【ACT15日】 オーストラリアでは、2024年に消費されたメタンフェタミン(通称アイス)、コケイン、ヘロイン、MDMAの4種類の年間消費量が22.2トンに達し、前年から34%増加したことが、オーストラリア犯罪情報委員会(ACIC)による下水調査で明らかになった。
下水調査は国内全土の57%を対象に行われ、4種類のほかに大麻、オキシコドン、フェンタニル、ニコチン、アルコール、ケタミンなどを調査対象としている。4種類の年間消費量の推定価格は115億ドルで、このうちメタンフェタミンは89億ドルと全体の78%を占めた。
国内で最も消費量が多かったのは引き続き大麻となっており、都市部より地方部での消費量が多かった。一方、コケイン、MDMA、ヘロイン、ケタミンの消費量は地方部より都市部のほうが多かった。メタンフェタミン、コケイン、MDMAの消費量は、2027年まで増加が続く可能性が高いとみられている。
合法薬物の中では、アルコールとニコチンが最も多く消費されており、アルコールは増加傾向にある一方、ニコチンの消費は減少した。
AICIのクックCEOは、新型コロナの規制が緩和されたことが、違法薬物市場が回復している要因の一つと分析。「海外および国内の犯罪組織が、需要の増加や密輸手段の進化を利用し、非常に利益率の高い薬物市場で活動を急速に活発化させている」と述べた。
ソース:abc.net.au-Australia’s meth, cocaine, MDMA and heroin consumption up by 34 per cent