【ACT20日】 アンソニー・アルバニージー首相は、昨年の連邦選挙で「ダーウィン港をオーストラリアの手に取り戻す」と公約していた。同首相は、この公約の進展が遅れているとの批判に対し、そもそも港を中国企業にリースしたのは労働党の決定ではなかったと述べ、対応を正当化した。
オーストラリア最北の港であるダーウィン港は、当時の保守連合政権の承認のもと、中国のランドブリッジ・グループに99年間リースされており、すでに10年以上にわたり同社が管理している。同社と中国共産党との関係は安全保障上の懸念を招いているが、2023年の政府レビューでは「国家安全保障上、契約の変更や解除は必要ない」と結論づけられている。
首相は当初この結論を受け入れていたが、昨年の選挙前に連合が国家安全保障政策の一環としてリース解消を公約したことを受け、立場を転換した。ダーウィンを訪問した際、進捗について問われたアルバニージー首相は「我々は引き続き主張を行っている」と述べた。また、港がリースされた当時、自身は野党のインフラ担当だったと強調した。
昨年の公約では、政府は港を取り戻すために民間・公的の両方の手段を検討するとしていた。優先される方法はオーストラリア企業へのリース移転で、年金基金の関与も示唆されている。民間の買い手が見つからない場合は、連邦政府が介入する方針だ。
一方、港は売却対象ではないと繰り返し主張しているランドブリッジは、リース破棄の動きを阻止するため、4月に政府を相手取って法的措置を開始した。同社は声明で、アルバニージー政権の対応は「差別的であり(中豪自由貿易協定に基づく)オーストラリアの義務と整合していない」と非難した。
さらに「ランドブリッジはすべてのオーストラリアの法律および規制承認に完全に準拠し、公正・公開・競争的な手続きで権益を取得した」と説明。「複数の政府レビューでも国家安全保障上の懸念はないと確認されている」とした。また、連邦政府と建設的な解決を模索してきたものの「対話だけでは満足のいく結果に至らず、法的権利を守るための措置を取らざるを得なくなった」と述べた。
アルバニージー首相の公約は中国側の反発も招いている。今年初めの記者会見で、中国の駐豪大使・肖千氏は「中国政府には海外の中国企業の正当な利益を守る義務がある」と述べた。「もし港が強制的に取り戻されるようなことがあれば、中国企業の利益を守るための措置を取る義務がある」と警告した。
どのような対抗措置があり得るかについては明言を避けたが、オーストラリアの対応が中国との貿易や投資に影響を及ぼす可能性に言及した。
ソース:news.com.au – PM defends slow progress on Darwin Port promise