政治

「投資物件の税優遇を1物件に」 ACTU

【ACT3日】   オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のマクマノス議長は政府に対し、投資物件を通した税優遇を1物件に限るよう求めた。「世代間の不平等と住宅価格高騰により、若い世代が住宅市場に参入できない」と訴える。

マクマノス議長は3日、ABC局に向かって「国内の若い世代が生活する上で最大の問題は住宅価格だ」「若い世代は数世代前と同じ大志を持つべきだが、住宅市場から締め出された。過去25年で住宅価格は賃金の2倍のペースで上昇した」と話し、向こう5年で投資物件の税優遇を変更する案を発表した。

投資物件のネガティブ・ギアリングとキャピタル・ゲインのコンセッション割引両方を1物件に限定する。ネガティブ・ギアリングは、投資物件から得られる収入が掛かる費用を下回って損失になる際、損失分を労働所得など他の収入から差し引いて節税になる。キャピタル・ゲインのコンセッション割引は、12カ月以上所有した投資物件を売却して値上がりによる利益が発生した際、利益の50パーセントのみ課税される。ACTUは、国内の全投資物件の25パーセントを所有する少数の投資家らをターゲットとする。

政府が政治的に変更するかどうか聞かれ、マクノマス氏は「勇敢に変更すべき。さもなければ若い世代を見捨てている」と述べた。労働党は野党時代の2016年と2019年の2回、ネガティブ・ギアリングとキャピタル・ゲインの税優遇変更を選挙公約に掲げたが、失敗に終わっている。

ビジネス評議会は、「変更は生産性停滞に対処することなく、競争も低くなる」と反対する。今月開かれる、連邦財務相による経済ラウンドテーブルで討議される。

NSW州の生産性員会が昨年行った調査でも、30~40歳のおよそ7,000人が毎年同州を離れていると分かった。このままではシドニーは孫のいない高齢者の街になるとされる。

ソース:news.com.au – ACTU boss Sally McManus calls for five-year plan to limit negative gearing, CGT concessions to one investment property, business groups attack

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