【ACT25日】 新たなデータにより、米国による関税の新たな脅威が迫る中でも、オーストラリアの農産物輸出先がかつてないほど多様化していることが明らかになった。
2025年のオーストラリアの農産物輸出額は12%増加し、過去最高の820億豪ドルに達した。ドナルド・トランプ氏による世界一律15%関税の再提案が大きな懸念となる中、アルバニージー政権は輸出先の多様化を進めている。週末には、米国の最高裁が従来の10%関税を退けたことを受け、米大統領は世界貿易に対してさらに高い関税を課す可能性を示唆した。
農業が盛んな都市オルベリーで23日に演説したアンソニー・アルバニージー首相は、米国政府に対し「適切な申し入れ」を行うと述べた。「これらの関税は不当であるという立場を改めて表明する。我々は自由で公正な貿易を支持しており、農産物についても同様だ」と首相は語った。
こうした貿易摩擦があるにもかかわらず、2025年において米国は依然としてオーストラリアにとって第2位の農産物輸入国であり、同年だけで102億豪ドル相当の製品を受け入れた。この数字には農業、漁業、林業製品が含まれる。台湾を除く中国が2025年の最大の輸入国で、185億豪ドル相当の製品を輸入した。アジアの近隣国である日本、インドネシア、韓国が上位5カ国を占め、輸入額はそれぞれ45億~60億豪ドルの範囲となった。自由貿易協定を巡って長期交渉が続いている欧州連合(EU)は、約40億豪ドル弱の製品を受け入れた。
アルバニージー政権は、2025年に約190の市場がオーストラリア産農産物の輸入を受け入れるなど、これまで以上に多くの市場を開拓し、輸出の多様化をさらに進めている。政府は2025~26年度に、市場アクセスの新規開拓や改善を見込んでおり、ベトナム向けブルーベリー、インドネシア向け飼料および小麦、カナダ向けリンゴ、日本向けアルコール飲料などが含まれる予定だ。これは政権発足以降に達成した256件の市場アクセス成果の延長線上にあり、その中には34の新規市場の開拓と、過去に失われた18市場への再参入が含まれる。
2025年、牛肉および子牛肉は引き続きオーストラリア最大の農産物輸出品目で、輸出額は187億豪ドルに達した。小麦が約100億豪ドルで2位、ワインは約24億豪ドルだった。乾燥ひよこ豆(殻むき)と濃縮乳・クリームはいずれも約15億豪ドル規模となった。農産物輸出は2021年(前連立政権の最後の通年)以降、38%増加している。
一方で過去1年間、アルバニージー政権はトランプ氏の世界的な関税政策の下で継続的な課題にも直面している。2025年4月に導入された関税では、オーストラリアは当初10%の基本関税を課されたが、これは先週、米最高裁によって退けられた。ただし、牛肉はこの関税措置の対象外となっていた。
ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア(MLA)のマイケル・クロウリー最高経営責任者は23日の声明で、牛肉は15%関税の下でも引き続き対象外になる見通しを示した。一方、羊肉とヤギ肉は関税対象となる見込みで、クロウリー氏は新たな制度への対応について連邦政府と連携していくと述べた。「2025年において、米国は牛肉、ラム肉、ヤギ肉の最大の輸出市場であり、この貿易関係が生産者や赤身肉サプライチェーン全体にとっていかに重要であるかを示している」と同氏は語った。
また、中国は1月1日、輸入枠を超える牛肉に対してセーフガード関税を導入しており、この措置は3年間続く見込みだ。アルバニージー政権はこれに先立ち、2024年に中国が課していたオーストラリア産牛肉輸出業者2社への禁輸措置の解除を実現し、長年続いた貿易摩擦の解消にこぎつけている。
ソース:news.com.au – Agriculture exports top $82bn in 2025 as Trump tariff threat looms