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2025年スクーリーズの注意すべき症状

【ACT22日】   数万のティーンエイジャーがスクーリーズ(卒業旅行)に向けて準備を進めるなか、医療専門家は、数時間で重篤化する可能性のある致命的な感染症の兆候に注意するよう呼びかけている。

今年、オーストラリアでは100件以上の髄膜炎菌感染症(Meningococcal infection)が報告されており、特に15〜19歳が感染リスクの高い年齢層とされる。QLD州ではこれまでに22件が確認され、感染のホットスポットとなっている。

この病気は濃厚接触で感染し、髄膜炎(脳や脊髄の炎症)や敗血症を引き起こす可能性がある。まれに感染から24〜48時間で死亡に至る場合もあり、全年齢を通じて最大10%が死亡、5人に1人は脳障害や手足の切断など永続的な後遺症が残ることがある。

ゴールドコースト大学病院の感染症専門医ピーター・シモス医師は、迅速な受診の重要性を強調。「髄膜炎菌感染症は急速に進行し、治療が遅れた分だけ回復不能なダメージのリスクが高まる」と述べ、「スクーリーズ中は症状が風邪や二日酔いと誤解されやすい。少しでも体調が悪ければ迷わず医療機関を受診してほしい。手遅れにしないことが大切だ」と注意喚起している。

初期症状は非常に分かりにくく、風邪や疲労、飲み過ぎの症状と混同されやすい。代表的な症状には、嘔吐、光過敏、頭痛、混乱、眠気、食欲低下、発熱、首のこわばり、関節痛、吐き気、倦怠感などがある。また、特徴的な発疹が現れる場合もあるが、出ないことも多く、乳児では甲高い泣き声を発することがある。

2万4000人以上を対象にしたオーストラリアの調査では、喫煙が菌の保菌リスクをほぼ2倍に高め、パブ・クラブへの出入りやキスも感染リスクを高めることが示されている。菌の保有率は19歳でピークに達し、最大4人に1人が保菌者となる一方、乳児では20人に1人程度。

スクーリーズは密集し交流の多い環境であることから、専門家は早期発見と迅速な行動が生死を分けると警告している。

ソース:news.com.au – Schoolies 2025: Meningococcal disease symptoms parents and teens must watch

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