教育/留学/習い事

その11 [逃げ出したい日々]

Y子

31歳。ものごとをあんまり深く考えていないのでストレスは少ない。自分の身に危険が迫ると恐怖のあまり脳がヒートしてしまい、笑い出してしまうクセがある。以前バンジージャンプをした時、飛び降りた瞬間からケラケラ笑っていた。お化け屋敷でも笑い出すので、お化けにビックリされてしまう。19歳でメイクアップアーティストに憧れて専門門学校へ。その後ファッションショーなどの現場で働くが、給料が安すぎて、家の電気、ガス、水道を止められる。それでもコンビニのトイレや銭湯に通いながら粘り強く続けるが、毎日ツナ缶だけで生活していたため、体重が40kgを切ってしまい最後は栄養失調で倒れてしまうという経験を持つ。彼氏ができると何よりも優先してしまうため友達はほぼいないという残念なタイプ。現在セカンドWHでシドニー滞在中。

疲れた心を癒してくれたお気に入りのデニッシュが…

ネギのピッキング作業ができなくなってしまい、初日で作業を断ったせいもあってか早くも大魔人に見放されてしまったらしい。次の日から仕事をもらえなくなってしまった。ここで仕事がないまま3ヵ月暮らすのだろうか…。ファームは、お金を使うような娯楽場所もないので、けっこう貯金ができるという話しを聞いていたため、オーストラリアに来てから節約もせず使いたいだけ使っていた。だから所持金も心許ない。もう稼ぐ目処もなくなってしまい、こんなド田舎で毎日いったい何をすればいいのか。それから数日間、何もしない暇な日々が続いた。夏なので日中は気温が40度近くまで上がる。キャンピングカーにはもちろんクーラーなんてないし、何もしないでジッとしていても滝のように汗が流れる。天然サウナ状態だった。外に出て日向ぼっこでもしようものなら日射病か軽い火傷だ。ダイエットにはちょうどいいやと思い込もうとしたが、平熱がもともと35度くらいしかないのでフラフラ状態になっていた。さすがに夜は少し涼しくなるので何とかしのぎやすくなるのだが、夜は夜でまたやっかいな問題が…。それは虫たちの存在だった。こればっかりはどうしてもガマンできない。小さい頃から大の虫嫌いなのだが、ここはオーストラリア。国もデカければ虫たちも半端じゃないくらいにデカイ。ゴキブリ、蛾、カエル、アリ、に関しては図体だけでなく態度もデカイ。人が居ようがおかまいなしに部屋の中をウロついている。アリに関してはベッドにまで侵入してくるのだ。大好きなチョコレートをその辺に放置しておこうものなら5分と経たないうちにアリで一杯になってしまう。彼らの情報網は半端ではない。しかもこのアリに刺されたら飛び上がるほど痛い。小さいくせに生意気な奴らだ。もう心も体もクタクタで、理不尽に怒っていた。こんな私にはフランス娘でさえもお手上げ。心配そうに見ているが、もうほっといてくれ。3ヵ月間、そっとしておいてくれ。少しでも気分を上げるため、コールス(スーパー)へ出かけることにした。ここはクーラーが効いているので、天国のようだ。なんて涼しいんだろう。冷蔵コーナーに行ってみると、おいしそうなデニッシュが置いてあった。少し迷ったが自分に優しい私は、自分にこのデニッシュを買ってあげることにした。冷蔵庫に入れておけば3日は機嫌よく過ごせるだろう。キャラバンに戻り、ヒンヤリしたデニッシュを一切れ口の中に入れてみると、飛び上がるほどの美味。シャワーを浴びて映画を見ながらゆっくり食べようと思い、デニッシュをベッドの上に置いてシャワールームへ。そして30分後部屋に戻ると、地獄へと突き落とされる事態になっていた。天敵であるアリたちが私のデニッシュに群がっていたのである。学習しない自分にも、このアリたちにも、もうお手上げだ…。

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