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キューバ渡航再考を勧告 燃料危機で混乱拡大

【ACT15日】   オーストラリア政府は、燃料危機により混乱が深まるキューバについて、渡航を計画している国民に対し「必要性を再検討するように」と警告を発した。葉巻やクラシックカーで知られる観光地として人気のキューバだが、深刻な燃料不足により社会機能が大きく揺らいでいる。

オーストラリア外務貿易省(DFAT)は15日、公式渡航情報サイト「スマートトラベラー」を通じて警告を発表し、「公共サービスが大きな圧迫を受けている」と指摘した。警告によると、燃料不足や頻繁な停電が交通機関や各種サービスに影響を及ぼしており、全国規模の停電も発生。航空会社の一部は減便や欠航を余儀なくされている。また、「状況は予告なく急速に悪化する可能性があり、出国手段がさらに制限される恐れがある」とし、食料や医薬品、飲料水など生活必需品の不足も深刻化しているとした。

さらに政府は、反政府デモの発生リスクについても警告。「一部は暴力化し、負傷者や死者が出る可能性がある」とし、抗議活動には近づかないよう呼びかけている。実際に今週、ビセンテ・デ・ラ・オ・レビエネルギー相が「燃料も石油もディーゼルも全くない」と発言したことを受け、抗議活動が発生している。

同相は記者会見で、「国内のガスや原油の生産は増えているが、状況は非常に緊迫している。制裁の影響で燃料が入ってこない」と説明した。これに対し、ミゲル・ディアス=カネル大統領は、今回の危機は米国による経済圧力が原因だと主張。「燃料を供給する国に対して不合理な関税を課すと脅している」と批判した。同大統領は、「現在の危機は厳しい経済戦争の結果であり、国民に苦しみを与え、政府への反発を煽る意図がある」と述べた。

米国は1960年代以降、キューバに対する制裁を継続しており、両国間の自由貿易は大きく制限されている。さらに2025年にはトランプ政権のもとで制裁が強化され、キューバはテロ支援国家に再指定されるとともに、外国投資を制限する冷戦時代の法律が再適用された。

ソース:news.com.au – Aussies warned to ‘reconsider’ trips to Cuba as nation reaches brink of fuel crisis

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