【ACT28日】 タイから62トン以上の肉類や農作物をシドニーの闇市場で販売する目的で違法に輸入した女性に対し、24か月の集中矯正命令と150時間社会奉仕活動が命じられてことについて、オーストラリアの農業分野から「抑止力として不十分」との声が上がっており、生物安全管理の強化を求める声が高まっているようだ。
この女性は2021年、未調理および調理済みの豚肉、カエル、食用昆虫、牛肉、鶏肉、魚、生のエビ、無視のついた果物などが含まれていた。その後、調査や検査、法的手続きを経て、地方裁判所から2024年6月に判決を言い渡された。
女性は商品の正確な申告を怠っており、押収された食品を検査した結果、アフリカ豚熱、ニューカッスル病、ホワイトスポット病などの病原体が検出されたため、農業界に懸念が広がった。
オーストラリアン・ポーク・リミテッドのアンドレCEOは、「アフリカ豚熱が国内に侵入すれば、オーストラリアの養豚業界に25億ドルの損害を与える可能性がある」と警告。「オーストラリアには非常に厳しい生物安全法があるが、それはオーストラリアに他国で発生している病気がないからだ」と述べた。
また、オーストラリア・エビ農家協会の事務局長であるフーパー氏は、押収品からホワイトスポット病が検出されたことに懸念を示し、「今回の女性に科された刑罰は、違法輸入がもたらす脅威の規模に見合っていない」と主張。偽造文書や商品のすり替えを伴う計画的な犯行だったとした上で、「政府はもっと真剣に対応すべきで、より厳しい罰則が必要」と訴えた。
農林資産相(DAFF)によると、押収品は病原体の痕跡を調べるために検査を受けた結果、陽性反応が出たものの、必ずしも感染性のある病原体が含まれていたわけではないという。DAFFのコンプライアンス・執行部門のプレッツォ第一補佐官は、「国内での広範な感染拡大を意味するものではない」と述べた。
ソース:abc.net.au-Calls for tougher biosecurity controls after 62,000kg illegal import sentence