神経治療完了

神経治療が終了した歯は、何の問題もなく永久に使えるのですか?

神経治療を終了したら、早い内に歯の表面にクラウン(歯と同色のセラミックまたは金)をかぶせることお勧めします。クラウンがかぶされないまま放置されれば、神経治療によって弱まった歯の表面に亀裂が入ったり、歯が垂直に割れたりし、結局のところ歯を抜かなければならないほど炎症がひどくなる可能性があるからです。
神経治療終了後、クラウンをかぶせた歯の成功率は95%です、その他何の問題もなければその歯は20年以上使用できます。

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神経治療とインプラント

初期の治療を怠り、神経組織が虫歯菌などによってひどく破壊された歯は神経治療の成功率がとても低いといえます。このような場合においては、むしろ問題の歯を抜いてしまいそこに人工の歯である「インプラント」を移植する治療方法が適切でしょう。しかしながら、患者本人のためにもやはり天然の歯を保存する治療が最善といえるので、初期症状のうちに治療を怠らないことが大事です。

よくある質問と回答

Q. 歯科医に歯があまりにも蝕まれているので神経を抜かなければ治らないと言われました・・神経治療は痛いのでしょうか?
神経治療は患者さんが心配するほどの痛い治療ではありません。
神経治療の順序は、まず問題の歯に麻酔をかけ損傷した歯根神経を取り除きます。麻酔をかけるので治療中に痛みを感じることはありません。治療後1時間から2時間で麻酔が切れ始めます。最初の二日間ほどは多少の痛みを感じたり、上下の歯を噛み合わせたときに違和感を感じますがそのような感覚は徐々になくなります。
万が一、神経治療後も強い痛みを感じるようであれば、はじめから歯に炎症が生じていた状態だと考えられます。このような場合には3〜4日ほど強い痛みが続いた後、落ち着きます。この間は効力の高い鎮静剤を飲んでください。

Q. オーストラリアでは神経治療の費用がとても高いと聞きました。なぜですか?

神経治療の費用が高いのは、治療の難易度が高いためです。特に技術を必要とする内側奥歯の費用が 一番高くつきます。しかし、オーストラリアで短期滞在をしたいる多くの方は、家族名義で加入している日本国内の保険があれば、医療保険が適用されます。神経治療費、神経治療後にかぶせるクラウン費など総治療費の約70%を帰国後に 返金申請できます。

6-8 失敗した神経治療

6-9 臨時の神経治療 (オーストラリアでは 乳歯にのみ施術可能)

Q. 神経治療の費用がどうして歯科医院によって異なるのでしょうか?

治療が必要な歯の口腔内位置と、その歯の中にある神経管の数により神経治療費が変わってきます。歯の位置が内側・奥にあるほど治療が難しくなるのと、神経管の数が多いほど治療 回数も多くなるからです。
例えば、上下の前歯については内側にある奥歯よりも治療がしやすいので治療費が安くなります。奥歯の神経管は通常3〜4本あり、位置的に奥歯は見えにくく治療しにくいため医師の高度な技術を必要とするためです。
地域や個人歯科医院によって費用が異なるのは日本でも同じだといえます。
当医院では神経治療用の顕微鏡、神経管消毒エンジン機、神経管消毒レーザー装備、自動神経管ピーリング装置などの最新機器を利用し、他オーストラリア歯科に比べ高い成功率を誇っています。

Q.神経治療の成功率が100%では無いのはなぜですか?

歯の根をつたい根の奥で菌が潜在し死滅していない場合があります。このような場合、神経治療の途中、菌が無くなったような状態になりますが、治療の終わり頃に再発し炎症を起こすことがあります。
歯が弱まり、目に見えない菌が存在する場合です。このような菌は、X線写真にも映りません。このような菌が神経治療後も弱った歯を蝕み炎症を起こす場合があります。
歯に慢性的な炎症があった場合、神経管が消滅してしまうことがあります。神経管が消滅すると歯根まで神経治療を行うことができないことがあり、後に炎症が再発する場合があります。
神経治療後には必ずクラウンをかぶせなければなりません。治療が終了した歯にクラウンをかぶせなければ歯に菌が付着し炎症が再発する可能性があるからです。また、神経管が予想外に複雑なケースでは、神経治療の専門医(endodontist)に治療を依頼して治療を終了させることもあります。

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