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週2日の在宅勤務権導入を2027年7月まで延期 VIC

【VIC11日】   VIC州のベン・キャロル州首相は、労働者に週2日の在宅勤務を認める改革について、施行時期を当初予定されていた2026年9月1日から2027年7月1日へ延期すると発表した。

この制度は前州首相ジャシンタ・アラン氏が提案したもので、業務上合理的である場合、対象となる労働者に週2日まで在宅勤務を請求する権利を与える内容となっている。キャロル首相は記者会見で、自身も在宅勤務を支持しているとした上で、「企業との対話を続け、この政策を適切なものにしたい」と述べた。

キャロル首相は7月30日の時点でも、「在宅勤務は家族にとって有効な制度であり、議会審議の中で合理的な修正案があれば検討する」と述べていた。

一方、この法案には経済界から強い反発が続いている。ビクトリア商工会議所(Victorian Chamber of Commerce and Industry)の最高経営責任者(CEO)、サリー・カーテン氏は、施行延期を歓迎しつつも、法案自体を撤回すべきだと主張した。同氏は、「首相が議論を一時停止し、会員企業の声に耳を傾けたことを歓迎する。しかし、この法案は不要であり、企業に過度な負担とコストをもたらすため、廃案にすべきだ」と述べた。カーテン氏は、延期だけでは十分ではなく、州政府は企業と協力してVIC州経済への信頼を回復すべきだと強調した。

オーストラリア・ビジネス・カウンシル(Business Council)のCEO、ブラン・ブラック氏も、延期は「VIC州を正しい方向へ戻す第一歩」と評価しながらも、法案そのものには反対する姿勢を示した。ブラック氏は、「今回の発表は、州首相が企業界の懸念に耳を傾け始めたことを示している。この法案はVIC州の経済低迷をさらに悪化させるだけだ」と述べた。

さらに、「VIC州はすでに国内で最も失業率が高く、このような投資や雇用を遠ざける政策を導入する余裕はない。その結果、生活水準の低下という形で州民に跳ね返ってくる」と警告した。また、「現在でもVIC州の企業の5社に4社が柔軟な勤務制度を導入している」と指摘し、政府が掲げる経済成長や規制緩和の方針とは逆行する政策だと批判した。

オーストラリア・ビジネス・カウンシル(Business Council of Australia)も、「柔軟な働き方はすでに広く普及しているため、この法案は存在しない問題の解決策を探しているようなものだ」とし、「VIC州経済の立て直し、雇用創出、生活水準の向上に集中すべきだ」と主張している。

これに先立ち、VIC州雇用者協会(Victorian Congress of Employer Associations)も法案の大幅な見直しを要求し、「州経済に不要な複雑さ、コスト、不確実性をもたらす」と批判していた。同協会は、施行までの準備期間が「あまりにも短すぎる」として、「企業は新しい法制度の下で就業規則の改定、安全管理義務の整備、費用負担の把握、管理職への研修、従業員からの申請への対応などを短期間で進めなければならず、混乱は避けられない」と懸念を示した。

また、州内の主要経済団体である不動産協議会(Property Council)、オーストラリア産業グループ(Australian Industry Group)、ビクトリア商工会議所、住宅産業協会(Housing Industry Association)はキャロル首相側と協議を続けているものの、直接会談はまだ実現していないという。

この法案は6月に当時の州首相ジャシンタ・アラン氏が発表したもので、在宅勤務を認めることで、労働者は年間5,000豪ドル以上の通勤関連費用を節約でき、通勤時間や道路渋滞の軽減にもつながるとしていた。当初は2026年9月1日に施行される予定だったが、従業員15人未満の中小企業については、2027年7月1日まで適用が猶予されることになっていた。

アラン氏は法案提出時、「在宅勤務は家族にとって有効だ。企業側はそれを取り上げようとし、自由党は廃止を目指しているが、労働党はこの権利を守る」と述べていた。しかし、アラン氏は7月28日に党内での党首選を前に州首相を辞任し、その後キャロル氏が後任に就任した。

自由党は法案自体には反対しない姿勢を示している一方で、企業保護のため7項目の修正案を提出している。その内容には、在宅勤務中の従業員が負傷した場合に企業や取締役の責任を免除することや、職場と同様の条件を除き、労働組合が従業員の自宅へ立ち入ることを禁止する規定などが含まれている。

ソース:news.com.au – Victorian Premier Ben Carroll delays work from home reform until July 1, 2027

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